居酒屋のキャッチについて行ったらどうなる?その1
ココがキニナル!
横浜駅周辺で「安い店ありますよ!」と声をかけてくる強烈キャラぞろいのキャッチのオニィさんたち。怪しい匂いがプンプンするが着いていったらどうなってしまうの?(はまれぽ編集部のキニナル)
ライター:はまれぽ編集部
午後6時 間違いなくプレミアムモルツではないビールに絶句
先程の「チャンスをください君」にもらったメモを店員さんに渡し「絶対に1000円返してね」と念を押す。こくりと頷くかわいい女性店員を信じ、まずは飲み放題という事なのでビール、レモンサワー、ハイボールを注文する。
普通の居酒屋の飲み放題メニューと変わらない
取材で歩いた後の喉の渇きから、全員一気に飲む。
うーん、まずい!
生ビールという事でのどの渇きに負けごくごくと飲んでしまったが、とにかく薄い。
安い居酒屋の中にはビールとうたいつつも発泡酒を出す店があることぐらい我々も知っている。しかし発泡酒でさえもっと飲みやすさとキレがあったはず。それすらない。
発泡酒を水で薄めたような味わいという表現が合っているかもしれない。レモンサワーとハイボールも衝撃的な薄さ。
衝撃の不味いビール。泡はほとんど見えない
飲み放題は2時間しかないのに、一人2品注文は絶対条件。我々は3人いるので6品も頼まなくてはならないという理不尽。慌てて、メニューを開く。
決して激安価格ではないようだ
えっ?チェーンの安い居酒屋より高くないか?
店先の「280円~」というおつまみは「えびせん」だったようだ。これが市販の「かっぱえびせん」数本だったら、本気でムカついてしまいそうなので、まずは何があっても外れなさそうな唐揚げ680円(税抜き/以下同)、梅きゅうり480円、空腹のため餃子550円を注文。そして他の店より異様に高い冷やしトマト580円、冷奴420円、だし巻き630円を注文。ふぅ、これでなんとか6品。
午後6時15分 加熱物は100%冷凍食品。だし巻きは既に別物が登場
遂に料理が登場。
唐揚げは例え冷凍であっても、そこまではずれはしない。しかし残念!この唐揚げは衣と身の間に入っている小麦粉の「粉っぽさ」が隠せていないではないか。
レモンでこんな部分を使う店、はじめて見た
餃子は冷凍食品でも十分美味しいものだが、例え多めに見てあげたとしても「いくらなんでも、もう少しうまく焼けるよね?」という黒焦げ状態で登場。言葉もない。
香ばしさを通り越して口の中でジャリジャリというレベル
だし巻きは注文の段階で仲間割れ。
「スーパーでおせちのシーズンに売っているスカスカの卵焼き派」と、「だし巻きだからさすがに店で作っている派」とに分かれたが、見事、前者の勝ち。
既にだし巻きではない
フランス料理風の名をつけてみれば「年末年始にしか売れない既製品の卵焼きに生ねぎの切れ端を乗せて」というところだろう。加熱すらされていないそれは、想像通りスカスカで甘く、だし巻きの「だし」は感じられない。
あまりのまずさに悶絶していると、居酒屋定番のさっぱり3種が運ばれてきた。
素材の原価を思い出していただきたい
もう一度言おう。右上、梅きゅうり480円、冷奴420円、冷やしトマト580円である。
梅きゅうりと冷奴はほぼ同じ塩昆布、鰹節がトッピングされているが、安くない普通の居酒屋でも何かひと手間加えないと取れない値段だと思われる。そして、一番意味が分からないのは冷やしトマト。ただトマトを切っただけで580円も取るのか・・・。
午後7時 一軒目お会計。なんとか怒りを抑える
注文したおつまみの大半を残し、取材の趣旨としてはバッチリだったにもかかわらず「もう耐えられない、もう少しマシなモノ食いたい」と口々に呟きつつお会計。
見よ、あの料理で1万311円!
ドリンクの薄さを考えると、どんなに飲んでも1300円の飲み放題は損はしないはず。もやしちょこっとのお通しは1つ480円の衝撃価格!どれだけ高価なもやしを使ったのだろう。
赤色の囲み内に注目
どんなに質が悪くて高かろうと、お通しはサービス料。我慢できないことはない。しかし、赤色の囲み内を見てほしい。
さっ、サービス料10%!?
こんな言葉、高級ホテルのダイニングや高級レストランでしか見たことがない。あんなにボロボロの壁紙の中、着席前からお通しが置きっぱなし、サービスらしいサービスはほぼ受けていない。しかし絶妙なタイミングで返された前金1000円で我々の感覚は麻痺。なんとか怒りが抑えられた。
店内、接客、料理すべてにお通し以外に「サービス料」を徴収される要素がなかったため、もしかしたらまだ見ていない、誰もが使うあの場所をとびきりきれいにしているのではないかと思い、最後の望みをかける。
午後7時10分 飲食店とは思えないトイレで呆れる
見よ!この汚いトイレを!
トイレはドアノブごと壊れて不便を強いる上、吐いたら3万円!
女子トイレは貯水タンクを割れたまま放置
本日の営業開始間もない時間、客もまばら。汚物は前日から放置されている
多くの居酒屋が吐いた客を心配し、黙々と清掃してくれる中、吐いたら罰金3万円!むしろ酔って吐いてもらったほうが儲かるのでは?
女性用のトイレには綿棒や臭い消しなどを置いてくれる店も多いが、そんなものはない。既にタンクが割れ、壊れたトイレは使えるのをいい事に放置されたまま。更に蓋のないゴミ箱に汚物がパンパンになるまで放置され、トイレの神様が号泣しているかもしれない。
間違いなく「リピーターなどいらない」姿勢を感じるが、メンテナンスはしないのだろうか・・・。
1軒目の取材を終えて
これまでの人生、さまざまな安い店で飲み食いしてきたが、ここまで料理のランクが低く、サービスランクが低い店に遭遇したのは初めての経験。しかも決して安くない。
キャッチの人に、恐い店にこそ連れていかれなかったが、胃袋的にも視覚的にも十分恐怖度の高い店レベルのような。
「チャンスをください君」は、来店したら二度と来ないであろう店を人に紹介している・・・いや、店を見て「やっぱり無理」と前金1000円返してもらい、帰る人も多いに違いない。それに「前金を取り、飲み放題強制」というセールストークで十分「そんな店行かない」という人も多いだろう。それでも仕事としてチャレンジする人は、よほどの根性がなければできない。会話や雰囲気からも、とても悪い人には見えなかったのだが・・・。
キャッチの人は悪い人ばかりではない、と思いたい我らは、祈るような気持ちで2人目のキャッチに引っかかるべく、鶴屋橋へと向かった。
連れていかれるのは決して悪い店ばかりではない、という明るい光が見え始める続きの記事をお楽しみに!
ーつづくー
エアバスさん
2021年01月23日 13時54分
体張ってるとは言えないかもしれないが、体当たりレポーターさん、女性ってことですよね。いくら3名とはいえ、男女平等もここまで来たかって思う老人でした。
マサスーンさん
2018年10月25日 15時51分
これかな?https://www.kalakuchi.work/article/yokohama-ichimonsen.html
ちゃうちゃうさん
2018年10月24日 14時22分
「僕にチャンスをください」の、同じキャッチ君に引っかかった顛末を、ブログに書いている人がいますね。
店名も書かれていて、ほぼ同様な額のレシート写真も載ってます。
やはり評判の良い店ではないことも、食べログ等で確認できました。