横浜駅東口にある珍獣屋の姉妹店「獣」に突撃! どんなゲテモノ料理がでてくる?
ココがキニナル!
横浜駅東口の大通り沿いに、獣というお店がオープンしてました。プロデュースby珍獣屋とあるのですが、珍獣屋と関係あるのか、どういったコンセプトなのか調査して欲しいです(エルフさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
獣は野毛の珍獣屋の姉妹店としてオープン。ジビエ料理をメインにお酒も楽しめる店舗だ。どんなジビエ料理が食べられるかは当日の仕入れで変わるのでSNSを要チェック!
ライター:はまれぽ編集部
閲覧注意! ここにしかないジビエ料理
2019(令和元)年12月のクリスマス、昆虫食を食べた記憶が未ださめやらないうちに今度はジビエ料理。
昆虫食の記事はこちら
飲まなきゃやってらんない! ということで乾杯!
ハイボールを流し込みジビエ料理を待つ。
1つ1つの調理に時間がかかるそうで、待っている間ハラハラしながらハイボールを飲み進める編集部・堀内と筆者の和田。
ここで女性スタッフに絡む。なぜ「獣」で働こうと思ったのかという質問に、「元々テレビ業界で働いてたんですけど、辞めちゃって。でも稼がないといけないじゃないですか。なんか面白い仕事ないかなーってツイッター見てたらここ(「獣」)が募集してて! 普通の居酒屋で働くのも“しゃく”だなって思ってここで働くことにしたんです」とキラキラした笑顔で話してくれた。
厨房にライチョウを仕込みに戻った女性スタッフ。なんだか応援したくなった。
そうこうしていると料理が到着。
北海道産「鹿の脳みそグリル」(2480円/税抜き・以下同)
「北海道産のエゾシカでーす! 右脳、左脳、脳幹が丸ごとついてちゃってます!」と爽やかに料理を説明してくれた伊勢谷さん。
こういうことだ
狩猟の際、基本は鹿の眉間を撃ち抜くが、「獣」では脳全てを崩さず提供するために別の部位を狙って狩猟していただく依頼をしている。脳はとても繊細なため、保存にも細心の注意を払っているのだとか。崩れてしまった場合は天ぷらなどの料理に使用するそうだ。
「鹿の脳みそグリル」と一緒に運ばれてきたのは「鹿のスペアリヴ」。
北海道産「鹿のスペアリヴ」(100グラム、680円)を300グラム
まずはやはり「鹿の脳みそグリル」から・・・
ツンツン
箸でつついた感じはふわふわの白身魚。
さあ、『インディー〇ーンズ』の作品でしか見たことないような脳みそを食らおう。
手が震えて上手く右脳を割れない和田
右脳の断面はこんな感じ。つくねハンバーグみたい
「右脳。いただきます」
右脳うううううう
ぱくっ
これは・・・
「堀内さん。食べて」
どうしても伝えられないこの初体験。堀内にバトンタッチ。
「じゃー左脳いきますね」
「あー! あー!」
ううう
フリーズ・・・
正直に言う。脳に味は感じられない。
かかっている北海道産のバターと白ワインのソースが濃い味つけになっているので、それを絡めて食べる。においは、少々臭い。
問題は食感だ。口に入れて一噛みすると脳内に「脳!!!!」という文字が浮かぶ。強烈なインパクトだ。「これは白子。これは白子」と自分に言い聞かせまた一口食べるのだが、最初の一噛みで「脳!!!!」が戻ってくる。「ああ。自分は脳みそを食べているんだな」と現実を突きつけられるこの料理。すごい。
箸休めに「鹿のスペアリヴ」(箸休めにするにはヘビーなメニューだが)も食べながら「鹿の脳みそグリル」を食べ進める。
上記のやり取りを繰り返しながら食べていると「鮎の刺身」が運ばれてきた。
「鮎の刺身」(1280円)
早く「鮎の刺身」を食したかったがまだ「鹿の脳みそグリル」が残っている。「先に脳みそやっつけたいですよね」と覚悟を決め、ジビエ料理に合うワインを赤と白のグラスで1杯ずつ注文した。
動物たちに乾杯
赤ワインは「グランポレール長野メルロー」(800円)、白ワインは「サントネージュエクストラかみのやまシャルドネ」(800円)。どのワインを選べばいいか迷った場合は伊勢谷さんに聞いてみるとおすすめを教えてくれる。
残りの脳幹をじっと見つめる漢、堀内
前のめりになりながら食べる
「鹿の脳みそグリル」完食!!
グビグビ流し込む(笑)
鹿のジビエ料理を無事に(?)完食し、次は「鮎の刺身」を食べてみる。
養殖の鮎を使用しているので臭みはほとんどない。が、やはり川魚独特のにおいがある気がしたが、この店のジビエ料理を食べた後ならそんなことは全く気にならない。
「美味しーーーーー」
皮せんべいもいただく
美味しい!!
「なんだかもうお腹一杯ですね」と腹も胸も満たされ疲労感に包まれているところで、伊勢谷さんにお話を伺った。
元々は銀座のイタリア料理店で勤務していたが、生き物の飼育が好きな伊勢谷さんは、飼育した生き物を料理で提供できる環境を探していたという。
そもそも、伊勢谷さんの父親がサソリやピラニアなど“そういった類”の生き物のブリーダー(卵から育てるのだそう)をしていたことがきっかけだという。幼いころから“そういった類”の生き物に親しんで育ったので伊勢谷さんも生き物の飼育が好きなのだと教えてくれた。
ハイボールもワインも飲んだはずなのに、頭はしっかり冴えている。聞きなれないワードに思わず「サソリのブリーダー?」と何度か聞き返してしまった。
ちなみに伊勢谷さんは現在、ヘビやゴキブリなどおよそ50種類の生き物を飼育している。「僕、アナコンダとかも飼ってて! かっこよくないですか? 3メートルくらいあるんで僕が食べられちゃいますよ」と笑いながら話してくれた。さらに「珍獣屋の店長とかやるならアナコンダくらい飼ってないと無理っすよ!」と、もうつっこむこともできない。
伊勢谷さんにとって、「珍獣屋」はきっと天職なのだろう。