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年越しに山下公園で行われた「HOPE」というイベントの様子は?

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年越しに山下公園で行われた「HOPE」というイベントの様子はどうでしたか?

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ほのかで美しい灯りが山下公園を飾る美しさに被災地である陸前高田市や横浜市の子どもたちの希望が託された意義深い年越しイベントでした。

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ライター:吉澤 由美子

震災復興の象徴 山下公園で元気と希望の光を世界に



山下公園は、今から88年前に起こった関東大震災で出た大量のがれきを埋め立てて作った場所であり、横浜の震災復興のシンボル。

横浜市は関東大震災で震源に近かったこともあり甚大な被害を受けたものの、そこから見事に復興した街。歳月をかけて整備され、魅力的な街として現在も多くの観光客を集めている。
 


震災復興に関連するインド水塔近くの会場入口にはキャンドルタワーがあった

 
2011年の東日本大震災を受け、2012年を迎えるにあたり、震災復興の象徴である山下公園で、多くの市民とともに、元気と希望の光を世界に届ける。それが、この『HOPE』の目的。

キャンドルで作られた「HOPE YOKOHAMA」の文字にはそんな願いが託されている。
 


キャンドルの灯りは色合いが暖かい

 
「ひかりの実」は、アーティスト・髙橋匡太さんのプロジェクト。陸前高田市との交流も高橋さんにより実現したものだ。
 


アーティストの高橋匡太さん

 
2012年を迎えるカウントダウンのイベントとして、ひかりの実を使って山下公園で元気や希望を世界に発信するイベントをと横浜市からの依頼があった直後、陸前高田市からクリスマスイルミネーションについて相談を受けた高橋さんは、横浜市に「ぜひいっしょにやりませんか」と提案して「ひかりの実交換プロジェクト」が立ち上がった。

「被災地に笑顔を届ける」この趣旨のもと、横浜の子どもたちが笑顔やメッセージを描いたひかりの実500個を陸前高田市に送る。
 


陸前高田市でひかりの実について説明する高橋さん※写真提供:横浜市

 
陸前高田市では、子どもたちを中心に新たに500個のひかりの実に笑顔やメッセージを描く。
 


子どもたちが果実袋にスマイルを描き、中に灯りを入れていく※写真提供:横浜市

 
横浜市と陸前高田市のひかりの実、合わせて1000個が陸前高田市でクリスマスイルミネーションとして飾られた。
 


クリスマスに陸前高田市に飾られたひかりの実※写真提供:横浜市

 
クリスマスを過ぎると、展示されていたひかりの実は横浜市へ届けられ、陸前高田市からの1000個に横浜市の子どもたちが描いた2000個のひかりの実を加えたものが、今回の「HOPE」会場に飾られた。
 


約3000個のひかりの実が山下公園の木立にみのる

 
「NHKの『ゆく年くる年』でHOPE会場が中継されるので、陸前高田市の方々も山下公園に自分たちの作った木の実が灯っているのを見ることができると思います」と高橋さん。
 


NHKの中継車が来ていた

 
関東大震災から復興した横浜という街に、東日本大震災で被災した陸前高田市の灯りをともす。山下公園は、復興を願う思いを発信するにふさわしく、希望を伝える場所。

2012年は希望の光が見えるおだやかな年になってほしい。ひかりの木の実やキャンドルの優しくほのかな灯りは、そんな気持ちを象徴しているようだ。
 


通りから見ると、手前は暗いけれど、奥が明るいので入りやすい