新旧の街並が共存する街。はま旅Vol.41「上大岡編」
ココがキニナル!
横浜市内全駅全下車の「はま旅」第41回は、都会っぽい駅前と昔からの街並みが共存する街、上大岡駅。
ライター:田中 大輔
上大岡で戦争を考える
ちょっと不思議なお寺を後にして、再び戦没者慰霊堂へ。
駅から歩いて10分ほどで、まず到着するのが「かながわ平和祈念館」。
「かながわ平和祈念館」の外観。貸室などもある
戦没者慰霊堂の付属施設で、戦後50年を記念して平成7年に今の姿と名前になったという建物。館内では、戦没者の遺族から寄託された遺品を中心に、戦争のなんたるかを伝える品々が展示されている。
展示スペース。パネルや展示品を通じて、戦争の悲惨さを学べる
展示品のひとつ。すべて、実際に戦争をくぐり抜けた品々だ
遺族や戦争を生き抜いた人の手記などもある。個人的にはいちばん衝撃を受けた
テレビの映像を通して見るのとは違い、小さくとも実際に戦争を経験した展示品を目の当たりにすると、けっこうな衝撃を覚える。
戦争がなくなればいい、とはだれもが思うことだが、ここに来て「本物の遺品」を見るともう一歩踏み込んで戦争について考えさせられる。
この平和祈念館から坂を上った先にあるのが、神奈川県戦没者慰霊堂。
石段と坂を上った高台に慰霊堂はある
シンプルな造りの慰霊堂。辺りは厳粛とした雰囲気
その名の通り、戦争で亡くなった人の魂を祀ったお堂だが、宗教施設ではない。毎年5月10日には、お坊さんも神主さんも、キリスト教の神職者も奉賛行事に参加しているそうだ。
街の人たちが言っていたように、お堂の周りには桜の木が何本も立っていて、確かに時季になるとスゴそうだ。
大きな桜の木が何本も植えられている。春には観桜会が開かれる