【実走レポ】横浜マラソン2019のフルマラソンに完走目指して参加! その結果は?
ココがキニナル!
2019年の横浜マラソンは11月10日に開催。今年は“女性ランナーにやさしい大会”を掲げ、誰でも参加しやすい大会を目指しているとのこと。今年の大会はどんな感じ?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
給水所やトイレの数まで充分すぎるぐらい手厚く、ボランティアやパフォーマー、沿道の方々からの声援が途切れることのない横浜マラソンだった。パウダールームや託児所など女性が参加しやすい環境もあり
ライター:藤田明
ラスト10km切っているのに遠いゴール
高速道路を降りてから、横浜港シンボルタワーで折り返しゴールへと向かう。折り返しのランナーとすれ違っていくのだが、ここが異常に長く感じる。走っても走っても折り返し地点が見えてこない。
シンボルタワーを目指した34km付近。力強いよさこいで応援してくれる
もうどうにもこうにもいかず、とうとう歩いてしまう。そんなつらい場面で、沿道から熱い応援が入る。沿道の人達の「頑張って!残り10kmないよ!」という声援や、「ここからは精神力のみで走れ!」というプラカード、そして、この日のためにたくさんの練習を重ねて披露するパフォーマーの人達の応援。そう思うと、重い足を引きずりながらも、また走ろうと前向きな気持ちになってくる。
横浜港シンボルタワーで折り返して、やっとあと5kmの看板。あと少し、あと少しなのにやたらと長く感じる。足を動かしても動かしても、なかなか前に進まない。周りのランナーからも明らかに疲れが感じられる。
あと5kmの位置に立っていたボランティアの方とハイタッチして力をもらう。「いい笑顔!その笑顔があれば大丈夫だよ!」と声をかけてもらい、思わず泣きそうになってしまう。あと5km。なんとしてでも進まなければ。
あと5km! 周りのランナーの足取りも重い
やっと横浜ランドマークタワーが目の前に見えてきた。あのあたりがゴールだ。近づいてきているのに遠く感じる。歩いたり、走ったりを繰り返すしかできない。
いつも見ている景色が今日はやたらと遠い
手元の時計をみると、このままだと5時間半を切れるか切れないかのギリギリのタイムになりそうなことがわかった。せめて5時間半は切りたいと強い気持ちが湧いてきて、また走り出す。
「MARINE & WALK YOKOHAMA」あたりで、テレビ神奈川の田中碧(たなか・あおい)アナウンサーに追いつく。フルマラソンを走りながらもカメラを向けられ実況しながら走っている。すごいな、と感心しながらも、私にはそんな余裕は全くない。とにかくゴールへ。それしか考えられなかった。
テレビの生中継をしながら走る田中アナ。すごい!!
そして、正面に10月31日にオープンしたばかりの「横浜ハンマーヘッド」が見えてきた。まだ先を走る人達が見える。ここをぐるっと回ればゴールのパシフィコ横浜が見えてくるはずだ。もう5km以上走っているような感覚だが、横浜ハンマーヘッドを曲がってもゴールまでだいぶあるような気がして、なんだか足が進まなくなる。とても、しんどい・・・。それでも、重い1歩でも踏み出していけばゴールに近づくことは間違いない。なんとか自分の気持ちを奮い立たせ、最後を走る。
全然ゴールが見えない。まだまだ走らなきゃいけないのか・・・
すると42kmの看板が目に入る。「あと少しだよー!」「頑張れー!!」という声援がひときわ大きく聞こえる。本当に、やっとあと少しでゴールだ。この道をまっすぐ進めばゴールがある・・・。
残り195メートル! とうとうゴールはすぐそこに!
そして、パシフィコ横浜前、臨港パークのゴールが目の前に! タイムを知らせる時間は5時間50分。8年前からの目標だった5時間切りには及ばなかったけれど、8年前の私には勝ったことを確信した。もうここをくぐれば走らなくて済む! 最後の力をふりしぼって、フィニッシュゲートをくぐりぬけた。
42.195km、無事完走!!
人生2度目のフルマラソン完走!
8時30分のスタートから5時間50分44秒後の14時20分44秒、スタート地点を通過してからは5時間22分49秒でゴールした。ゴール後、ボランティアの方にメダルをかけてもらった。今回のメダルも横浜らしい、いいデザインのメダルだ。
デザインがおしゃれ! このメダルが欲しかった!
今回は、思うように練習を進められなかったことや、自分への甘えがしっかりと出たフルマラソンのタイムと感じた。4時間台で走るにはまだまだ修行が足りないと感じつつも、それでも完走した充実感が体を駆け巡る。帰りの電車の中でも、何度となくリュックに入れたメダルを覗きこんではニヤニヤしていた。周りからはさぞ気持ち悪がられていたかもしれない。
横浜マラソンを実際に走って感じたことは、給水所やトイレも多く、給食の数も充分すぎるぐらい用意されていた。残念ながらラッキー給食にはほとんど出会えなかったものの、給水パフォーマンスやボランティア、沿道の方々の応援が途切れることなく本当に元気づけられた。アクセスも便利だし、初めてフルマラソンを走りたいと思っている人にもいい環境が揃っていると思う。
また、託児所やパウダールームが完備されており、更衣室もパシフィコ横浜という室内のしっかりした会場が用意されている。女性やママランナーにもおすすめだ。これだけ設備や給水などが充実している大会も貴重なので、これからも横浜が誇れるマラソン大会にどんどん進化していってほしい。
取材を終えて
今の私では絶対に1人では走りきれない42.195kmの距離。横浜マラソンに向けた練習でも、最長20kmほどしか走れなかった。それでもフルマラソンを走りきれたのは、まぎれもなくボランティアの方々や沿道の方々の声援、そして一緒に走り続けた周りのランナーのおかげに他ならない。マラソンは孤独な競技ではないことを改めて実感した。本当に、本当にありがとうございました。
横浜マラソンの公式サイトに、さっそく来年の横浜マラソンの日程が、11月1日だと告知されていた。
来年も走るか? もしそう聞かれたら、筆者はYESと即答するだろう。とにかく楽しかったし、やっぱり5時間切りのリベンジをしたい気持ちも強くある。
来年こそは4時間台でゴールして、写真もしっかり撮ったレポを皆様に送り届けたい!
-終わり-