横断歩道の「通りゃんせ」は、横浜市内でまだ流れているの?
ココがキニナル!
横断歩道で流れていた「とおりゃんせ」などの曲を最近は聞きませんが、横浜市内でまだ流れている所はある?あと、点滅している時に鳴る音も違うものがありますが、使い分けがあるのでしょうか。(マンパワーさん)
はまれぽ調査結果!
2012年7月現在、12か所の横断歩道で「通りゃんせ」のメロディーを聞く事ができる!また、細かな仕様の違いはメーカーの違いによるものだった!
ライター:篠原 章公
陽炎揺れる横断歩道に蝉しぐれと「通りゃんせ」……一昔前にはよく見られた光景だが、最近では横断歩道を渡る際に「通りゃんせ」のメロディーを聞く事が随分少なくなったように感じるのは筆者だけではないだろう。
果たして横浜市内で「通りゃんせ」を聞く事ができる横断歩道は残っているのだろうか。
キニナル真相を確かめるべく、神奈川県警察本部へと向かった。
神奈川県警へ直撃取材!
神奈川県警察本部
交通部交通規制課からの回答によれば、「視覚障害者用付加装置」(信号機に付けられた音が流れる機械)は横浜市内に276か所設置されており、そのうち「通りゃんせ」「故郷の空」の音楽が流れるメロディー式のものは12か所に設置されているという。
これらのメロディーは使い分けがなされており、国道など主道路を横断する際に流れるのが「通りゃんせ」、主道路に対する従道路(市道など)を横断する際に流れるのが「故郷の空」となっている。
重要な道路を横断する際に「通りゃんせ」が流れる
また、装置から流れる音色が必ずしも統一されたものではない点については、装置を作っているメーカーによって多少音の仕様が異なるとの事で、これに特別な理由はないとのことだった。
なんと、現在でも「通りゃんせ」を聞く事が出来る横断歩道は横浜市内に12か所も存在した。
しかし、これらメロディー式の装置は警察庁からの通達により、全国規模で「ピヨピヨ」「カッコー」と音が流れる擬音式のものに順次取り換えが進んでいるのだという。
その理由は、「メロディーよりもシンプルで分かりやすいため」という単純明快なもの。
具体的な時期については不明だが、横浜市、ひいては日本全国の横断歩道から「通りゃんせ」のメロディーが消えてしまうのも遠い未来ではないのだ。
ここに行けば「通りゃんせ」を聞く事ができる!
今回の取材で2012年7月現在、横浜市内でメロディー式の装置が設置されている横断歩道を知ることができたので、以下にまとめる。
何かの折に横断歩道を渡り、「通りゃんせ」「故郷の空」のメロディーを楽しんでいただければ幸いだ。
・中区本牧三之谷1-1-1
・磯子区森3-3
・神奈川区反町3-19
・神奈川区鶴屋町3-33-16
・神奈川区神之木町2-30
・鶴見区佃野町23-2
・保土ケ谷区岩間町1-4-3
・港南区港南台4-17-1
・旭区今宿西町249
・栄区桂町507
・栄区桂町301
・泉区和泉町4586
(設置箇所は神奈川県警資料による)
実際に現地へ
上記12か所のうちのひとつ、鶴見区佃野町の横断歩道へ実際に「通りゃんせ」が聞けるのかどうか確かめに行ってみることに。
JR鶴見駅で下車し徒歩7~8分で「三角」という交差点に辿りついた。
三角交差点
この付近にいくつかの横断歩道があったが、そのうち最も大きな道路である県道14号を渡る横断歩道が青になった瞬間、信号機の上部に取り付けられたスピーカーからは「通りゃんせ」が流れ始めた。
上部のスピーカーから音楽が流れていた
ちなみにこの信号機に設置された装置は、信号が点滅する際に「通りゃんせ」から「ピーポーピーポー」という音へと切り替わる仕様のものだった。また、ここには「故郷の空」が流れる信号機は無かった。
写真と文章だけではなんとも伝わりにくいので、神奈川区反町3-19にある反町交差点で実際に音楽が流れている模様を動画で撮影することに。
「通りゃんせ」が流れる横断歩道の動画
(YouTubeにリンクしています)
「故郷の空」が流れる横断歩道の動画
(YouTubeにリンクしています)
まとめ
横浜市内では現在、12か所の横断歩道で「通りゃんせ」を聞く事ができるということが分かった今回の取材。
全ての箇所ですぐに擬音式の装置に取り換えられるということはないと思うが、近いうちになくなってしまう事は確かなので、興味のある方は是非現地まで行ってみることをおススメしたい。
― 終わり ―
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こいちさん
2016年01月18日 06時32分
故郷の空というのが挙がっています、スコットランド民謡であり、取り入れられる前の名前は ライ麦畑を通り抜けて でドリフターズが 誰かさんと誰かさん♪ でおなじみですね。
やっくんさん
2012年11月19日 00時54分
以前はメロディー式だけだったのに、いつの間にか擬音式ばかりになりましたね。メロディー式はもう無くなってしまったのかと思っていましたが、横浜市内だけでもまだこんなに残っていたんですね。ちなみにメロディーの音程と青信号が点滅するときの音の違い(メーカーによる差異)は2種類に分かれます。メロディーの音程が低く、点滅時に「ピーポーピーポー」と鳴るものは横浜市戸塚区内に本社を置くメーカーです。メロディーの音程が高く、点滅時に「ポッポッポッ」と鳴るもの(掲載されている動画のもの)は、横浜市鶴見区内に本社を置くメーカーです。
chihiroさん
2012年08月16日 18時34分
横浜市役所の前の丁字路にもとおりゃんせが使われていましたね。そこはフルコーラスで聞けたのですが、フルコーラスで残っている信号機はどれくらいあるんでしょうね。