京浜急行線の車窓から見える、ビルの屋上にあるワシの置物の正体は?
ココがキニナル!
京急線の日の出町から黄金町の間に鷲の置物が屋上に置いてあるビルがあります。電車で通るだけで何の置物だかもわかりません。何で何の目的で置いてあるか教えてください。(こみーさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
黄金町交番の開所を記念して建てられ、伊勢佐木警察署のマスコットとなった「イセタカ君」。治安維持のために、するどい眼光で町を見渡している
ライター:河野 哲弥
投稿にあったワシの置物を探してみる
もう、何回往復しただろうか。
京浜急行線に乗り、日ノ出町駅と黄金町駅間の車窓に目を凝らすも、そのようなオブジェはなかなか見つからなかった。第一、線路のどちら側なのか、どの辺にあるのかさえ分からない状況。
そこで、日ノ出町駅から線路沿いに歩き、地道に「ワシの置物」を探してみることにした。
日ノ出町駅から、徒歩での探索に切り替えてみた
春には桜の名所となる大岡川は、この時期、肌寒い秋風が吹いてくる。そんな川沿いを歩いていると、末吉橋の近くで、威圧感漂う不思議なオブジェを発見した。
黄金町交番の屋上に、何やら鳥の置物が置いてある
投稿にあった「ワシの置物」とは、このことだろうか。
早速、勤務中の警察官に尋ねてみると、これは「イセタカ君」というマスコットキャラクターであるらしい。そして、それ以上の具体的な話は、しかるべきところを通して欲しいとのこと。
伊勢佐木町のタカだから、「イセタカ君」なのか
その日は撮影だけ許可してもらい、後日、神奈川県警察本部に取材を申し込むことに。
何となくストーリーが見えてくる気もするが、設置された背景や、なぜこの場所なのかという理由なども聞いてみたいところ。さまざまな疑問を抱えつつ、県警からの連絡を待つことになった。
ついに「イセタカ君」の正体が判明
取材が可能となったのは、約1カ月後の11月半ばであった。対応いただいたのは、県警本部総務部広報県民課。海岸通りにある、例の白くて大きなビルを訪問することになった。
神奈川県警察本部の外観
まずは、「イセタカ君」の基本的なところから確認してみよう。
同課によれば、設置されたのは、2009(平成21)年4月16日のこと。写真を撮らせていただいた黄金町交番の新規開所にあたり、地域防犯のシンボルとして建てられたそうだ。
モデルとなったのは、猛禽類(もうきんるい)の「ハイタカ」というタカの一種。その理由については、警察からの説明を丸々引用してみよう。