京浜急行線の車窓から見える、ビルの屋上にあるワシの置物の正体は?
ココがキニナル!
京急線の日の出町から黄金町の間に鷲の置物が屋上に置いてあるビルがあります。電車で通るだけで何の置物だかもわかりません。何で何の目的で置いてあるか教えてください。(こみーさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
黄金町交番の開所を記念して建てられ、伊勢佐木警察署のマスコットとなった「イセタカ君」。治安維持のために、するどい眼光で町を見渡している
ライター:河野 哲弥
ついに「イセタカ君」の正体が判明
(続き)
するどいクチバシと胸のマークが特徴
―胸にある明瞭な「横斑」が、警察官の威風堂々とした模様として感じられる。また、6枚の「初列風切(翼の先端にある風きり羽の一種)」で、微妙な「風」を感じ取りながら飛翔(ひしょう)・滑翔(かっしょう)・帆翔(はんしょう)する姿は、パトロールする警察官を連想させる。強くて鋭く曲がったクチバシやカギツメで獲物を狙う様相は、悪を許さず安全と安心を確保する正義感の強い警察官に似ている―
とのことだ。
名称は、近隣住民からの公募により2010(平成22)年9月、「イセタカ君」に決定。以来、伊勢佐木警察署のマスコットキャラクターとして、同署のサイトなどでも紹介されている。
伊勢佐木警察署のサイトより
県警本部の担当者によれば、「各都道府県の警察でマスコットキャラクターを置いていることは多いが、警察署単位のものは珍しいのではないか」とのことだ。
また、このサイトにも、「県下の交番でモニュメントが設置されているのは、唯一、黄金町交番だけ」とある。どうやら、かなりレアな物件といえるのではないだろうか。
引き続き、設置の背景などを伺ってみることにしよう。
あの、「バイバイ作戦」との関連が明らかに
同じく担当者によると、「イセタカ君」が設置された背景には、黄金町から風俗店を一掃しようと実施された「バイバイ作戦」が深く関係しているという。実は、「ハイタカ」を選んだもう1つの理由として、この「バイバイ作戦」の「バイ」も関係しているらしい。
違法風俗店の大がかりな摘発が行われた「バイバイ作戦」
以前、「黄金町の『ちょんの間』ってどうなってるの?」の記事でも取り上げたが、この黄金町交番自体が、地域住民の嘆願によって開所された交番だ。つまり「イセタカ君」は、ピンポイントで黄金町の治安を見守っていることになる。こうした地域防犯の役割について、再び警察の説明を引用してみる。
―強くて怖さを感じさせるだけでなく、丸みを帯びたかわいらしさや、この近辺を通行する市民や子どもたちに愛され、なごみを与えられれば(という趣旨で「イセタカ君」を設置)―
とのこと。
どうやら、黄金町の防犯がまずあって、その後、伊勢佐木警察署のマスコットキャラクターとして採用されたといった経緯がうかがえる。では、近くの住民や施設利用者は、このことを知っているのだろうか。ちょうど現場付近にいらっしゃったのが、毎週火曜日の朝10時より、ガード下で朝市を開催している「直産おおたき」の皆さん。
野菜を手に写真協力をいただいた「直産おおたき」の皆さん
早速お話を聞いてみると、「イセタカ君」の名称や伊勢佐木警察署のキャラクターであることは知らなかったものの、「地域防犯のためにニラミを効かせているのではないかと、何となく感じていた」そうだ。また、「以前のこの辺は、女性の独り歩きなど怖くてできなかったが、今ではだいぶ様子が変わってきた」とも話す。
治安を守る、象徴的なモニュメントとしての「イセタカ君」
今回、投稿者の探求心をワシづかみにしたこの置物だが、実はワシではなく、タカの一種であることが分かった。またそのカギツメは、一般市民ではなく、犯罪者に向けられたもののようだ。
「バイバイ作戦」自体は、今までの各記事の投稿にもあるように、賛否両論のあるところ。しかし、象徴的なモニュメントとしての「イセタカ君」は、純粋にユニークな試みとして、見守っていきたいような気がする。何より、希少性という意味では、本家の「ハイタカ」に負けず劣らず、レアな存在なのだから。
―終わり―
ushinさん
2012年12月14日 19時36分
(事の是非はともかく)たとえちょんの間であろうとその一帯が明るい場所ならいいんだが、夜になればひっそりと暗い大岡川沿いに鷹だけがライトアップされてて、ちょっと怖ぇーっ!(笑)
伴 俊作さん
2012年11月22日 12時27分
記事の写真を見る限りでは、取材時期は黄金町バザール直前か最中ですね。県警追加取材というより、はまれぽさん的には黄金町バザールの方を追加取材して欲しかったですねぇ(実は取材してきましただったらスミマセン(笑))
雲葉 @since1992さん
2012年11月20日 10時25分
投稿済みとは失礼しました。しかし「猥褻事犯」はほんの数日前の件を指しているのでしょう。取材日(時刻)の前か後かで事情は異なります。誤認逮捕の件についても、それを取材していたとしてここに掲載するには適さず、別の記事とするのが良いと思います。