はまれぽ読者なら全員合格? 「かながわ検定・横浜ライセンス」ってどんな資格?
ココがキニナル!
「かながわ検定・横浜ライセンス」はどんな人が問題をつくってどんな人が受験しているの?(かもめさん)/「かながわ検定 横浜ライセンス」を活用できるボランティアなどの仕事はありますか(ときさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
博物館の研究員など、専門家によって作られており、幅広い世代の人が受験している。資格を仕事に活かすかどうかは自分次第!
ライター:ほしば あずみ
「かながわ検定・横浜ライセンス」。いわゆる「ご当地検定」の1つなのだろうが、具体的に想像すると疑問がつきない。どんな問題が出るのか? 取得すると何か良いことがあるのか? どのような資格なのか?
まずは主催の方の「かながわ検定協議会」に話を伺ってみることにした。
主催者に聞く! 横浜ライセンスとは
「かながわ検定協議会」事務局は神奈川新聞本社のビル内
「かながわ検定・横浜ライセンス」主催の「かながわ検定協議会」は、横浜商工会議所、神奈川新聞社、tvkの3団体が合同で運営している。
かながわ検定協議会事務局長の土屋清さんに話を伺った
2007年(平成19)年に始まった「かながわ検定」は、年1回の「横浜ライセンス」と2年に1回の「神奈川ライセンス」の2種類があるのだそう。
「神奈川ライセンスは県全域が出題範囲という事もあり、受験者数は圧倒的に横浜ライセンスが多いです」と土屋事務局長。
初回の受験者数は、横浜ライセンスが約3000人、神奈川ライセンスは約1000人だったという。
「かながわ検定」は2004(平成16)年に始まった「京都・観光文化検定(通称・京都検定)」から起きた、いわゆる「ご当地検定ブーム」を受け、企画された。
現在はブームも落ち着き、近年横浜ライセンスの受験者数は350人程度とのこと。これまでの受験者は4級から1級まで合わせて約6500人で、2000人の合格者がいるそうだ。
検定申込書は市内各所で入手できる
「横浜ライセンスは4級から1級まであります。1級は、2級合格が受験資格、記述問題で難易度も高いのですが、4級は小中学生も受験できる設問で、幅広い年代の方が挑戦しています」
問題は「歴史」「現代」「自然」「カナロコ問題」「テーマ問題」に分かれ、4級は3択、3級と2級は4択、1級は記述式。
「歴史」「現代」「自然」の問題は、大学の先生や博物館、資料館の研究員といった専門家によってつくられ、協議会で決定される。
「カナロコ問題」は、神奈川新聞のコミュニティサイト「カナロコ」で取り上げたニュースから出題。
「テーマ問題」は毎年設定され、今回は「スポーツ」とのこと。
「検定の回数を重ねることによって、出題もこなれてきました。過去問題からも相当数出題されるので、受験の際には参考にされると良いでしょう」
ちなみにキニナル合格率だが、
4級・・・91%
3級・・・64%
2級・・・59%
1級・・・53%
(2012年3月18日の結果)
となっている。記述式で答える1級でも、2人に1人は合格できるということだ。
公式テキストや参考書は横浜市内の書店で、過去問題集は協議会で販売
小学校で使う副読本から出題されることも。平易にまとめられていてわかりやすい
「近年では、タクシー会社やホテル、デパートといった企業で団体受験するケースもあります。横浜を訪ねてくる方へのおもてなしの一環で、もっと深く知っておきたいという事のようです。
横浜ライセンスを活用できるボランティアなどの仕事はあるのだろうか?
「先に挙げた企業では、資格を取得した人に独自にバッヂをつけてコンシェルジュのように活用している例はあるようです。観光ボランティアに関しては、資格があるからなれるわけではなく、逆にボランティアをしているから資格を取得したいというケースが多いです」
横浜ライセンスを取得した事でボランティアのあっせん等は特になく、活かし方は自分次第という事のようだ。
また、合格すると希望者は認定カード(有料、1500円)を持つことができ、提示すると歴史博物館や、開港資料館といった施設で、入館料が50円から100円程度割引される特典がある。
歴史博物館の常設展は50円減額、特別展は50円~100円減額に
「横浜ライセンスの資格はいろいろな可能性を広げるきっかけになります。特に1級は難易度も高いので受験される方は非常に熱心に取り組まれます。結果、知識や教養も深まり、より横浜の魅力を知って愛着が湧くとおっしゃる方もいます」
なんだか、はまれぽライターなら取得しておかなければならないような気がしてきた。
試験の傾向と対策についても伺ってみた。
「2013年度のものは既に終了してしまいましたが、試験対策セミナーと模試が開催されます。セミナーは具体的にこんな問題が出るといった内容ではありませんが、こういう事は知っておいた方がいいという内容を専門家から学べますので、参加をおすすめします。
模試は3級と2級を混ぜた出題となっているので、3級受験者には少し難しいかもしれませんが、雰囲気を知ることができるのではないでしょうか。
過去問も、同じ問題が何度か出題されたりしています。ぜひ一読してみることをおすすめします」