横浜市内18区の区名の由来Ⅳ【昭和61年・平成6年編】
ココがキニナル!
横浜市内18区の区名の由来を教えてください(KZさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
「区名の由来」最終回は、1986(昭和61)年にできた栄区・泉区、1994(平成6)年にできた都筑区・青葉区の由来をご紹介!
ライター:田中 大輔
横浜市内にある18の区の名前の由来を調べるこの企画も、いよいよ最終回を迎えた。
過去の記事をまだ読んでいない方、ぜひ合わせてご一読を。
・横浜市内18区の区名の由来Ⅰ【区政施行時編】
・横浜市内18区の区名の由来Ⅱ【戦前・戦後編】
・横浜市内18区の区名の由来Ⅲ【昭和44年編】
この記事では、市内で最後に生まれた4つの区である栄区、泉区、青葉区、都筑区を紹介する。
前回紹介した区と同様、公募でその名が付けられたこの4区。
決定までにはどんなドラマがあったのだろうか。
人口爆発にともない
まずは、区誕生の時系列にそって泉区と栄区の2区について。
いずれも1986(昭和61)年11月3日に戸塚区から分区された、いわば双子の兄弟だ。
その背景にあったのは、人口の増加。
昭和50年代から人口が伸び、広い戸塚区の中で行政サービスの行き届かない状況が生まれてしまった。
具体的なデータで見ると、1986(昭和61)年8月時点で全国にある112行政区のうち、戸塚区の人口は45万人を超えて全国で1位。112区の平均人口が15万人足らずだから、いかに多かったかが想像できる。
横浜市は行政区再編という形でこの問題の解決を図ったというわけだ。
4位からの逆転で決まった栄区
そんな背景の中で生まれた2区。まずは栄区から紹介していこう。
栄区は、市内2位を誇る緑比率の高さ、つまり緑の多さが自慢だ。
特に区の東側には大規模で良好な自然が残っている。また、区内を流れるいたち川は、環境に配慮した改修を行い、区民の憩いの場となっている。
栄区の自然の多さを象徴する「横浜自然観察の森」
区名の公募は区誕生の前年、1985(昭和60)年8月から広報よこはまなどで行われ、7040通、2003種類の応募が寄せられたそうだ。
こちらも区の象徴である、いたち川
栄区も前回の記事で紹介した旭区や瀬谷区と同じく、1位の得票候補が区名には選ばれなかった区だ。
応募数の多かった順に並べると、“本郷区”、“南戸塚区”、“湘南区”、“栄区”、“大船区”、“根岸区”、“光区”、“戸塚南区”、“上郷区”というトップ10。
「横浜のグランドキャニオン」があるのも栄区だ
元となった戸塚区との位置関係を示す名前や別の地区名と重なる名前もあるが、残念ながらこういった名前は選ばれにくい。
4位だった“栄区”は、トップに200通以上の差を付けられたものの、「大きく栄えていく願いを込めて」晴れて新区の名前に採用されたとのこと。
また、「栄」という字の明るく華やかなイメージや、簡潔さ、語調の良さなども採用の理由として挙げられているんだそうだ。