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佐村河内氏に障害者手帳を交付したのは横浜市!市の障害者手帳交付の基準は?

ココがキニナル!

佐村河内氏に身体障害者手帳を交付したのは横浜市とのことですが、横浜市の障害手帳の検査基準はどうなってるんでしょうか(洩矢諏訪子の兄さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

基準は身体障害者福祉法により全国同じ。現状が認定時の障害と違う場合は手帳返還命令も。市は15日に佐村河内氏と面談、聴力再診断することを確認

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ライター:大和田 敏子

「全ろうの作曲家」、「現代のベートーベン」などとして知られていた佐村河内守(さむらごうちまもる)さん(50)の作品が、新垣隆(にいがきたかし)さん(43)によって作曲されたものだったというゴーストライター騒動。

その中で、佐村河内さんの聴覚障害に関して疑惑が浮上し、自身が2月12日「聴力は3年くらい前から回復していた」と文書で公表したことを受けて、横浜市の対応が注目されている。
その理由は、身体障害者手帳(聴力障害2級)を交付しているのが横浜市だからだ。
 


佐村河内さんは横浜市から身体障害者手帳の交付を受けていた


なぜ、このような問題が起こってしまったのだろうか。投稿にあるように、横浜市の障害者手帳交付の基準がキニナっている方も少なくないことだと思う。

そこで、横浜市で身体障害者手帳の交付に関する相談を受け、障害者手帳に関する認定業務を行う、横浜市健康福祉局障害福祉部障害者更生相談所(港北区小机町)を訪ねた。
 


障害者更生相談所が置かれている横浜市総合リハビリテーションセンター
 

総合相談のカウンター




身体障害者手帳、交付の基準は全国どこでも同じ



お話をうかがったのは、事務係長の山田実さん。はじめに、身体障害者手帳の交付は、身体障害者福祉法にもとづいたものであるので、全国どこでも基準は同一。横浜市が特別ではないことを確認する。

横浜市内で聴覚障害により障害者手帳を交付されている方は約8000人。そのうち、重度である2級の認定を受けているのは約2300人だという。

かつては、「障害」に対する抵抗感からか、障害があっても身体障害者手帳の申請をしない方も多かったが、しだいにその壁自体が低くなり、福祉サービスが充実してきたこともあり、手帳交付の人数は増えているという。
 


身体障害者手帳について話してくださった山田さん


続いて聴覚障害について認定の基準を教えていただいた。
身体障害者手帳は、一般には1~6級までだが、聴覚障害の場合、1級と5級はなく、主に聴力の数値を基準に決められている。聴覚障害における基準は以下の通り。

2級:両耳で100デシベル(dB)以上
3級:両耳で90dB以上
4級:両耳で80dB以上、あるいは言語明瞭度が50%以下
6級:両耳で70dB以上、あるいは片側の耳が50dB以上でもう一方が90dB以上

デシベルは音圧レベルの単位で、音の大きさが大きいほど高い値を示す。つまり、数値が大きいほど、大きな音でないと聞こえないということ。70~80dBは大声、90dBは怒鳴り声、100dBはガード下での電車の走行音といったレベルの音だ。

身体障害者手帳交付のためには、身体障害者福祉法15条により規定されている医師の診断書が必要。横浜市で指定医として登録されている耳鼻咽喉科の医師は約450人だという。手帳は、医師の判断で、手術などでも回復する見込みがなく永続的に障害が残ると判断され、症状が固定された段階で認定される。
 


本人の情報や障害について記入される


病状によっては、将来的に回復する見込みがあることもあるが、その間も福祉サービスを受ける必要はあるため、1~5年の間に再認定という条件をつけて交付することもあるという。子どもなどでは、3、4年おきに再認定が行われ、成人になって症状が固定されたときに恒久的な手帳となることが多い。
 


身体障害者手帳の表紙(サンプル)


佐村河内さんの2級の場合、「特別障害者」となり、基礎年金で年間77万8500円が支給されるほか、所得額から40万円の控除がある。そのほか住民税の控除、医療費や水道料金など助成や割引がある。