「タマゾン川」化した鶴見川にはピラニアが!? ライター松宮がガチ釣りに挑戦!
ココがキニナル!
鶴見川に面倒見切れなくなった外来種の動物が捨てられていて、カミツキガメ・ピラルクー・ピラニアまでいて危険だと、釣り人から聞きました。本当にそんなタマゾン川状態なの?(はまっこ61号さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
鶴見川には6種の外来種が生息。実際に釣りをしたところ、ハゼが釣れた! カミツキガメやピラニア、ピラルクーはいない!
ライター:松宮 史佳
・・・取材を終え、立ち飲み屋に入るライター松宮とギッシー(編集部・山岸)。「そういえばさー、多摩川で釣りやったじゃん?」とギッシー。「うん」と答えると、「鶴見川でもやってよ!」とビールを飲みながらひと言。「えーーー! 鶴見川!?」驚いたため飲んでいたハイボールが気管に入り、むせてしまう。
「鶴見川 外来種」で検索すると・・・バラエティに富んだ画像が!
インターネットで調べたところ、流域によるが鶴見川でもブラックバスやコイなどの外来種が釣れるらしい。だが、松宮とギッシーは「川釣り経験=わずか1回」。前回は多摩川の達人・「おさかなポスト」の山崎さんに助けていただいた。しかし、今回は2人で釣りに挑戦し、鶴見川にいる魚を徹底調査しなくてはならないのだ!
「・・・なんとかなるだろう」という根拠のないポジティブ思考に支えられた松宮。「明日、釣りを決行しよう!」とギッシーに連絡し、鶴見川で釣りに挑戦することに!
初心者2人で釣りに挑戦!
・・・10月某日の日曜日。午前9時半、東急東横線多摩川駅に到着。フリーマーケットを横目で見ながら5分ほど歩き、多摩川へ。しかし、階段が見当たらず困っていると親切な釣り人が水を汲んでくれる。
鶴見川と水質を比較するため、多摩川の水をペットボトルに入れる
心優しき釣り人にお礼を言い、鶴見川の最寄り駅である綱島駅へ!
綱島駅から徒歩20分ほど、釣り道具を購入するため「釣り具 キャスティング」へ
スタッフの方に「女性2人で釣りをしたいんです」と言うと、「大丈夫ですよ!」と答えてくれる。「でも川釣りは1回しか経験がない」と告げると「(鶴見川では)釣れると思います」とスタッフの方。
決めポーズをしてくれたスタッフの田村さん
「釣りをするのに最低限の道具をそろえたい」と言うと、「ウキ・竿・エサかな」と教えてくれる。
品ぞろえが豊富なため「なにを購入してよいか迷う」
鶴見川に生息するという外来種・コイやブラックバスにも対応できるウキを購入することに。
「ブラックバス用のウキ(342円)」
「竿(1499円)」も意外と安く購入できて驚く
ここでキニナル「エサ」について伺う松宮。「あの・・・前回はアカムシを使ったんですが・・・」と言うと、「エサはミミズですね」と田村さん。
「えーーー!!!」と叫ぶ松宮とギッシー。
ああ、ついに・・・アカムシをはるかに超える大きさの「ミ・ミ・ズ(300円)」が!!!
「ミミズって大きいですか?」と聞くと「イヤ、そんなことないです」とのこと。「ミミズ・・・ついにミミズ登場か・・・」と覚悟を決め、ミミズを購入。「ウキ・竿・エサ(初心者セット)」の合計は「2141円!」
「思ったよりも安く釣り道具ってそろえられるんだね」とギッシーと語り合う。スタッフの方々にお礼を告げ、いよいよ鶴見川へ!
“初心者2人”で釣りに挑戦!
鶴見川の源流は東京都町田市上小山田町。河口は横浜市鶴見区で東京湾へと続いている。町田市、横浜市青葉区、緑区、都筑区、港北区、鶴見区、川崎市幸区を流れる全長42.5kmの一級河川なのだ。
鶴見川というと、以前インタビューさせていただいた海洋環境専門家・木村尚(たかし)さんのエピソードを思い出す。木村さんは港北区綱島出身。現在はだいぶきれいになったが「昭和40年代半ばは“かっぱも泳げぬ鶴見川”と呼ばれており、「川や海をきれいにしたい」と東海大学海洋学部に進学したと語ってくれた。
多摩川・鶴見川・相模川の3河川および沖ノ鳥島の維持や管理を行う「京浜河川事務所」に問い合わせてみることに。同事務所は5年に1度、どのような魚類などが鶴見川に生息するかを調べる、「川辺水辺の国勢調査」を実施している。前回の調査結果(2009<平成21>
年度)在来種42種、外来種6種の生息が確認されたそうだ。
鶴見川は東京・横浜・川崎を流れる一級河川
前回2009(平成21)年に行った調査では投稿にあった「カミツキガメやピラニア、ピラルクーの生息は確認されなかった」とのこと。2014(平成26)年はちょうど「川辺水辺の国勢調査」を行う年。これまで春・夏・秋と実施した際に「カミツキガメやピラニア、ピラルクーは獲れなかった」そうだ。
「釣り具 キャスティング」スタッフの田村さんに伺ったポイント“東横線鉄道橋下”へと向かう
真上を東横線が走るエリアに到着
・・・鶴見川の水を汲んでいると、「何かのにおいがする」。どぶや汚水のようなにおいではないのだが、独特。・・・たとえるのがとても難しい。敢えて言うならば“浴槽に放置した湯”が3日くらい経ったら(このにおいに)近くなるかも。日や水を汲む場所にもよると思うが、多摩川の方がにおいはなかった。
多摩川と鶴見川の水を比べてみると・・・
多摩川の水(左)と鶴見川の水(右)は「一見変わりない」
そこで上から見てみることに。すると・・・
多摩川の水(左)よりも鶴見川の水(右)の方が「若干濁っているように見える」
説明書を読み、竿にウキを付ける
ここで最大の難関“ミミズとの格闘”が!
覚悟を決めて袋を開ける
が、無数にうごめく赤いミミズの肢体を見ると「やっぱりダメ!!!」
しかし、ミミズも命ある生き物。無駄にするわけにはいかない。
再度気合いを入れ、ミミズを触る。が、予想以上に生きがよく、うごめくミミズ。「うわあーーー!!!」叫ぶ松宮とギッシー。ミミズは松宮の人差し指よりも長く、うまくつかめない。しかもミミズは思いのほか細く、針に刺しにくいのだ。・・・2人とも半泣きになりながら、なんとかミミズを針に刺す。
・・・針にぶら下がるミミズに慄(おのの)きながらも、午後1時15分釣りがスタート!
なんとか釣りを始めたものの・・・
座らないと竿が届かない
・・・なんとなーく「竿が短すぎる気がする」。何かが間違っているのか!? が、よく分からない。
そのまま15分が経過。しかしミミズはまだついている。魚がいる気配がまったくしない。しかも周囲に釣り人なし。
「このままだと何も釣れないのでは?」というイヤな予感が頭をよぎる。どうする? どうしよう!? いや、やっぱり行こう。ギッシーに「移動しよう」と提案。
大綱橋(おおつなばし)方面へと動く
すると、釣りを楽しむグループが! “まさに渡りに船”。突撃で釣りを教えていただくことに!