本牧の夜のディープなスポットはどこ?
ココがキニナル!
本牧の深夜営業の酒場って、どんな感じ?(brooksさん)、本牧のアロハカフェが歴史に幕を下ろすそう。(zionzion)、ハワイ風カフェの元祖『アロハカフェ』のその後は?(おとうさん)
はまれぽ調査結果!
1976年開店のアロハカフェは2014年4月一時閉店。同年12月移転し再オープン!深夜営業のバーは個性派ぞろいでフレンドリーな雰囲気の店も多い
ライター:大和田 敏子
本牧の「アロハカフェ」はカフェバーの元祖的な存在だったらしい。
何度か本牧を取材した筆者にとって「アロハカフェ」はキニナル店のひとつだった。ところが、2014(平成26)年4月に閉店。一度、行ってみたかったな~と残念に思っていた。
そんな中、最近、再オープンしたと知る。情報が遅いよ・・・と、つっこまれるのを覚悟で、ワクワクしながら、新「アロハカフェ」に向かった。
元町方面から本牧通り沿いに山手警察署を過ぎ、しばらく歩くと、ビルの2階に「ALOHA
Cafe」の鮮やかなネオン看板が見えた。
ネオンサインが鮮やか!
赤い手すりの外階段を上がって
ドアを開けて中へ入ると・・・
左側の壁はアメリカンテイストのディスプレイ
右手にはビリヤード台! 旧店舗から引き継いできたものだそう
店に入ったとたんに、異世界に来てしまった感じ・・・なんだかすごく楽しい気持ちになる。
迎えてくれたのは、アロハカフェの3代目オーナー、西山奈里(にしやま・なり)さん(34歳)。本牧生まれの西山さんが店を引き継いだのは2006(平成18)年のことだという。若い女性のオーナーで驚きだ!
西山さん、周りを元気にさせるような素敵な笑顔!
この新店舗のオープンは、2014(平成26)年12月15日。まずは、キニナル、旧店舗から移転した経緯をうかがうことにした。
アロハカフェのオープンは1976(昭和51)年、今から40年前のこと(なんと、初代の店長は、あのIGの八木さんだったとのこと。八木さんにも、ぜひ話を伺わなくては・・・)。
本牧町1丁目、2014(平成26)年4月のIG
建物自体はオープン時よりも前からあり、築60年を超えていた。老朽化によって起こってくるトラブルや破損に対処しながら、営業を続けてきたが、2011(平成23)年、壁の中の配線が老朽化して出火。そこで、更なる老朽化が発覚し、このまま店を続けていては店の歴史にも傷がつくし、何よりお客さまに迷惑がかかってしまうと、移転を決め、2014(平成26)年4月14日に一旦閉店。12月15日に再オープンした。
アロハカフェの旧店舗(画像提供:アロハカフェ)
「旧店舗はベースの目の前、ここはエリア1と呼ばれていたところ」と伺うと、自然と本牧の歴史に思いを馳せてしまう。
1981(昭和56)年フェンス越しに見たアメリカ
「温かい笑顔があふれる店、いつでも帰ってこられる場所にしたい!」
新・アロハカフェについて、西山さんは「昔の店を再現しても意味がない。かつてアロハを作った人たちが、当時、新しいカタチを作ったように、今、店をやっていく私たちが良いと思う店、長く続けていける店を作ろうと思いました」と話してくれた。
ここで、店内を順にご紹介!
広々とした空間に並ぶテーブル席とカウンター
カウンターは、旧店舗(6~7メートル)より、さらに長くして10メートル
壁側はクッションを置いて座りやすいように、幅を広めにした
スロットマシンとジュークボックス
昔懐かしい雰囲気! 旧店舗から引き継いだものだそう。
キッチンの目の前は、コの字型のスペース
一番奥は、ソファのあるゆったりとしたスペース
このスペースだけは禁煙でテラス席もあるので、お子さま連れの方なども利用しやすそう。ただし、お子さまは午後10時まで。女子会にもピッタリな感じだ!
それぞれのスペースに個性があり、スペースごとの貸し切りもできるとのこと。幅広いお客さん、さまざまな用途に利用できそうだ。
取材時は、若いお客さんが多かったが、最近は50~60代のお客さんも増えてきたという。アロハカフェ開店当時、20代くらいだった方が懐かしいと来てくれるなど、入りやすい店になったと言われることも多いそう。
豊富なメニューの中から、いくつかいただくことに・・・。
カクテル3種類と彩りのきれいなお料理に感激!
カクテル3杯を目の前に・・・、酒飲みライターのレッテルを貼られてしまいそう。
一人で飲んだわけではないです。編集部・山岸とおいしくいただきました!
ヒプノモーニ(900円)。トロピカルフルーツリキュールとグレープフルーツを使ったカクテル
見た目がきれいなだけでなく、フルーツの味をしっかり感じられるカクテル「ヒプノモーニ」。ジュースのように飲めてしまう・・・、ヤバイ!
いつも豊富にフルーツを準備。フレッシュフルーツを作ったカクテルは人気!
ドリンク担当は、マネージャーの山口真志(やまぐち・まさし)さん
ブラッディ・マリー(850円)。セロリが入っているなんて、ほかでは見たことがない!
飲みながらセロリをかじるのは初体験。ヘルシーな感じで、お酒を飲んでいる気がしない。
モスコミュール(800円)。初めて日本に入ってきた時のレシピを再現している
ライムではなくレモンを使っている。当時は、ライムは手に入らなかったのだとか。
本牧と言えば四角いピザ!
これはペパロニのピザ(950円)。生地は手作りで結構もっちりとしている。チーズもしっかり味わいがあっておいしい!
メキシカンサラダSサイズ(650円)(レギュラーサイズは950円 )
グリーンリーフ、サニーレタス、水菜、ニンジン、トマト、アボカド、ラディッシュ、ブロッコリーなど、野菜の種類を数えて、うれしくなる・・・。そして身体に良さそう!
「食事をしてくださるのは、一人暮らしの方も多いので、なるべくたくさんの野菜を摂ってもらえるように考えています」と西山さん。
トッピングができるのも、うれしい!
おいしく飲ませていただいているこのときの時間はすでに午後11時過ぎ。
「こういうヘルシーな感じのメニューだと、夜中に食べている罪悪感がなくていいですね~」と山岸。
それならば、罪悪感なく食べられるデザートもと、西山さんが「本日のスイーツ」を出してくれた。
トマトを使ったデザートと聞いて驚く! これも初体験
ベジスイーツ(550円)
トマトのソルベとクリームチーズのトマトコンポートのせ(写真は2人分)。すごく甘いトマトが手に入ったので、ぜひお客さんに食べていただきたいとデザートにしたのだそう。
「古いものを守るだけでなく、新しく良いものを取り入れてやっていきたい」と西山さんは話す。だから、アロハカフェの名物だったアロハバーガーを封印し、開店記念日限定メニューにした。
「『いらっしゃいませ』ではなく、『お帰りなさい』『こんにちは』とお客さまを迎えたい。さまざまな年代の人が来てくれる、ライフスタイルが変っても長く来ていただけるような店にしたい」と西山さん。
2015(平成27)年2月からはランチも始めるとのこと。新しいアロハカフェは、より幅広い年代のお客さんに親しまれる店になっていきそうだ。