都筑区南山田町の「虫送り」ってどんな行事?
ココがキニナル!
毎年、7月に行われている都筑区南山田町の「虫送り」ってどんな行事なの?
はまれぽ調査結果!
松明を手に行進をして、子どもたちの災いを払う伝統行事です。
ライター:川邉 絢一郎
「虫送り」とは
都筑区南山田町では「虫送り」という行事が毎年行われているという。
この行事とは「子どもたちが、松明を灯しながら住宅地のあいだを練り歩く」というもので、横浜市無形民俗文化財(年中行事等に関する風俗慣習、民俗芸能で、歴史上又は芸術上の価値を有するもの)にも指定されているようだ。
松明を手に行進する意味とは…?
では「虫送り」とは、一体どのような行事なのだろうか?
日本国語大辞典を引いてみると、「農作物の害虫を村外送り出す呪術的行為」とあり、説明を読んでも想像がつきにくい。
そこで取材班は、実際に行事が行われるという現場へ向かった。
南山田町の虫送り
1時間前にはすでに収まりきれないほどの人がいた
「虫送り」の開催日である、7月23日(土)。
行事の開始時刻の1時間前には、集合場所の南山田町内会館前は大勢の人で賑わっていた。
おにぎりや御神酒を配るのは、地域の奥様方
午後5時を回ると、町内会長さんのアナウンスがあり、行事の開始が告げられる。
その後、太鼓・笛・鐘から構成された御囃子が先導し、南山田町内会館を出て山田神社の境内に向かう。
はっぴを着ているのは保存会のメンバー
出発して5分ほどで山田神社に到着すると、一度止んでいた御囃子が再びはじまり獅子が踊り出た。
その後、山田神社の本堂の周囲を左回りに3周した後、元来た道をたどって町へ出る。
山田神社を出たところ
薄暗くなった町に松明のやわらかい火が映える
徐々に日も落ちてくる午後六時、薄暗い町のなかに松明の灯りが灯る。
ここからは安全のために、二人ずつの列を作り進んでいく。
道路沿いに火を灯した行列が進んでいくのは、とても幻想的だ
危険のないように消防団員の方が受け取って集める