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中華街の極セマな裏路地にある隠れ家ショップに潜入取材!

中華街の極セマな裏路地にある隠れ家ショップに潜入取材!

ココがキニナル!

中華街を歩いていたら、裏路地の奥にカフェらしきお店を発見しました。お茶屋の悟空とROUROUという服屋の間の怪しい路地を入ったところです。中が気になるので、ぜひ調べてほしいです(浜ドラゴンさん)

はまれぽ調査結果!

そのお店の正体は、極彩色の異次元空間カフェ「ROUROU Cafe」。同じく中華街の裏路地にある、話題の台湾ちまき専門店「ちまき屋」にも潜入取材!

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ライター:菱沼 真理奈

横浜中華街がユニークなのは、食がテーマの一大観光地でありながらも、そこに根付いて日々生活している人たちがいること。そこが、人工的に造られたテーマパークとは大きく異なる点だと思う。
 


民家やアパートの建つ中華街の裏路地


そして、人を迎える街、人が住む街、その双方の世界を体感できるのが中華街の裏路地ワールド。そこには、民家やアパートに隣接する小さな中華料理店や、表通りの店とはひと味違う個性的なショップが数多く存在する。
 


混沌(こんとん)とした中華街の裏路地ワールド


ということで、今回はちょっと意外な中華街の裏路地ショップにフォーカス。投稿いただいた「ROUROU(ロウロウ) Cafe」と、住宅街の民家で台湾ちまきを販売する「ちまき屋」に潜入取材。そのディープな魅力を徹底レポートします!



中華街のアパレルショップがプロデュースする隠れ家カフェ



まずは、キニナル裏路地のカフェへ。
その場所は、観光客が行き交う関帝廟(かんていびょう)通りを曲がった小路から、さらに一本入った裏路地にあるのだが・・・かなり狭い路地なので、地元の人でなければスルーしてしまうだろう。
 


チープな地図ですが・・・大まかな場所はココ(赤字の部分)
 

関帝廟通りの「駄菓子百貨店」のある交差点を
 

太平道に向かって(元町方面)曲がり
 

アパレルショップ「ROUROU」(写真手前)と中国茶店「悟空茶荘」の間の
 

狭~い裏路地に入り
 

そのまま少し奥へ進んでいくと
 

突如、ピンク色の一軒家カフェが出現!


人がすれ違うのもやっとの狭い裏路地は、ちょっと禁断のエリアっぽくて「この先にカフェなんてあるの?」と少々不安になってくるが、ご覧の通り、ちゃんとありました!
その名は「ROUROU Cafe」。
 


隠れ家のような入口のドアを開けて店内へ
 

おじゃましま~す


「いらっしゃ~い」と笑顔で出迎えてくれたこの人が「ROUROU Cafe」のオーナー・石河陽一郎(いしかわ・よういちろう)さん。裏路地の入口にあるアパレルショップ「ROUROU」のオーナーでもある。
そう、こちらのROUROU Cafeは表の通りのアパレルショップがプロデュースするカフェだったんです。
 


株式会社ロウロウジャパン代表取締役CEOの石河さん
 

表の通り(裏路地の入口)に建つアパレルショップROUROU


石河さんが中華街にアパレルショップROUROUをオープンさせたのは、2000(平成12)年のこと。ブランドのデザイナーを務めるのは、石河さんの奥さまでもある早園真己(はやぞの・まき)さん。

アジアのどこかにある誰も知らない国、精神的にも文化的にも進化したネオアジアの国・・・そんな架空の理想郷「朧朧国(ろうろうこく)」からインポートした服というコンセプトで、アジアの伝統にトレンドをプラスしたファッションを発信している。
 


ROUROUデザイナーの早園さん。とっても美人&スタイル抜群!


「アパレルファッションだけでなく、総合的なライフスタイルを提案する“食と憩いの空間”として、2014(平成26)年4月、こちらのカフェを立ち上げました」と石河さんは話すが・・・なぜ、こんな目立たない裏路地にカフェを?
 


アパレルショップROUROUのすぐ裏手にあるROUROU Cafe


「もともとこの場所はショップの倉庫・アトリエとして使っていたんですが、手狭になってきたので引っ越そうと考えていたんです。そんな折、1階の倉庫の奥にそのまま残っている(ずっと放置していた)本格的なガスバーナー(その昔、ここはキッチンスクールだったそう)をあらためて見て『こんなにいいバーナーがあるんだから、一度も使わないのはもったいないなぁ』と思ったのがきっかけです」と石河さん。
 


本格バーナーを生かして、カウンター式のオープンキッチンに全面改装


さらに石河さんは、裏路地の魅力についてこう語る。
「観光客が行き交うにぎやかな中華街にも、地元の人たちが出入りするひっそりとした裏路地があって、そんな場所に面白い店があったりする。実は、京都や金沢のような観光地も、メインの通りより裏路地に面白い店があるんですよ。そんな穴場の店を探すのって、ちょっとワクワクするし、見つける楽しみもあるでしょ」
 


探検気分で見つける楽しみも


石河さんにとって中華街は「朧朧国の城下町」というイメージなんだそう。そんな朧朧国の裏路地にある、アーティストたちが集う隠れ家・・・それがカフェのコンセプトだという。


時空を超えたカラフルな異次元空間へ



こうして、倉庫だった1階と2階の一部をリノベーションし、新たな集いの空間として誕生したROUROU Cafe。
一部の工事は大工さんに依頼したそうが、内装のほとんどは石河さんや仲間の皆さんが手がけたというから驚きだ。
 


洋とアジアが不思議にマッチしたインテリア&照明器具


石河さんが空間づくりでこだわったのは「白い部分を徹底的になくすこと」「昔からあったような(古い感じ)雰囲気にすること」。

そこで、壁一面を色とりどりのペンキで塗り、階段にはROUROUオリジナルデザインの布を貼ってよりカラフルに。さらに、木材を汚したり削ったりして古材のように仕上げ、入口のドアはわざわざ廃屋からもらってきたそうだ。
 


壁の棚も階段のステップもカラフルでカワイイ!
 

2階へ続く階段には、アーティスト・及川キーダさんから贈られた絵画(右)が
 

廃屋にあったドア(左)や、ダメージ加工した窓格子
 

寄木細工のような壁(左)や、ツリーハウスをイメージした天井も面白い!


カフェを訪れるお客さんは20~40代の女性が多いそう。平日はランチを食べに来る近所のサラリーマンやOL、地元の常連さんが中心だが、土・日曜日は中華街観光の合間に偶然見つけて、フラっと立ち寄るお客さんも少なくないという。
店内はテーブル・カウンターを含め20~25席まで対応でき、全店貸し切りもOKだ。
 


偶然この日は、横浜を代表する歌手・日野美歌(ひの・みか)さん(左)がご来店!


こちらのお客さんは、雑誌に出ているのを見て来店した横浜在住の小沢さんと姜(カン)さん。「とってもカワイイお店で気に入りました。裏路地って楽しいですね」と、お二人とも大満足の様子でした。
 


お茶を楽しむ小沢さん(右)と姜さん




手間暇かけたオリジナルメニューや手づくりスイーツも必見



お店の空間と同様、料理やスイーツも本格派の手づくりメニューがずらり。食材の仕込みから調理、新メニューの考案まで、キッチンスタッフの金澤麻沙美(かなざわ・あさみ)さんと石河さんが手がけている。
 


キッチンスタッフの金澤さん。料理もお菓子づくりもオマカセ!


こちらがお店の看板メニュー「アフタヌーンティーセット」(1人用1800円、2人用2800円・税込/セットドリンク付き)。
 


見ているだけでワクワクする「アフタヌーンティーセット」(2人用)


1段目のプレートメニューは、豚バラ肉の中華バーガー「パオサンド」。
2時間かけてじっくり煮込んだ豚バラ肉&シャキシャキの野菜と、ふんわりしたパオ(中華パン)の相性がバツグン。
 


かぶりつくと肉汁がジュワ~っと口の中に広がる「パオサンド」


2段目のプレートメニューは、彩りも美しい「ビーツ・ザーサイのポテトサラダ」と、自家製の「アンニンプリン&マンゴープリン」。
優しい味わいのポテトサラダも、サッパリとした甘さのプルプルなマンゴープリン&アンニンプリンも「手が込んでるなぁ」と舌で実感できる至福の美味しさ。
 


こちらが2段目のメニュー3種


3段目のプレートメニューが、自家製の「シフォンケーキ&スコーン」。
お店で焼き上げたシフォンケーキは、ビックリするほどフワフワ~~。程よい歯ざわりのスコーンや生クリームと合わせて、多彩な食感が楽しめちゃいます。
 


ベイクドスイーツを盛り合わせた3段目のプレート(ケーキの種類は季節によって異なる)


そのほか、ランチタイムには「グラタンセット」「シーザーサラダ&グリルチキンセット」「キーマカレーセット」(各1000円・税込/セットドリンク付き)「日替わりランチセット」(1200円・税込/セットドリンク付き)のセットメニュー4種類が用意されている。
見た目にも鮮やかな凝った盛り付けに、ますます食欲がそそられそう!
 


この日の日替わりランチセット「シンガポールチキンライス」


もちろん、飲み物のラインアップも充実。カフェラテ、マサラチャイ、バラ烏龍茶、ハーブティー、ビール、ワイン、カクテル、焼酎などなど、ソフトドリンクからお酒まで多彩なメニューがそろっている(ドリンク類は500円~・税込)。
 


ROUROUオリジナルデザインの茶器類もステキ
 

ROUROUの服の図案に使っている柄をデザインしたメニュー表。凝ってます!
 

ということで「探す・見る・憩う・飲む・食べる」と、すべてが面白くて楽しいROUROU Cafe。ぜひ皆さんも、その隠れ家の扉を開けて「朧朧国のアーティスト気分」を味わってみてはいかが?