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相模原市の道路通報アプリ「パッ! 撮るん。」ってなに?

ココがキニナル!

相模原市が開発した写真を撮って送るだけで道路の傷に対応するというアプリの開発費や運用状況がキニナル(はまれぽ編集部のキニナル)

はまれぽ調査結果!

2015年度から本格運用した「相模原市道路通報アプリ『パッ! 撮るん。』」は市内業者との協働開発で市の負担はゼロ。道路の安全管理に役立っている

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ライター:はまれぽ編集部

写真で道路が直る!



相模原市は陥没やガードレールの破損といった道路に関する危険な情報を通報するためのスマートフォン(スマホ)アプリケーション「相模原市道路通報アプリ『パッ! 撮るん。』」を無償で提供している。
 


相模原市が無償提供している道路通報アプリ「パッ! 撮るん。」
 

ダウンロードしたアプリを使って道路の穴やミラーの不具合などを撮影してメールを送信すると、アプリの全地球測位システム(GPS)機能を使って場所を特定できる仕組み。また、電話での通報も可能。
 


メールと電話の両方で通報が可能
 

いったいなぜ、このようなアプリを作成したのか。開発にかかった費用なども含め、相模原市都市建設局土木部路政課副主幹の金子芳巳(かねこ・よしみ)さんと同課システム班の石井彩(いしい・あや)さんに聞いた。
 


写真はNGとのことで
 

金子さんによると、相模原市内で道路の不具合を管轄する土木事務所は全部で4施設。同事務所では日々パトロールを行い、道路の損傷など確認。このほかにも市民からの電話や窓口に寄せられた要望・相談に対して対応を行っている。

しかし、相模原市が管理する国道の一部・県道・市道を合わせると総延長は約2400kmにもなるといい、すべて不具合や損傷を見つけて対応できるわけではない。
 


横浜~沖縄と横浜~宮崎で約2400km(国土地理院調べ。イメージはフリー素材)
 

市では2004(平成16)年度から2008(平成20)年度までの5年度、従来型の携帯電話で同様の通報システムを運用していたが、機種や通信会社ごとに仕様が異なるなどの理由で継続的な運用を中断。

その後、スマホの普及もあって気軽に通報できる仕組みを考案した結果、同市中央区淵野辺で地理情報システムの設計開発などを行う「株式会社アーバングラフィック」がの提案が公募で選ばれた。
 


市と協働で「パッ! 撮るん。」を開発したアーバングラフィック
 

金子さんによるとアプリ開発費用は「300万円程度と聞いている」というが、協働にあたってアプリの開発と5年間の保守費用はアーバングラフィックが負担する契約になっており、市税が投入されることはない。

その代わり、市では機会があるたびに協同開発であることをPR。また、同社が「パッ! 撮るん。」と同様のサービスを第三者に販売したり、二次利用することに制限は設けていない。
 


両社にメリットがある契約内容になっている