相模原市の道路通報アプリ「パッ! 撮るん。」ってなに?
ココがキニナル!
相模原市が開発した写真を撮って送るだけで道路の傷に対応するというアプリの開発費や運用状況がキニナル(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
2015年度から本格運用した「相模原市道路通報アプリ『パッ! 撮るん。』」は市内業者との協働開発で市の負担はゼロ。道路の安全管理に役立っている
ライター:はまれぽ編集部
即日対応
では、実際「パッ! 撮るん。」は2015(平成27)年4月の本格運用開始からどれぐらい利用されているのかを金子さんに聞いた。
相模原市がまとめた同年1月から3月までの試験運用期間を含む同9月までの中間報告によると、ダウンロード数は1620件。全通報件数は288件で、道路の破損などに関する通報は218件だった。
相模原市が2015(平成27)年9月にまとめた中間報告
通報の内容は「車道に穴が開いていたり、段差がある」「ガードレールやカーブミラーが壊れている」といったもので、中央区が92件(42%)で最多。次いで南区79件(36%)、緑区39件(18%)、その他8件(4%)という結果だった。
管轄別の通報件数
その後、ダウンロード数は2016(平成28)年2月上旬の時点でダウンロード数は2363件まで増加。全通報件数377件のうち、道路に関するものは291件で、即日対応できないものを除いて212件は対応済みだという。
2016(平成28)年1月時点の運用実績
利用者が撮影してメール送信した内容は市が案件を認識。その後、各土木事務所に情報を提供する流れになっており、簡単なものであれば即日対応が可能だという。
アプリ起動後、写真を撮って送信すると・・・
こういった穴が
最短で当日中に埋まる
変な方向に曲がったカーブミラーも
適切な方向に
ガードレールの破損は時間がかかるが
しっかり補修
金子さんは「パッ! 撮るん。」のメリットについて「窓口での相談や電話での通報に対して、破損状況や位置を正確に把握できるため、対応が早くなる。安全安心な道路維持につながる」と話す。
一方、通報が増えれば修理に係る件数と、それに伴う修繕費用も増えると予想される。この点については「従来のパトロールや通報で発見できた案件かもしれないし、単純にアプリを経由しての通報件数が何件・いくら(修繕費が)増えたのかは計測できない」とした。
ただ、危険な道路を多く直せたのは市民にとってメリット
金子さんによると、相模原市の「パッ! 撮るん。」のように市民の声を反映し、即座に対応できる仕組みは県内にないというが、課題は認知度の低さ。
金子さんは「みんながもっと『パッ! 撮るん。』を知って活用してもらえれば、市内の道路の安全が確保できる。積極的にアピールしていきたい」と話した。
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取材を終えて
通報をして、ケースによっては即日対応できるというスピード感は、市民サービスとしては満足度が高いだろう。
道路の陥没や破損は重大な事故につながりかねない。とりわけ、相模原市の内周はバス網が発達しており、車社会ともいえる。
修繕費の問題もあるだろうが、安全安心な道路を維持するために「パッ! 撮るん。」が普及することに期待したい。
―終わり―
ウミホタルノヒカリさん
2016年02月15日 22時17分
羨ましい。川崎市にも同じようなシステムがあれば良いのに。自宅前の凹みの調査をお願いしたけど、1か月経っても動きが無い。
八景のカズさん
2016年02月12日 06時37分
これ良いです。行政は車での見回りがメインなので、裏路地等は痛んでも放置され気味。これならもっと細かい所も気づいてくれるので、関心がある地域ほど町が綺麗になってきます。
Nicksさん
2016年02月12日 02時06分
横浜市も導入を検討してほしいと思う。車道、歩道、ガードレールの破損や陥没、さらに車線の消滅、マンホール漏水、落書き、渋滞個所の特定など、街路樹の枯れ、雑草取り、剪定などなど、道路に関する意見や問題点は市民のもっとも関心が高い事項だと思います。