みなとみらいの新しい地下道って開通しないの?
ココがキニナル!
みなとみらいの新しい地下道って、いつ開通するんですか?使われないのなら税金の無駄遣いをしているんじゃないんですか?(青い金斗雲さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
建設費を抑えるためMM21開発の一体として整備されたもので、現時点では無駄とは言えない。開通は周辺の商業開発等とあわせて時期を伺っている。
ライター:ワカバヤシヒロアキ
地下道とは?
みなとみらいに抜ける地下道って何?そんな疑問に答える形で調査したのが前回の記事。
(前回調査: みなとみらいの新しい地下道ってどこに抜けるの?)
道路の中央から抜ける地下道(山内埠頭側から)
件の地下道は、国際大通りの下を山内埠頭側からサークルウォーク手前まで抜けている。だが調査によると、交通容量が逼迫していないため、開通の目処が立っていないということがわかった。
この地下道を管轄しているのは横浜市港湾局。地下道は、港湾計画にある臨港道路の一部として位置付けられている。臨港道路は、横浜の臨海部を貫通するよう計画されており、全て完成すれば山内埠頭から本牧埠頭まで抜ける大型幹線道路となる。
横浜港港湾計画資料(その1)改訂 より
しかし、これだけの地下道を掘るには相当な税金を投入しているはず。構造物が完成しているにもかかわらず開通させないということは需要がないからではないか。となれば、これは税金の無駄遣い以外の何物でもないのでは?
真相を確かめるべく、道路を管轄する横浜市港湾局へ向かった。
全体の計画は?
取材に対応してくれたのは、横浜市港湾局企画調整課の千葉課長と岡係長。写真に関しては課の方針ということで残念ながらNGだった。
港湾局のある産業貿易センタービル
臨港道路全体の計画と、現在の進捗状況について尋ねてみると、昭和57年に計画された港湾計画に基づいて随時、工事を進めていることがわかった。
現在のところ、臨港道路として完成しているのは山内埠頭から赤レンガ倉庫のあたりまで。問題の地下道こそ開通していないが、側道は通行可能なため、下図の実線部分が完成していることになる。
臨港道路の開通状況(点線部分が未完成)
全体の完成はいつ頃なのか聞いてみると、回答は未定。そもそも、港湾計画書には完成時期に関する記載は無く、おおむね10年周期を目処に計画を進行させるそうだ。経済状況や建設規模を考えると、完成はかなり先の話になるだろう。
問題の地下道は?
続いて、今回の本題である地下道部分について率直な質問をぶつけてみた。
サークルウォークから見た地下道
―地下道はいつ完成したのですか?
道路舗装や消防設備など、若干の整備が残っているので正確には完成はしていません。今の状態になったのは平成11年です。
―なぜ開通させないのでしょうか?
現状ではこの場所の交通量が逼迫していません。車両が通行するだけでもコストが掛かるので、今開通させるのは得策ではありません。
―いつ開通するのでしょうか?
みなとみらい地区は現在も商業施設の建設が行われているなど、今後も発展し自動車交通は増えると思います。そうした開発の進捗に合わせて、開通させることになります。現段階では、三菱地所が施主となって建設している大型商業施設がキーポイントになると考えています。
三菱地所が手掛ける商業施設(2013年春開業予定)
―現在、地下道の側道部分の交通量は?
直近のデータで約16,000台/日という断面交通量です。
―計画の中で推計した交通量は?
40,000台/日です。
―では、交通量が40,000台に近づく頃に開通させるのでしょうか?
単純に交通量だけで判断するものではありませんが、一つの指標にはなると思います。開発計画等とのバランスですね。