走る居酒屋!? 京急「ビール電車」をレポート!
ココがキニナル!
10月14日に「京急×キリンビール横浜工場 90周年記念ビール電車」開催ビール電車もさることながら、横浜方面生麦から大師線に直通!? 京急電車内の宴会の模様をレポートお願いします(黒霧島さん)
はまれぽ調査結果!
「走る居酒屋」と化した車内では84人の参加者だけでなく、工場長も楽しく飲んで大盛り上がり。キリンビールも京急も次回開催に前向き
ライター:田中 大輔
1926(大正15)年に生麦の地に工場を移転し、2016年で90年を迎えたキリンビール横浜工場。これを機に、工場をリニューアルして人気の工場見学ツアーを刷新したり、他企業とのコラボイベントを開催したりしていることは、はまれぽでもお伝えしている通り。
家族連れでも楽しめる新工場に
東芝とコラボした工場見学なんかも!
そんな、目新しい企画で楽しませてくれているキリンビール横浜工場が、10月14日に京浜急行電鉄とタッグを組んで、前代未聞のイベントを催した。それが「京急×キリンビール横浜工場90周年記念 ビール電車」だ。
平日夕方に走る居酒屋
この企画、簡単に言ってしまうと、京急の電車の中でキリンのビールを楽しもう、というもの。でも、簡単に言ってしまうわけにはいかない、とんでもないイベントでもある。
なにしろ、ビールを楽しむための特別列車は、どこかの車両基地に止まっているわけではなく、営業中の路線を実際に走らせるというものなのだ。それも、金曜日の午後6時台という忙しい時間帯にである。
構内で待機中の参加者の横を、たくさんの乗降客が通り過ぎる
当日の参加者は84名。ひとり3000円の有料イベントだったが、先着順での募集となった受け付けレースはかなり激しかったようで、即時完売。80人の募集枠に1万2000人ものアクセスが集中したんだそうだ。
参加権をゲットした幸運な84名は横浜駅に集合し、京急線のホームへ移動。通常の京急線が何編成も停車、発車を繰り返す営業中のホームで、今や遅しとビール電車の入線を待った。
こちらがビール電車。当日限定のヘッドマークを付けて
車番の「91」は90周年の次へ、という願いが込められているそう
午後6時48分になると、定刻通りにオリジナルヘッドマークを付け、「貸切」の文字を掲げたビール電車がいよいよ到着。
イベントとはいえ、営業中の線路や駅を使っているから、停車時間は1分だけ。乗り遅れては元も子もないので全員すぐに乗車し、イベントが開始された。
ひとり2リットル 飲んでもOK!
電車は京急線の1500形4両編成。シートはごくごく一般的なロングシートで、各シートの前にテーブルを用意。
参加者が席に着くと、まずは“ウエルカムドリンク”として、一番搾りの90周年特別デザイン缶ビールが配られた。
まずは缶ビールで乾杯!
まずは生麦駅を目指す電車だが、車内はまるで居酒屋のような雰囲気。缶ビールで乾杯をして、さっそく“電車の中での宴会”という普段はなかなか味わえない催しがスタート。
生麦駅からは、キリンビール横浜工場の勝間田達広(かつまた・たつひろ)工場長、「一番搾り 横浜づくり」でもお世話になった岡田義宗(おかだ・よしむね)醸造長らがビール樽とともに乗車。歓声を浴びながら、いよいよ「できたての生ビール」が到着だ。
自ら樽を運びこんだ工場長の音頭で、改めて乾杯
電車は京急川崎駅から大師線に入り、小島新田駅までの間を2往復する。全体で約2時間の乗車となり、その間はビール飲み放題。この日は、13リットル入りのビール樽15本が用意され、1人当たり2リットル飲んでも大丈夫というほどたっぷりのビールが持ち込まれたそうだ。
銘柄は、キリンビールの看板商品である「一番搾り」と、国内では工場内のレストランと横浜赤レンガ倉庫の「ビアネクスト」でしか飲むことのできない「横浜ピルスナー」の2種類だ。
念のために言っておくと、電車の中で撮った写真です
貸切電車とあって、どれだけ大きな声を出しても誰に迷惑をかけるでも、叱られるわけでもない。「動く居酒屋」と化した京急線の中は、予想をはるかに超える盛り上がりようだ。
ビールのほか、スナックなどのおつまみも振る舞われたが、フードの目玉は今回のために崎陽軒が用意したというオリジナルのお弁当。
こちらが、ビールに合う崎陽軒のオリジナル弁当
シウマイはもちろんのこと、から揚げ、ポテトサラダといったおかずが詰め込まれ、ご飯もチャーハンにして、全体をビールに合うように調整。
一番搾りの味をイメージして作られたそうで、岡田醸造長も「一番搾りの麦の甘さとうまさを引き出してくれる。うまくマリアージュしている」と大絶賛。参加者からも「おいしい」の声が聞かれた。