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「田中邦衛」が昔から殿堂入り? 杉田バッティングセンターに突撃!

ココがキニナル!

杉田バッティングセンターに「田中邦衛」さんの札が昔からあります。お店の人に伺うと、ご本人とのこと! もしホームランを出してここに札が下がったら、何年間おいてあるのでしょうか?(エニグマさん)

はまれぽ調査結果!

ホームランを3本、または5本を達成した希望者だけが名前を掲げられるシステムで、掲示期間はケースバイケース。田中邦衛さんは殿堂入り会員。

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ライター:細野 誠治

娯楽とスポーツの中心と、野球とその周辺がすべてだったころ



はい、ありますね。上大岡の関ノ下交差点から京急金沢文庫駅を過ぎて国道16号にぶつかるまでの道、笹下釜利谷道路沿いに(環状3号線のところ)。
結構、昔からあって、老舗のバッティングセンターという雰囲気を醸していて。

そんな杉田バッティングセンターに、気になるキニナルが。
 


投稿に添付いただいた証拠写真。確かに「田中邦衛」の文字!

 
・・・念のため。
田中邦衛(たなか・くにえ)さんといえば、言わずと知れた俳優座出身の日本の名優で、加山雄三さんと共演した『若大将シリーズ』や『網走番外地』、『仁義なき戦い』などなど、たくさんの映画テレビに活躍をされた方(それに何といっても『北の国から』シリーズ!)。
ご出身は岐阜県で、横浜ではないはず(お住まいだった?)。
 


人それぞれに、思い入れのある名バイプレーヤーですよね

 
そんな田中邦衛さんが、なぜ杉田に?(本物? 同姓同名?) 
しかし投稿者からは「あの田中邦衛(本物!)」とのお墨付が・・・。

何かある。いろいろ聞けて面白そうだ。さらに詳しく掘ってみよう。

最寄駅は京急本線杉田駅と、JR根岸線洋光台駅のちょうど中間あたり。
 


位置関係はこう! 駅から思ったよりも近いです


横浜市営バス停「向坂(むかいざか)」が至近。栗木交差点を目指せばOK


バス停から1分。緑のネットが目印、すぐに分かりますよ

 
さっそく中へ・・・。
年季の入った施設ながら手入れが行き届いていてイイ感じ。ちょっと学校の部活動施設を思い出してドキドキする。

階段を上って右手に建物。鰻の寝床状に奥行きのある室内。一列に並んだバッターボックスが、ずらりと並ぶ。なにより雰囲気がいい。
 


入ってすぐ、こんなビジュアルが広がる

 
はい、細野的大当たり施設。
気取らず、のんびりゆったり。一見、入りづらい人もいるかも知れないけど学校施設のような既視感があって、落ち着く良スポットだと思いますよ。
 


いいなぁ

 
自販機にスロット台、ゲーム機に景品のぬいぐるみたち。天井には首振り扇風機、寒くなったら石油ストーブ。椅子の側にはアルミの灰皿。
時おり聞こえる、乾いた打撃音。
 


レトロでカッコいい、出来過ぎなほどのロケーション

 
本当にここに、あの田中邦衛さんが来ていたんだろうか。それも名札が掲げられるほどに(来ていた、どころか常連?)。
 


オーナーの木村英浩(きむら・ひでひろ)氏(59歳)に話を聞いてみよう

 
こちら杉田バッティングセンター、オープンはおよそ40年前、1976(昭和51)年ごろ。元は先代のお母さまが開いたという店。
英浩さんご自身は当時、家業を継いではおらず、来訪を聞かされていただけだったそうで・・・。

―本当に、あの田中邦衛さんが?
「ちょうどドラマの『北の国から』が始まる直前のころでね。今は違うみたいだけど昔、磯子に住んでいたらしくてね。ほら、役者さんだから身体づくりのためにジョギングをしてるわけさ。その途中に寄ってもらって、(ボールを)打ってからまた走って帰って行ってたのよ」

ドラマ『北の国から』の放送開始が1981(昭和56)年。
当時、田中邦衛さんは49歳。磯子から杉田の店までジョギングで通い、バッティングをこなしてまた戻ると。「よく来ていた」というから、相当にタフでいらしたのだな。
 


五郎さん、タフ。(写真はイメージ画像)


まさに本物の田中邦衛さんで、しかもすごいエピソードでした!

 
ちょうどプレートが掲げられたころにドラマ『北の国から』が始まり、以降はお忙しくなったのか、足が遠ざかるようになったそうだ。
「シャイな人だから、名前が載ったから遠ざかっちゃったのかもなぁ」とも。

では、名前が掲げられるのは、どういうシステムになっているだろうか?

大前提として「希望者のみ」となっているということ。
(田中邦衛さんの場合は、施設側がどうしてもと頼んだそうだ)
 


バッティングをして、こちらのプレートに当てると“ホームラン”

 
このホームランを同一人物が5回、または3回打つと名前が掲示されるシステム。
 


壁に掲示されたホームラン賞受賞者たち

 
「グローブ」と「バット」とあるのは昔、ホームラン5回でグローブが、3回でバットが貰えたから。
現在、グローブやバットのプレゼントは行っておらず、代わりにセンター内で使える商品券と引き換えられる(詳しくはフロントまで)。

いつまで掲示されるのだろうか?
これはまさにケースバイケース。希望する達成者が現れれば順次、上書きをされる仕組み。
田中邦衛さんがホームラン3回を達成したのが遥か35年前。
そう、キニナルの通り田中邦衛さんはここ、杉田バッティングセンターの「殿堂入りバッター」なのだ。
 


上書きされることのない永久掲示!

 
「ここに超がつく有名人が訪れていたのか~」と感心していると木村さんが、さらりと追い討ちをかけてくる。