湘南平の金網に南京錠をつけるようになったのはいつ頃?
ココがキニナル!
カップルが湘南平の金網に南京錠をつけるようになったのは、いつ頃からなのでしょうか。そして今はどんな状況?ついでなので江ノ島の方も調べていただければ幸いです。(maniaさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
少なくとも平成8(1995)年には行われていたようです。毎年取り外しており施設管理者は迷惑しています。江の島は黙認状態のようです。
ライター:ほしば あずみ
平塚市と大磯町の市境にある湘南平。
高麗山(こまやま)と泡垂山(あわたらやま)という二つの山からなるなだらかな丘陵だ。
花見のシーズンには桜並木が美しく、山頂のレストハウスやテレビ塔からの眺望も素晴らしい。夜景スポットとしても知られる事から多くのカップルが訪れ、彼らの間でいつの頃からかテレビ塔にある展望台のフェンスに恋人同士の名前を書いた南京錠をかけて愛を誓うという行為が発生した。
近年では全国各地のデートスポットや景勝地で似たような儀式が行われているが、南京錠で愛を誓うのは湘南平のテレビ塔が発祥の地だといわれている。
いったいいつから何故はじまったのか?
そして今はどうなっているのか?
本来平塚地域ははまれぽの定義する湘南エリア(鎌倉・藤沢・茅ヶ崎)からは外れているが、江の島の南京錠の調査をするうえでも無視できない存在なので、今回は少し出張してみる。
江の島の南京錠スポットは平成生まれ
まずは江の島にもある南京錠スポット、「龍恋の鐘(りゅうれんのかね)」を訪ねてみる。
湘南平も江の島も「かながわの景勝50選」に選ばれている
大勢の観光客でにぎわう江の島の参道
江の島における恋人たちの聖地「龍恋の鐘」は、島の中でも人気観光スポットである展望灯台と岩屋洞窟のちょうど中間くらいの場所、龍岡ヶ丘自然の森の一角にある。
この先に龍恋の鐘が…
鐘の周りの壁のように見えているのは
無数の南京錠だった
龍恋の鐘は社団法人藤沢市観光協会の設立記念事業として平成8(1996)年に設置されたもの。江の島に残る天女と五頭龍の伝説にちなんで、永遠の愛を誓う2人が鐘を鳴らすという新名所を作ったそうだ。
鳴らすとかなり大きな音がするので驚くカップルもいる
鐘を鳴らすカップルは多かったが、鍵をかけるカップルには出会えなかった
藤沢市内から来た20代カップルの男性は、「鍵をかけた事は今までないけど、知らないうちに自分の名前がかかれてたら怖いよね」と笑いながら南京錠にかかれた名前やメッセージを読んでいた。
まさに神社の絵馬のような祈りのパワーを感じる
江の島の南京錠はいつからはじまった?
ところでこの南京錠はどこで売られているものなのだろうか?
龍恋の鐘からほど近い「中野商店」。おかみさん(写真はNG)に話を聞いてみると、「うちで売ってるわ」とあっさり判明。
いつ頃から鍵をかける習慣になったのかも聞いてみたところ、
「昔、”恋するハニカミ”っていうテレビ番組で杉浦太陽君が来て鍵を買ってからお客が増えたの。それ以前からも鍵は売ってたけど。龍恋の鐘は平成になってからできたから、鍵をかけるようになったのもそれ以降でしょ」とのこと。
平成16(2003)年の放送以降、龍恋の鐘の南京錠は全国的に知られるようになったというが、それ以前の、そもそも鍵をかけるようになった時期については不明だった。
鍵は種類によって500~600円。龍恋の鐘ストラップも売られていた
その他の参道沿いの土産物屋でも、だいたい南京錠を売っているようだ。
まんじゅう屋でも売っていた
世界中の珍しい貝を展示即売している貝細工店、「貝広物産店」では鍵にメッセージを書くためのスペースを店内に用意している。
テーブルと椅子はカップルたちのメッセージで埋めつくされていた
世界の貝の博物館「貝広物産店」の店主、片野さん
「鍵? 今日は売れてないよ。今日は家族連れや夫婦が多いからね。こういう客層の日はダメなんだよ。サムエル・コッキング苑でバレンタイン・イベントとかやるとけっこう売れるんだけどね。若いカップルじゃないとこういう事はやらないでしょ」と片野さん。
それでも店頭に立ち、通りすぎる観光客にさかんに南京錠を売り込んでいた。
ここでも鍵をかけるようになった時期は「昔から」としかわからなかったため、龍恋の鐘を設置した藤沢市観光協会に直接聞いてみる事に。