かつて大流行した横浜限定ブランド「FREEWAY428」が2017年4月に復活!?
ココがキニナル!
30年以上前、「YOKOHAMA FREEWAY428」というブランドが流行っており、LPレコードも入るトートバッグが人気でしたが、最近見かけません。探して頂けませんか?(横濱マリーさん)
はまれぽ調査結果!
今回、トートバッグを探し出すことはできなかったが、2017年4月に「FREEWAY428」が復活! トートバッグは2017年秋を目安に復刻版が購入可能に
ライター:幸谷 亮
読者から届いた「YOKOHAMA FREEWAY428(以下、FREEWAY428)とプリントされた布製バッグを探してほしい」というキニナル投稿。
「YOKOHAMA FREEWAY428」のブランドロゴ
投稿者の情報によると、「FREEWAY428」とは、30年以上も前に大流行した横浜近郊限定のブランドで、その中でも、LPレコードが入るサイズのトートバッグが人気だったようだ。
多少の“出落ち感”が否めないのを承知で結論から先に伝えると・・・残念ながら、投稿者が探しているトートバッグに巡り合うことはできなかった。
しかし、である。一旦、終息を迎えたFREEWAY428が2017年4月に復活を遂げるということで、今回トピックになっているトートバッグが復刻されることはほぼ確実だ。詳細は後述するとして、当時の人気アイテムであった「Tシャツ」や「スエット(トレーナー)」なども、復刻という形で再販されることが決定している。
当時、人気を博していたTシャツやスエット
そこでこの記事では、「FREEWAY428」の歴史を振り返ると共に、2017年4月にブランドが復活するまでの道のり、そして今後の商品展開などについて書き記していく。
「FREEWAY428」とは?
正直、34歳・宮城県出身である筆者は、調査を開始するまで「FREEWAY428」というブランド名すら聞いたことがなかった。
インターネットを使って調べてみると、どうやら茅ヶ崎と自由が丘に「FREEWAY428」なるショップが存在することが判明。さっそく茅ヶ崎店に問い合わせてみると、確かに30年以上前に大流行した「FREEWAY428」であるという。しかし、「今はコンセプトが異なるレディース専門のお店として営業している」とのこと。
とはいえ、ショップに行けばトートバッグをはじめとした当時の商品があるはず・・・。そんな期待を胸に「FREEWAY428 茅ヶ崎店」に足を運んだ。
最寄駅の茅ヶ崎駅
しかし、「FREEWAY428茅ヶ崎店」に残っていたのは、ロゴがデザインされたマグカップのみ。さらに、当時のコンセプトとは違うショップであることを理由に、店内や外観の撮影はNGとのこと。しかし、「FREEEAY428」のブランド創始者のひとりであるコジマさんから話を聞くことに成功した。
手書きのロゴがかわいいFREEWAY428のマグカップ
まずは、現存する「FREEWAY428」というショップについて確認すると、「看板としてはFREEWAY428で営業していますが、置いている商品はレディースブランドの『LUCY’S(ルーシーズ)』で、FREEWAY428の商品は扱っていないんですよ」とコジマさん。詳しく聞いてみると、FREEWAY428の商品は、7〜8年前を最後に姿を消したそう。
ブランドの歴史に迫る!
1975(昭和50)年にブランドが創設された当時は、アメリカで買い付けた古着を販売する業態で「FREEWAY」をスタート。当初は店舗を構えることなく、買い付けた古着をアメ横などに卸して利益を得ていたそう。
その後、中区長者町に敷地面積3〜4坪くらいのショップをオープン。そして、1980(昭和55)年にブランド名を「FREEWAY428」に改称して、ルミネ横浜店の開業と同時に移転。従来までのアメリカ古着の販売に加え、Tシャツやスエット(トレーナー)をはじめとしたオリジナルブランドの商品展開をはじめたそうだ。
「表舞台には出たくない」ということで顔出しはNG
当時、スエット(トレーナー)は珍しい存在だった
ボーダーのカットソーも当時の人気アイテムのひとつ
飽きのこないシンプルなデザインが特徴的なパーカー
すると、「ほかのショップが真似できないブランドのキャラクターがウケた」ことで、飛ぶ鳥を落とす勢いで人気を集め、横浜を代表するファッションブランドとしての地位を確立。高校生や20代、30代の男女から絶大な人気を誇るまでに成長した。
しかし、1990年代後半にユニクロなどのファストファッションが世間から注目を浴びたことで、ファッションの中心がプチプラアイテムへと移行。その後もその傾向は変わらず、「FREEWAY428」は衰退を余儀なくされた。
最盛期には関東近郊で最大およそ10店舗を展開するまでに拡大した「FREEWAY428」であったが、年々、店舗を縮小していった結果、最終的には「茅ヶ崎店」と「自由が丘店」の2店舗まで減少。なお、前述の通り、現在では両店とも「FREEWAY428」の商品ラインアップは皆無であるという。
「FREEWAY428」の商標権を譲渡
しかし、ここで話は急展開。爆発的に流行していた時期を知るコジマさんの知人でもあり、株式会社クワッドの沼田さんという方に「FREEWAY428」の商標権を譲ったとのこと。タイムリーなことに、譲った時期は2016(平成28)年の夏ごろ。つまり、トートバッグをはじめとした「FREEWAY428」の商品を手に入れるチャンスが再来するということか・・・?
そこで、コジマさんを仲介役にして、沼田さんに取材を依頼。指定された場所は、東京都港区にあるJR浜松町駅から徒歩5分ほどの場所にある浜喜ビル。
「浜喜ビル・・・ハマっ子が喜ぶビル・・・?」
待ち合わせ場所の「浜喜ビル」
運命を感じずにはいられないビル名に心躍らせて呼び鈴を鳴らす。出迎えてくれたのは、コジマさんの知人でもあり、株式会社クワッド代表取締役の沼田隆志(ぬまた・たかし)さん。そして、沼田さんのビジネスパートナーであり、アパレルブランド「smart spice(スマートスパイス)」のデザイナーを務める佐伯幸治(さいき・こうじ)さん
まずは、株式会社クワッドがどういう事業内容の会社か聞いてみると、「主にアパレル製品を海外で生産・販売している会社です」とのこと。沼田さんは、トートバッグをはじめとした「FREEWAY428」のアイテムを学生時代から愛用していたひとりでもあるそう。
コジマさんから商標権を譲り受けるにあたって、昔愛用していたトートバッグを探したが、見付られなかったとのこと。なお、コジマさんと沼田さんは、クワッドと同業種の会社でサラリーマンとして働いていたころからの仲で、長者町に店舗を構えていた当時からの知り合いである。
取材に応じてくれた沼田さん(左)と佐伯さん
「今から遡ること2〜3年前。コジマさんにFREEWAY428の商標権を譲ってほしいと話をしたら、返事を濁された経緯があって(笑)。そして、その後の2016年の夏ごろにコジマさんから『本気でやる気があるならやってみないか?』というお話をいただいたんです。そこで晴れて、同年の年末に無事に商標登録をすることができました」とのこと。
なお、YOKOHAMA FREEWAY428ブランドが再スタートを切る時期は、「2017年の4月、せっかくなのでブランドの名称にもなっている4月28日近辺を予定しています」と佐伯さん。ちなみに佐伯さんは、新生FREEWAY428のメイン担当者として、デザインや広報を担当している最重要人物である。
例のトートバッグはいつ復活するの?≫