検索ボタン

検索

横浜のキニナル情報が見つかる! はまれぽ.com

  • 36年ぶりに完全復活「横浜銀蝿 40th」。オリジナルメンバーで再結成!
  • 神奈川県内の横浜家系ラーメン店がどこにあるか地図からすぐわかる!横浜の観光情報「よこはまっぷ」
  • イベント開催、店舗オープン、新商品発売などリリース情報を配信したい方へ
  • はまれぽ.comにあなたのお店・会社を無料で掲載しませんか?

綱島駅周辺は新業態のチェーン店1号店が多いって本当?

綱島駅周辺は新業態のチェーン店1号店が多いって本当?

ココがキニナル!

綱島駅周辺には、ほかで見たことがないチェーン店が多い。もしかしたら綱島は、チェーン店の新業態1号店を出店しやすい場所なのでしょうか?調査をお願いします(あおむしさん) 

はまれぽ調査結果!

綱島駅周辺は、バス路線を利用する通勤客やファミリー客など、幅広い客層の飲食店利用が多く、それでいて突出した人気店が無いため、新業態1号店の出店に適した場所だといえる可能性がある

  • LINE
  • はてな

ライター:桑原 恵美子

綱島のジモティーも、この事実を知らなかった!



大手飲食店の新業態1号店が多いことを、綱島駅周辺の人たちは知っているのだろうか?
綱島駅周辺にいた綱島在住の方々に話を聞いてみた。

 

綱島駅周辺で聞き込み
 

バス停で発車待ちをしていたココアさん母子は「そういわれてみれば『パンの田島』は綱島で最初に見たかも。綱島ではほかの店はあまり利用しないからよく分からないけど」とのこと。駅前で買い物中の山中さん(30代女性)は「綱島はチェーン店も多いけど、長く続いている個人店も多い。新業態のチェーン店は気づいたことがない。そもそもチェーン店には入らないと決めているから、目に入らない」という。

また、世田谷から越してきたばかりの上品なマダムK.Iさんは「綱島は越してきたばかりなんでよく分からないのですが、以前いた世田谷と比べて、普通のレストランが少なくて、飲み屋さんばかりが多い印象ですね」と話し、70代男性のT.Mさんは「駅前は新しい店ばっかりだから、僕みたいな年寄りは入りにくいねえ。たまに行くのは、駅前のうなぎ屋くらい。先代のご主人を知っていたから」とのことだった。

 

はまれぽステッカーとともにパシャリ
 

どうやら、地元民は「新業態の1号店が多い」ということには気がついていないようだ。しかし、少し探しただけでも見つけられたのだから、偶然ということはありえないような気がする。藁にもすがる思いで、次は綱島にお店を構える店主に話を伺ってみることに。



なぜ綱島!?ヒントは国土交通省のデータにあった!



「新業態の1号店が多い」可能性について、ある飲食店のご主人に疑問をぶつけてみたところ、「綱島の駅前は路地が多く、駅から徒歩2~3分以内でも路地裏だとびっくりするほど家賃が安い物件がたまに出る。だからでは?」という話だった。だが、安い物件があるだけで、大手飲食会社が新業態の1号店を出すとも考えにくい。

別の店でも聞いてみた。「そういわれてみれば、綱島は、特急列車が止まらない小さな駅のわりには、バスの乗降客数がすごく多いって聞いたことがあるなあ・・・」というご意見が。そのあたりを調べることにした。

綱島駅に多く乗り入れているバス会社「東急バス」の2014(平成26)年度のデータで、ターミナル別発着路線年間輸送人員の資料をみると、「たまプラーザ」「溝の口」に次いで「綱島」があるが、そう突出して多いわけでもないようだ。

 

東急バスのターミナル別輸送人員のグラフ
 

だがこの調査を進めるうち、面白いデータを見つけた。2016(平成28)年度に国土交通省総合政策局公共交通政策部交通計画課が実施した「第12回大都市交通センサス調査結果」によると、首都圏の“初乗り駅”の定期券利用者数の上位20駅のなかで、唯一私鉄で13位にランクインされているのが「綱島駅」なのだ。“初乗り駅”の定期券利用者数が東京のベッドタウンである埼玉県の蕨(わらび)駅や西川口駅、都内の人気タウンである荻窪駅よりも多いという意外な結果だ!

 

第12回大都市交通センサス調査結果
 

また、東急電鉄が調べた「駅別乗降客数(2017年)」によると、東急電鉄の1日平均輸送人員は123万1537人。うち、綱島駅の乗降客数は6万5055人で、10万人超の武蔵小杉駅や日吉駅には及ばない。

 

東急電鉄の駅別乗降客数(2017年)
 

綱島駅周辺には埼玉県の川口駅や千葉県の市川駅のような巨大マンション群は無いが、東急バス・川崎鶴見臨港バス・横浜市交通局の路線バスが乗り入れ、港北ニュータウンや鶴見地区方面を往復している。初乗りの定期券利用者だけが突出して多いのは、自宅から綱島駅までバスで移動し、綱島駅から初乗りで職場に向かう人が非常に多いということではないだろうか。

 

綱島駅にはバス乗り場が6ヶ所ある
 

各資料から飲食会社が、綱島に新業態の1号店を出店する由がうっすら見えて来た。綱島駅からバス圏内には住宅地もあり、駅から徒歩圏内の住居よりも低価格なエリアはファミリー層が住みやすいだろう。すると、自宅近くに飲食店が少ないバス利用者は綱島駅周辺の飲食店を利用する率が高くなるのではないか。つまり綱島駅周辺では、ファミリー層や通勤客などのサンプルが取りやすい立地なのではないだろうか。