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新横浜の鳥山大橋の横にある巨大な謎の2本の円柱、中はいったいどうなっている?

ココがキニナル!

新横浜の鳥山大橋横の円柱形の建物。地下鉄の換気口って本当?中はどうなってる?地下鉄の換気口は地上にあり、マリリン・モンローごっこに使えたりするようなものを想像しますが(オオバさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

鳥山大橋の横にある2本の円柱状の建物は、横浜市営地下鉄の換気塔。給気・排気ができ、中はトンネルがあり地下鉄の線路の真上につながっていた

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ライター:濱屋 亘

鳥山大橋に建つ謎の塔

「鳥山大橋の横にある円柱形の建物」。見たことがあるような、ないような・・・。
7月某日、早速現地へと向かった。
 


鳥山大橋周辺の様子。当日は気温30℃越えの猛暑日


今回取材に快く応じてくださったのは、横浜市交通局技術管理部新羽保守管理所の髙木さん、木藤さん、関井さん、藤井さん。日差しは強くなかったとはいえ、気温は33℃、湿度60%超えの真夏日。とめどなく流れる汗をぬぐいながらの取材となった。
 


とても親切に取材に応じて下さった髙木さん。勤続年数20年のベテラン!
 

(左から)取材に同行してくださった木藤さん、関井さん、藤井さん


まず最初に「地下鉄の換気のためのものなのか」どうか髙木さんに聞いてみると、「これは確かに換気用の設備です」とのこと。この建物がタワー状なので「換気塔」と呼ばれるらしい。
 


これが今回投稿のあった建造物。ぱっと見では何なのかわからない
 

近寄ってみると、かなりの高さがあることが分かる


この換気塔は、横浜市営地下鉄ブルーラインが新横浜からあざみ野まで延伸した1993(平成5)年に、地下鉄構内を換気する目的で作られたもの。火災発生時には排煙口にもなる重要な役割を持っている。設計・施工は横浜市高速鉄道建設部で、排気塔(写真右、内径:直径4.6メートル、外径:直径5.2メートル、高さ11メートル)と給気塔(写真左、内径:直径4.6メートル、外径:直径5.2メートル、高さ:10メートル)の2本からなる。

建設費用は換気塔が全体工事のうちの一部の施設のため、その部分だけの額はわからない、とのこと。ただ、髙木さんによると「地上にある塔屋だけでなく、トンネルから横引きしている洞道の掘削や構築物などを含めると相当な金額です」とのこと。建造物としてはだいぶ大きいもののように思えるが、換気塔としては一般的なサイズなのだという。
 


地下鉄との位置関係


図の○、右が排気塔、左が給気塔。両方とも地下でトンネルを経て地下鉄構内へとつながっている。

投稿にあったように地下鉄の「換気口」といえば、スカートが下からの風でめくれあがり「マリリン・モンロー状態」になる、あの歩道に何気なく存在しているタイプのものを思い出すのだが、なぜあのような派手なデザインになっているのだろうか?
 


私たちが一般的に想像する換気口。正確には通風口という


髙木さんは、換気塔の色や形については「建設当時デザインコンセプトを定めた経緯はなかった」と言うが、建てられた20年前、建造物と景観の調和を重視する流れがあったことから、「公園敷地内に換気塔を設置するため、当時の横浜市の緑政局と調整した結果円形となったのではないか」とコメントしてくれた。
 


新横浜駅前にある換気塔、通称「クジラ」。ポップなデザインで周辺の景観と調和


ちなみに、トンネルを換気する方法には、電車の車両がおこす風圧によって自然に空気を出し入れする「自然換気方式」と、送風機などを用いて強制的に空気を入れ替える「機械換気方式」とがあり、鳥山大橋は後者の機械によるものなのだという。