オヤジさんが引退!? 阪東橋の名店「豊野丼」が従業員を募集している理由とは?
ココがキニナル!
阪東橋の有名な天丼屋さん豊野丼に従業員募集の貼り紙がありました!何故従業員を募集するのかがとても気になる!トモさんが辞めてしまうの?オヤジさんが引退してしまうの?(やんぴんさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
オヤジさんもトモさんも辞めないようです。冗談とかいい加減とか学術的ユニークを振りまいてオヤジさんは一言「跡継ぎ探しだよ」。
ライター:クドー・シュンサク
2年ほど前、はまれぽが取材で訪れた阪東橋のカリスマ天丼店「豊野丼」。
どうやら覇気がないと、とにかくダメだそうです。
なぜ募集を始めたのか
ダメ。覇気がないと、ダメ。
何かというと、それが今回のキニナル。
寄席を観た帰りに取材交渉へ
日曜日は定休日でした。
翌日あらためて。
店員募集についての取材の旨を伝える
オヤジさんこと山野雄二(やまの・ゆうじ)さん。ちょっと早口で粋な語らいで、ちょっと聞き取りにくいところもあったものの快くではなく、ほのかにガラの悪い口調で了承を得ました。隣でトモさんはニヒルに笑っていました。
なので、翌日あらためて。
ということで
この貼り紙のワケとは。オヤジさんの勇退なのか。はたまたトモさんの転職か。諸説ありそうな豊野丼の求人事情。「アルバイト募集」でも「従業員募集」でもなく、きっぱり「男子店員」募集。ここにも何かあるのではないでしょうか。
それでは
参りましょう
3日で3度目となる豊野丼にて、事情をお伺い。
その味と風情には数多(あまた)の好評を耳にするお店。男子店員募集のワケとは。
店に入り挨拶をすませてオヤジさんに「それではですね」と言ったところ。
「テーマは何を考えているかわからない店の取材だろ」
いわば、そうです。隣で天丼を美味しそうにほおばる常連さんからは「美味い店とか書かないでね。そういうのじゃないから」と。
そうですか、と思っているとトモさんが「ごはん食べるの?」と矢継ぎ早に場が展開。「いただきます」と伝えるとトモさんは「押し売りとか書かないでよ」と言いながら「みそ汁もいるの?」と押し売りじゃない風合いで誘導。
では
ハモ天丼(1000円)とみそ汁(100円)をいただきながら取材を開始。
評判通りというか、これでもかと芯を打ち抜くような美味い天丼。衣と具材との一体感、タレのひかえめな甘さとコク、ハモのやわらかな味わい。それでごはんをかきこむ。
感嘆も必要としない存在感と味。武勇無双、すばらしい天丼です。
昼の営業を終えて仕込みに入るオヤジさんに「男子店員募集」について伺った。
今のところ募集を出して2ヶ月。3人くらいお願いに来たというが「どれもダメ」と一蹴。
およそ60歳のご老人がサンダルを履いてふらふら店に入ってきて「募集してますか」と来たときはオヤジさんはこうしたという。
「パッと見て追い返した」
「男子店員募集」について、条件も何も書いていないが「一番は、ここを引き継ぐ・・・その跡継ぎってやつを募集しようと思って」とのこと。
その条件とは
「条件? 条件ってなんだよ。男子店員だよ。書いてあるだろ。そういうことだよ」
見た感じ、そして接触した感じ、御託(ごたく)は嫌いそうな人だなと思っていたが、そのままそうだった。ここでトモさんが「俺よかしっかりしてる人だったらだれでもいいよ」と。
オヤジさん、電光石火で回答。
じゃあ誰でもいいだろ