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のどかな山間と風変わりでコクのある店がある街。はま旅Vol.23「高田編」

ココがキニナル!

横浜市内全駅全下車の「はま旅」第23回は、横浜市編入からは72年の街、駅としては歴史3年の高田駅。

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ライター:クドー・シュンサク

完全に未知な街、高田



この夏の始まりに横浜へ居を移したクドーです。
あまり横浜の土地にも横浜の女の子にもまだ親しみはなく、所縁ある場所があるかというと、これもない。
結果、現住所からあまり離れていないという点で選んだ街、 市営地下鉄グリーンラインの高田駅を、はま旅。同行は10年来の付き合いである文化人の安斎雄毅氏。
 


平日の午前、はま旅開始。高田駅は地上から32mの深さにホームがある

 
高田は元々、住宅街でも繁華街でもなく、工場の街としてこれまで長い歴史を刻んでいたのだが、時代の流れとともに、工場の数は多い時の3分の1にまで減少したという。
街には人の行き交いも少なく、商店街もない。
とにかく歩くことにした。
 


駅前の大通り、県道102号線

 
駅からほどなく歩いて、県道102号線沿いに1軒の変わった店を見つけた。
 


街のメガネ屋
 

と思ってたら レストランバーもやってます

 
なかなかの風変わり加減なので、店の人に話を聞くことにした。
 


主に店番をしているという石川澄子(いしかわすみこ)さん

 
話を聞いたところ、看板の「栄友堂」は、澄子さんと旦那さんの夫婦ふたりで朝8時から18時半までメガネと時計の店。POLE POLE(ポレポレ)は息子さん夫婦が切り盛りする19時から夜の2時までのレストランバーという、リレー形式の二足の草鞋スタイルで店を営む。
メガネ・時計とバー。なかなかの風変わりである。

両方をやるきっかけは、10年前に栄友堂の支店である日吉の店をたたみ、高田のこの店だけでやると決めた際、正直、なんとなくバーもやってみようと思ったのが始まりとのこと。
どこか奇天烈ではあるが、発想の妙である。
 


見たことある街のメガネ屋のような風情
 

そして店の奥には、カウンターバー


最後に、看板で見た“ウォッチ・デンチ速入れ替え”を澄子さんに見せてほしいと頼んだ。
 

しゃきーん。ぐりりぐりり 終了

 
スポーツタイプ時計の電池交換、約1分半。
 
店を出る際、高田で何か名物なスポットがあるか聞いたところ、これといってはないとのこと。笑
また歩くことにした。

県道102号線沿いから1本入った、県道106号線を歩いていると、また変わった風合いの看板がある店を見つけた。
 


沖縄料理の店。ビキニに寄ってみると
 

カン違いするような呼びかけと、魅力的な宣伝文句


時間は昼時を過ぎたくらい。
ランチもやっているようなので、沖縄料理をいただきながら詳しく聞いてみることにした。
 


店の名は“しゅり食堂”
 

店主いわく、今年7月1日にオープンしたばかりとのこと

 
店に入り、店主に挨拶をすませ注文。
 

同行の安斎氏注文の
沖縄塩焼きそば(¥500)
私はラフテーそば(¥500)


安斎氏曰く、沖縄塩焼きそばはあっさりした旨みある味付けで、食べ応えのある麺と具がいい仕上がりとのこと。ラフテーそばに関しては、奥行きのある出汁の味わいと、じんわりとした甘みとコクが印象的なラフテーが、シャレにならないくらい美味しかった。
 


沖縄出身の店主が食べて育った祖母の味を再現したという出汁。最高

 
気になるビキニのおねーさんの謳い文句、泡盛・梅酒・焼酎が料理1人1000円以上の注文で無料になるという話については、本当にそのままだと説明してくれた。

時間制限もなく、何杯飲んでもいいとのこと。それもあってか、この“しゅり食堂”は、現在日本で一番安い沖縄料理店だという自負があると、店主は語ってくれた。
 
また、高田という土地になぜ店を構えたかという問いには、現在の家から遠くなく、沖縄料理の店がない土地を選び、地元の人たちが集まれる店を作ろうと思った結果、ここに店を構えたという。

風変わりではあるが、すばらしい店だった。
スケベなお兄さんとしては、わりと近所なので、ちょくちょく通おうと思った。

店を後にし、まだまだ歩くことにした。  
 


風変わりなブティック店。その名は“ひまつぶし”。店内取材はNG
 

“ひまつぶし”の張り紙

 
ブティックだけど、週末は鍼(はり)。キテレツ。