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緊急調査!猛暑の横浜・ノラ猫たちは大丈夫か?

緊急調査!猛暑の横浜・ノラ猫たちは大丈夫か?

ココがキニナル!

暑さで倒れる人を運ぶ救急車のサイレンが絶えない猛暑の横浜。ノラ猫たちは、どこでどうしているのだろう? 素朴な疑問から緊急取材を敢行!(はまれぽ編集部)

はまれぽ調査結果!

横浜中心部の真昼の炎天下にノラ猫たちの姿はほとんど見られなかった。とんでもない場所に避難しているのか?夕方が近づくと特定の場所に、湧いてくるように猫たちが現れる

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ライター:結城靖博

「モフモフのノラねこたちが、猛暑の真夏にどこですごしているのか探れ!」との編集部からの緊急指令を受けて、自称「ハマネコ探検隊」(隊員1名)である筆者が、さっそく動くこととなった。ちなみに「ハマネコ」とは筆者が勝手に命名した横浜のノラ猫たちの愛称だ。
 
時は8月第1週。横浜でも猛暑日が何日も続いていた夏真っ只中の昼下がりに取材を開始。
行き倒れることを恐れて、今回は取材範囲を絞らせていただいた。
 


取材先はざっくり赤い丸で囲ったエリア

 
横浜公園、中華街~元町商店街、そして元町公園~港の見える丘公園周辺だ。
 
 
横浜公園の猫たちは元気か?
 
まずはベイスターズが破竹の勢いゆえ、一層熱気がこもる横浜公園へ向かう。
 


午後1時半。公園の銘板もギラギラして熱そう

 
自称「ハマネコ探検隊」歴十数年の筆者としては、横浜の主要観光スポットなら、だいたいの猫溜まりは見当がつく。
 


横浜公園の場合、まずもってこの広場近辺にはいない

 
なぜならノラ猫たちにとって、目が合えば追いかけ回す子どもたちは天敵だからだ。
 


いるとすればこの日本庭園の中

 
彼我庭園(ひがていえん)の中は、猫たちにとってしのぎやすい木陰、身を隠せる植込み、そして水飲み場になる池もある。ここでは、ちょっとベンチで休んでいると、普段なら2、3匹は猫が横切る。
 


だがこの日は、かなり待っても姿を見せない

 


池の裏に回り、茂みを覗いても見つからない

 
庭園の外も含めて1時間ほど園内をうろついたが、横浜公園の中では結局1匹も猫とは出会えなかった。
 
 
ならば中華街はどうか?
 
続いて大桟橋通り(おおさんばしどおり)を渡り、玄武門(げんぶもん)をくぐって中華街へと向かう。
 


メインストリートの「中華街大通り」

 
さすが中華街。平日でも夏休み中は凄い人出だ。しかしそれは、猫たちにとって安穏としていられない環境ということでもある。だから中華街では、人通りの多い場所を探してもあまり意味がない。
普段は路地裏に入ると、思わぬところでバッタリ猫に出くわす。
 


たとえばこんな店と店の間の狭いスペースとか

 


こんな階段下や段ボールの上とかで

  
しかしこの日は、やはりどこにも猫の姿がない。
午後2時半を回った中華街はまだまだ暑い。路地裏には熱気でこもった食材やゴミの匂いが漂う。決して快適な場所とは言いがたい。
 


そこで関帝廟(かんていびょう)へ気分直しに足を運ぶ

 


そこに待っていたのは猫ではなく獅子だった

 
というわけで、中華街でも1時間ほど歩いてほぼあきらめかけたころ
 


左側の白いバンの下に初猫発見!

 
そこは、比較的狭い「長安道」(ちょうあんどう)沿いの私有地の駐車場。
門扉越しに望遠レンズで寄ってみると・・・
 


おぉっ!なかなかチャーミングではないか、キミ!!

 
やはり炎天下では車の下が涼しいようだ。しかも、アコーディオンの門扉でバッチリ仕切られているので人間からも安全。賢い猫さんだ。
 
しばし駐車場の前で道路に這いつくばってシャッターを切っていると、通りがかりの日傘を差したおばあさんがニコニコしながら教えてくれた。
「ここにはいつももう1匹いるのよ、黒猫が」
ほほ~、そのコントラストは絵になる。だが、残念ながら今日は白猫のみ。でも可愛いから許そう。
 
さらにしばらく中華街を歩くが、その後はまったく見つからなかった。
 
 
愛犬家に優しい元町商店街へ
 
とりあえず中華街では、1匹とはいえ素敵なハマネコに出会えたので、少し気をよくして今度は元町へ向かう。
 


朱雀門(すざくもん)をくぐって前田橋を渡り元町へ

 


メインストリート「元町通り」に立つ

 
だがここは、犬も飼い主もオシャレないでたちで闊歩する愛犬家に優しい通りだ。ということは、ハマネコたちにとってはちょっと肩身が狭い。
 


そこで脇道の仲通りに移動する

 
ここも「愛犬家ストリート」であることに変わりはないが、この道を石川町方面へずんずん歩いていくと・・・
 


やがて左手に厳島神社(いつくしまじんじゃ)の鳥居が見える

 
ハマネコ探検隊としては、こういうところに何かを感じる。
 


鳥居をくぐり階段を上り本殿の前に立つと、右手に社務所があった

 
本能のおもむくままに社務所のほうへ近づく。
 


すると、細長い踏み石の奥に黒白の物体が

 
望遠レンズで寄ってみると・・・
 


黒白猫ちゃんが気持ちよさそうにスヤスヤと寝ていた

 
ここもまた、買い物客でにぎわう商店街から外れた、猫たちにとっては安全な場所だ。しかもそこは神社。猫たちのために結界が張られているのかもしれない。
商店街に戻って幾筋かの道を歩くが、思った通りここには猫はいない。そこで、元町公園に向かってさらに調査を進めることにした。
 
 
かつてハマネコの宝庫だった元町公園へ
 
十数年前、筆者が元町のハマネコ撮影にハマっていたころ、商店街をあとにして元町公園へ向かうと、公園手前の住宅地から丘の斜面に広がる公園を上りきった山手本通りにかけて、いたるところで猫に遭遇することが出来た。
 


この辺りから元町公園にかけてが猫スポットだった

 
写真右側が元町パセオ、左側の森が外国人墓地の端。墓地をはさんで右手に貝殻坂、左手に見尻坂(みしりざか)の上りが続く。期待に胸をふくらませながら、貝殻坂のほうへ歩を進める。すると、上り始めてすぐ、右手の路地の奥にさっそく猫を発見!
 


また黒白の猫だ。あまり警戒心も見せずこちらを見ている

 


近づくと、むしろ向こうから近づいてきた

 


さらに接近すると「なんか用ですか?」とマジマジと見返された

 


気がつくと左手にもう1匹猫が

 


きれいな目で見つめる先には黒白の猫がいる

 
少しずつ場所を移動しつつも、2匹はずっと離れない。
 


大きさからみて、手前の猫は親猫だろうか

 


2匹と別れて住宅地の中をさらに奥へ進むと

 


民家に囲まれた空地にまた1匹発見

 


こちらの猫は「なんだよ~、眠いのに」と言っているように見えなくもない

 
すでにもう午後4時過ぎ。この日は西日本を襲った台風8号の影響からか、けっこう風はあり、この時間になると少ししのぎやすくなってきた。そのせいもあって、猫たちが猛暑の避難場所からぼちぼち顔を出す頃合いになったのだろうか。
 


そんなことを思いつつ、住宅地を抜けて元町公園へ・・・