川崎駅前にある“石敢當”ってなに?
ココがキニナル!
川崎駅前の広場に「石敢當」と書かれた石碑のようなものが立っています。どうやら沖縄に関係のあるものらしいのですが、どのような由縁があるのか調べてほしいです。(ryoryoさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
石敢當(いしがんとう)は、沖縄の厄除けのお守り。かつて台風被害に義援金を送った際に、沖縄から返礼として贈られたものだった。
ライター:田中 大輔
“石敢當”とは、なんともまた不思議な名前。
読み方も分からないし、字面からその意味を推測するのも難しい。
“當”は“当”の旧字だから、石に敢えて当たる、ということになるが、分解してもチンプンカンプンである。
はてさて、どんな意味のある石碑なんだろうか。
“石敢當”とご対面
なにしろ、現物を見ないことには始まらないので川崎駅へ。
この石敢當があるのは、JR川崎駅の東口改札を出て右方向へずっと行ったところ。京急線の高架線路の手前辺りだ。
写真奥側にあるのがJR川崎駅
その場所にデンと建てられた石碑は、大理石と思われる枠の中に白っぽい石がはめ込まれていて、そこに確かに石敢當と彫りこまれている。
石敢當の3文字が力強く刻まれている
取材当日は場所が分からず地下街である川崎アゼリアに迷い込んでしまった。
近くにいた人に聞いてみるとすぐに場所を教えてもらえたので、わりと知られた石碑のようだ。
それもそのはずで、この石敢當は意外と大きい。筆者の身長と同じくらいだったので、170cm近くはあった。
裏側にはその由来が書かれている
さて、肝心のこの“石敢當”のいわれだが、裏側に初代川崎市長・金刺不二太郎氏の名前と昭和45年9月1日の日付とともに「石敢當の由来」というものが書かれている。
半円柱型の裏側にその由来が
その内容を要約すると次の通り。
沖縄諸島が数々の台風に襲われ大きな被害を受けた際、川崎市議会では超党派で救援を決議して、市をあげて救援活動を行ったんだそうだ。
そして、そのお礼として川崎市に送られたのがこの“石敢當”ということで、やはりキニナルにあるように沖縄と関わりの深い石碑だった。
由来の部分をアップで。ココは石敢當とは違う素材
さらに、この由来の最後にこう書かれている。
「ここに川崎市と沖縄を結ぶ友好親善と文化交流の絆として石敢當を建て、市民の交通安全を祈るものであります」
友好や交流の証というのは分かるが、交通安全?
この石敢當にはそういう意味が込められているのだろうか。