市営地下鉄の広告やポスター、規制やコラボの経緯は?
ココがキニナル!
横浜市営地下鉄車内ではパチンコ広告を見かけますが、規制の実態は?(金杯さんのキニナル)/横浜市営地下鉄のポスター「僕は友達が少ない」とのコラボでしたが、経緯が気になります(kochabさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
パチンコ業界に対する規制はなく、内容と掲出量に規制がある/アニメとのコラボ広告は、若年層の興味喚起を目的とし若手職員の提案で実現した。
ライター:沢村 友美
アニメとのコラボのきっかけは?
続いて2つ目のキニナル。アニメオンチの筆者に川合さんがいきなりこう切り出した。
「『はがない』とのコラボは、昨春のハマエコカードの告知キャンペーンとして行ったものです」
「は、はがない? 何ですかそれ?」
「『僕は友達が少ない』の通称です。タイトルのひらがなの部分だけをとり『はがない』。私も今回のコラボがきっかけで知りました」
特にアニメに詳しい訳ではない様子の川合さん。それではなぜ?
「実はうちの課内にアニメ好きの職員がおり、彼の提案で実現した企画なんです」
ハマエコカードの秋のキャンペーン広告(関内駅)
ハマエコカードは交通局が発行するクレジットカードで、2009(平成21)年に導入された。市営交通定期券をカード決裁で購入でき、PASMOのオートチャージにも対応するなど、市営交通の利用者にとって便利な機能が付加されている。しかし、交通機関が発行するクレジット系カードとしては後発のため、新規の会員の獲得に苦戦していた。
そんな時、課の若手の一人である田口さんから「アニメを使って若い世代からの関心を集めてはどうか」という提案があったという。
発案者に直接インタビュー
それならばと、今年勤務3年目の田口さんに、直接聞いてみた。
左から、係長の矢澤さん、発案者の田口さん、課長の川合さん
―なぜこの作品を選んだのですか?
アニメを知っている方ならお分かりいただけると思いますが、「はがない」は特にキャラクターに魅力があり、広告にしたときのインパクトが大きいと思ったからです。
―他の作品も候補にあがっていたのですか?
横浜が舞台のアニメもあるので、そういった作品を選ぶこともできたとは思います。ただ、このときはキャンペーンとして大々的に展開することが決まっていましたから、やはりインパクトの点を重視していました。すぐに思いついたのがこの作品でした。
―ネガティブなイメージのタイトルに対して心配は?
それはありませんでした。しかし、キャンペーン開始後、ツイッターで「横浜市営地下鉄は他社線と相互乗り入れをしていないから『横浜市営地下鉄は友達が少ない』ってことだろう」というようなことが書かれていて笑ってしまいました。
―自分の企画が実現された感想は?
幸い、当時の上司や原作者からはすぐに意図を理解してもらえ、スムーズに話が進み、大変ありがたく思いました。私が作成した企画書を元にオリジナル画を描いてもらうこともできました。発案者、またファンとして、それはとっても嬉しいなって思います。
―市民から何か反応がありましたか?
やはり若い方から、好意的なご意見をたくさんいただきました。実際の会員数も前年に比べ若年層が増えています。アニメファンを中心にネットやクチコミで話題が広まったおかげです。
―今後に向けたアイデアは?
若手の一人として、若年層をターゲットにした訴求方法を今後も考えていきます。アニメだけでなくファッション業界など、話題づくりができるコラボができたらいいですね。
ハマエコカードの車内広告の一例
春のキャンペーン中は市内だけでなく、東北・関西など全国各地から反響があったそう。
残念ながら、諸事情でここに制作物を掲載することはできないが、カード加入者には「特別描き下ろし台紙付き一日乗車券」がプレゼントされたこともあり、入手目的で入会するファンもいたそうだ。
調査を終えて
市営交通広告に限らず、その存在自体の是非が問われているパチンコ広告。規制により一括排除するという選択肢もある中で、あえて細かな基準を設け運用をしているのは市交通局の苦肉の策と言えるだろう。予算が限られる市営交通機関にとって、広告収入が一つの重要な財源になっていることは容易に想像がつく。
またアニメについては、10~11月にかけて行う市営地下鉄ラリーイベントで映画「スマイルプリキュア!」や「009 RE:CYBORG」というアニメ作品とのタイアップ企画が実現している。
今後もタイミングや条件などが合えば、他の作品が採用される可能性はあるとのことなので、アニメファンにとっては楽しみが増えそうだ。
―終わり―
Nipさん
2012年11月11日 15時48分
パチンコ屋さんの広告について。公共交通機関である車両(1編成)のボディ全体のラッピング広告は、他府県では見られます。
dojaneさん
2012年11月11日 12時30分
KQなんて、ギャンブル広告の巣窟です。パチンコ屋 パチンコ屋、大井競馬 平和島競艇、サラ金、サラ金、パチンコ屋、司法書士(過剰請求)とストーリー豊かにギャンブルから、サラ金、司法書士と見事です。多分そーとー高度な宣伝テクニックですね、深層心理にインプリントされます。見事 KQ
みちるさん
2012年11月07日 19時43分
なかかな広告を取るのもむずかしいようですよ。市営の場合は路線距離がJRに比べて短いため、広範囲な有名な広告を取るのが難しいとのお話も伺ったことがあります。交通局は横浜市の財政上、原則独立採算となっているため広告収入に対しての企業努力をどのようにしているのか質問したことがあります。