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横浜市内に点在する杉山神社を全社制覇!vol.1

ココがキニナル!

横浜にはいたるところに杉山神社があり、「杉山神社」「杉山社」の名前で宗教法人登録されているだけで35社もあるそうです。とりあえず全部の杉山神社を回ってみませんか?(べいさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

今回は旧久良岐郡にある5社を調査。すると式内社としての杉山神社とは違う、新たな謎が立ちはだかった。

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ライター:ほしば あずみ

Y校前の杉山神社(太田の杉山神社)



京急「南太田駅」の改札を出て右手に5分ほど進むと見えてくるのが太田の杉山神社。
 


Y校の愛称で知られる横浜商業高校の向かい側で山を背にし、小高い場所に鎮座している


明治以前は隣接する真言宗大光寺が別当(管理者)だった。寺所蔵の文書には「杉山神社の分霊を勧請(離れた場所から迎えて祀ること)した」とあり、武蔵風土記稿では吉田社(港北区新吉田の杉山神社)から分霊されたように記されているが、神社にそれを証するものは残っていない。
1376(永和2)年6月に社殿を再建したという棟札などが遺されていたが、横浜大空襲で焼失したという。


3年前に新築された社務所


主祭神は日本武尊(やまとたけるのみこと)。他に以前近隣にあった数社が合わせて祀られている。
また1998(平成10)年から「水天宮」が相殿神(神社をシェアする別の神)として祀られており、安産祈願やお宮参りで参拝する方も多いそうだ。
 


珍しい「乳飲み狛犬」で安産にご利益があるとか
(太田杉山神社参拝の栞より)




伊豆の杉山?(蒔田の杉山神社)



市営地下鉄「蒔田駅」の1番口を出てすぐの場所に鎮座するのが蒔田の杉山神社。
 


鎌倉街道に面した社殿。一帯の地名「宮元」は杉山神社に由来


主祭神は海の女神、市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)、太陽神、天照皇大神(あまてらしますすめおおみかみ)、食を司る神、宇賀御魂命(うがのみたまのみこと)。

1209(承元3)年、源頼朝の三男貞暁法印(ていぎょうほういん)が鎌倉の鬼門除けのために、伊豆国土肥杉山(今の静岡県足柄下郡湯河原町)の市杵島姫命を祀ったのが創建の由来とされ、かつては杉山弁財天と呼ばれていたという。
大国主命が大黒天であるように、神仏習合では市杵島姫命は弁財天と同一とされている。
 


明治30年ごろの杉山神社(蒔田杉山神社参拝の栞より)


前回ふれたように、平安時代、武蔵国都筑郡唯一の格式ある神社と認められた杉山神社がどの神社の事なのかは、杉山神社の謎の一つ。蒔田社は創建が伊豆に由来するためか、あまり重要視されていない。だがこの他社とは異なる由来、後ほど意味をもってくる。