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神奈川区にある斎藤分町の由来は?

ココがキニナル!

神奈川区に斎藤分町という地名がありますが、この地名の由来を知りたいです。ぜひ調査をお願いします!(ヨコさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

“斎藤”さんが管理していた土地だったことから付いた名前と考えられている。“分”は、その人の管理している土地(知行地)であることを示す言葉だった!

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ライター:田中 大輔

地名研究家・桜井澄夫氏に聞く

でも、『横浜の町名』に書いてあるのだから、なにかしらの根拠があるはず。
今度は、本を出している横浜市市民局に電話をかけてみた。

しかし、対応してくれた職員さんは、「細かい内容についてはこちらでは分からないので、原稿を書いた桜井澄夫さんに聞いた方が分かると思います」と教えてくれた。

この桜井澄夫さんは、横浜在住の地名研究家で、横浜地名研究会の会長も務めている。1982(昭和57)年に『横浜の町名』が作られた際、原稿を作成した人物だ。

さっそく桜井さんに連絡を取り、斎藤分町の名前についてお話を伺った。
すると「私は斎藤兼実という名前は書いていないんですよ」という“?”な答え。
詳しく聞いてみると、筆者が見ていた『横浜の町名』は1996(平成8)年に改訂されたもの。桜井さんは当時、中国に長期滞在していたためこの改訂作業には直接参加していなかったんだそうだ。
 


確かに筆者の手元にあるのは改訂された後の本


「改訂のときに作業をされた半澤正時さんが内容を変えたんでしょう」ということで、桜井さんが書いた内容とは違っているんだそうだ。



斎藤さんの分

改めて桜井さんの説について伺うと、「歴史学者の湯山学さんが論文(『武蔵国久良岐群(橘樹群)師岡保の周辺』)に書いたように、“相州文書”に登場する斎藤式部入道から来ていると考えています」。

また、“分”に関しては「知行地であることを示している言葉」とのこと。
知行地とは、平たく言えば、偉い人から与えられた人が管理する土地のこと。つまり、ここでは斎藤式部入道さんが与えられて仕切っている土地だった、という意味。
 


電柱にあった東電の表示は肝心の“分”がなく、“斉”も簡単な方


「この土地は、斎藤式部入道の分だ、ということでこの名前になったんでしょう」と話す桜井さんは、その歴史について『新編武蔵風土記稿』に“古キ地名ナルコト知ヘシ”とあることから「少なくとも400年間は存在している地名」と教えてくれた。

鎌倉市に寺分という地名があるが、これも同じ仕組みで、お寺が管理していた土地だから付いた地名だそうだ。「この“分”というのは、中世的ですごく特色のある名前。自然発生的にできる類の地名ではない」と桜井さん。
「農作物の生産が多いとか、税金を多く納めたとか、なんらかのパワーがあったんでしょう」と説明してくれた。



取材を終えて

斎藤式部入道なる人物については細かいことは分からないそうだが、斎藤兼実と同一人物である可能性もゼロではない。
桜井さんだけでなく、『横浜の町名』の改訂作業を行った半澤さんからもその可能性があると聞くことができた。また、善龍寺の住職も式部入道の名前を「地名の話でよく聞く」と話していた。

そもそも“入道”というのは仏道に入った人を指す言葉で、善龍寺の初代住職とされる兼実のことだとしても理屈は通りそうな感じ。
しかし、今回の取材では、確定的な資料を見つけることはできなかった。
 


善龍寺の石碑に刻まれた“斎藤兼実”の名前。その正体はいったい……


意外なことに、“斎藤”なる人物がハッキリせず、素人目には謎だった“分”についてはハッキリと分かった今回の調査。いずれにせよ、斎藤さんの土地だったから、というのが地名の由来というのは間違いがないようだ。


―終わり―
 

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  • ポスポスさん、だいぶ時間が経っての返事で申し訳ありませんが、あの三好家は斎藤分町ではなく西神奈川に住んでいました。こともたちはみな斉藤分小学校に通ってはいましたが、今三好家の跡地は草が生えているだけです。

  • 斎藤分町というと思い出すのが、元祖大家族の三好さん一家が住んでたところですよね。

  • この話は以前聞いたことがありました。それまでは「斎藤町」の飛び地(分けた土地)かと思っていましたが、おおもとの斉藤町は無いし・・・という疑問がありました。「分」は日常の用語としては民法にも出てくる「持ち分」ということで納得。ちなみに、話の中に出てくる善龍寺ですが、真宗(浄土真宗)の発祥の段階では、親鸞聖人の師匠である法然上人の浄土宗とは異なり、真言宗とつながりが強く、後に真言宗から浄土真宗に改宗した寺というのは多く見られます。真宗門徒豆知識でした。

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