横浜市の「電力を見える化する」スマートシティプロジェクトってどんなもの?
ココがキニナル!
横浜市ではスマートシティプロジェクトという事業を行っていて、横浜市内の一般家庭へ向けて「電力の見える化」を導入して実証実験に参加するモニターを募集しているそうです。調べてください(ドマニさん)
はまれぽ調査結果!
スマートシティプロジェクトは、市民、民間企業、市の連携によりスマートシティモデルを構築する事業。電力の見える化の促進は、省エネにとても効果的!
ライター:吉澤 由美子
電力の見える化 HEMS(ヘムス)を使った大規模な実証実験
(続き)
実際に家庭にHEMSを導入するのには、戸外にある今までの電力メーターをスマートメーター(通信機能を持つ電子式電気メーター)に取り換え、分電盤にスマートメーター用のアダプターを取り付けてHEMS機器である電力計測器やエネルギー管理装置をつなぐことが必要。このうち、分電盤にHEMS機器をつなぐ工事は宅内設置のため30分程度の立つ会いが必要になる。
戸外のメーターが変わり、分電盤のあたりにいくつか機器が増える ※画像:横浜市
モニター参加への条件もある。まずは実験の取り組みを理解し、平成26年度末まで継続して協力できること、東京電力と電気の需給契約があり、時間帯別料金契約等の契約をしていないことなどだ。
そして、この実証実験に対応できるHEMS(東芝ライテック製またはパナソニック製対象機器)を購入して横浜市内の自宅に設置できることも条件のひとつ。
購入にあたっては、国や横浜市から各種補助制度の利用が可能で、通常工事費を含めて16万円かかるが、国(経済産業省)から10万円の補助があり、実験に参加することでさらに横浜市YSCPから5万円の補助を受けることができる。
実験は、各家庭のリアルタイムな電気使用量のデータ集積のほか、アンケート、HEMSの見える化で「家庭内で電力をいつ・どこで・どれだけ使用しているか」を確認しながら、積極的に省エネ・節電を促進してもらうことが第一段階。
使用電力の確認はシンプルなもの以外にも、こうしたかわいい画面もある
さらに第二段階では、「省エネを促す仮想料金メニュー」を使って夏季や冬季の省エネ(ピークカット)や電力消費量のシフト(ピークシフト)を促進する実験も行う。
ここでは、省エネ行動実績に伴う協力金も支払われるらしい。もちろん、仮想料金メニューなので、実際に電力会社に支払う電気料金は従来のままだ。
なお、横浜市は実証実験中も含め、個々のデータを扱うことはないとのことなので、プライバシーに関しても安心できる。
またアンケートには謝礼が1回あたり3000円。基本協力金が年度当たり1万円で、こちらは省エネ行動実績により差額精算が行われる予定。
「使用している電力が見えることで省エネ行動にモチベーションが上がります。仮想料金メニューは、ゲーム感覚で省エネ行動をしていただく内容。無理のない範囲でご協力いただくことで、これから横浜市がスマートシティ化していくための貴重なデータとなります」と、吉田課長。
「ずいぶんお得ですね。導入するなら~?」と振ると「今でしょ!」とノリのいい吉田課長
もちろん、実証実験の期間終了後も、そのままHEMSを使い続けることができる。
さらに、新築マンションで1棟まるごとこのシステムが導入される物件が売り出されているとのこと。その「リストレジデンス鶴見カレンコート」は、YSCP実証参加第1号マンションらしい。
そこで、実際にHEMSがどういったものなのかを体験するため、鶴見駅前の「リストレジデンス鶴見カレンコート」モデルルームに行ってみることにした。