横浜「1000ぶら」商店街探訪Vol.4 JR戸塚駅西口の商店街で「トツカレー」を創る!
ココがキニナル!
活動資金1000円で横浜中の商店街をめぐる旅、第4回は、「旭町通商店会」と「戸塚宿ほのぼの商和会」のみなさんに食材を提供いただき、戸塚ならではの名物料理を創作してみた
ライター:河野 哲弥
地元愛に感動、続々と集まる食材
さて、JR戸塚駅西口の地理を、改めておさらいしておこう。
今回ご協力いただいた「トルシー」は、駅から少し離れた「戸塚宿ほのぼの商和会」の一角にある。一方、駅前と駅構内の一部を含むのが、「旭町通商店会」だ。
各商店街と「トルシー」の位置図(Google Map より)
ところが、「戸塚宿ほのぼの商和会」には、昼の時間に営業している飲食店や食材を取り扱う店があまりなかった。そのため、「旭町通商店会」で、食材ローラー作戦を行うことに。
旧区庁舎では、解体作業が行われていた
駅に戻る道で目に付いたのは、「上海広場2号店」という中華料理店。先ほどのイラストを元に、何か頂ける食材がないか、ダメ元で訪ねてみた。
2007(平成19)年に2号店としてオープンした同店
すると、調理担当のヨ・ワヘイさん、「図書館通り」という別の商店街にある本店に連絡をしてくれた。その結果、「戸塚が盛り上がるなら・・・」と、長ネギとサツマイモをGETした。
本店の藤井さんからは「長ネギ」を頂きました
ヨ・ワヘイさんからは「サツマイモ」を
長ネギは、焦がした皮を交互にむいて、踏切として使う予定だ。本当はナスのつもりだったのだが、「ナスは焼くと柔らかくなってしまうから、長ネギでやってみよう」というバンダリさんのアドバイスを参考にした。一方のサツマイモは、予定にはなかった食材だが、頼めば何とかしてくれるだろう。
和スイーツも欲しいと、行き当たりばったりの河野
ご夫婦で運営されている和菓子店「喜楽堂」は、この道一筋、創業63年を誇る老舗だ。水ようかんや上新粉を使った手作りの団子などが売れ筋で、スーパーの味しか知らない近所の子どもたちにも、「スゲー旨い」と好評なのだとか。
2代目となる萩原さんに「カレーに合う食材」をたずねてみると、しばらく考えた後、なんと「切り餅8切れ(450円相当)」を持ってきてくれた。萩原家では「カレーにお餅は当たり前」なのだとか。
「カレーには、コレが合うわよ」と、喜楽堂の萩原さん
うーん、順調に食材が集まるのはいいけれど、「長ネギ」以外は予定にないものばかり。バンダリさんの困り顔も目に浮かぶので、ここは一度、作戦会議に戻ってみた。
結局、甘辛ダンゴもごちそうになる
驚くバンダリさんに恐縮の河野
気が引けつつも「トルシー」へ戻って結果報告をしてみると、バンダリさんの目は、完全にまん丸になってしまった。
「話が違うじゃないか」と言いたげなバンダリさん
「いや、あの、わざとやっているわけじゃないんですけど、行きかがり上そうなってしまいまして・・・」と弁解する河野に、バンダリさんは驚きを隠しきれない 様子。
恐縮しつつも、どこかで「企画としては、かえって面白くなっているんじゃないか」と考えてしまう自分がいる。
スタッフと緊急ミーティングを開始
その後、バンダリさんから「すぐにでも料理を始めたいから、急いで残りの食材を買ってくるように」との厳命を受け、これ以上のボランティア作戦は中止とした。その代わり、青果店を探して、本来の「1000ぶら」を敢行することにしよう。
駅前にあった、JAの直売所に寄ってみた
この直売所では、戸塚近辺の4軒の農家が交代しながら、自家製野菜を販売しているそうだ。この日は、野菜を作り続けて70年の河原さんが担当していた。
河原さんオススメ、ピーマン(100円)を購入
東海道線のボディーに使おうとしていたズッキーニは、すでに季節外れで扱っていないそうなので、急きょピーマンに変更した。バンダリさんの目も、もう、これ以上丸くはならないだろう。
次は、駅構内にある「モリ・フルーツ」で、残りの食材を購入
駅テナントだが「旭町通商店会」にも加入していると言う、高橋社長
ここでは、カボチャ、プチトマト、ブロッコリー(316円)を購入。今までの食材費は、合計416円。
よし、機は熟した。いよいよ「トツカレー」の創作に入ろう。