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亀屋万年堂の横浜工場に潜入! 銘菓「ナボナ」の隠れた秘話とは?

ココがキニナル!

都筑区の亀屋万年堂さんの工場を紹介してください。工場の一般見学はあるのでしょうか?(ぽぽ1さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

品質管理の観点から、地元小学校の社会科見学など一部例外を除いて、一般見学は行っていない!併設された直売店では発売当初の「ナボナ」を売っていた

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ライター:河野 哲弥

2系統ある「ナボナ」の秘密



「スーパーなどで取り扱っているのは『ナボナ ロングライフ』という商品で、食べやすくするため、大きさをわずかに小さくしているのです」と中島さん。
また、発売当初から作られている「ナボナ」の賞味期限は約2週間だが、流通チェーンなどから「60日に延ばしてほしい」という要望があり、製法などを一部変えているらしい。
 


大きさの変わらないナボナは3種類(税込み各150円)

 

2つの味が楽しめるダブルクリームを用いた、時期限定商品も登場

 
つまり、なじみのあった「チーズクリーム」は、直営店か同社のオンラインショップでしか手に入らない。ほか、「ピーチクリーム&レモンクリーム」や「バニラクリーム&ハスカップジャム」といったダブルクリームが楽しめる時期限定商品を、常に2種類取り扱っている。これらのサイズは、昔から変わっていない。
 


各商業施設のパッケージ例、これらも「ナボナ ロングライフ」
 

一方、それ以外の各商業施設で販売されているのは、現在「バニラ」「ミックスベリー」「チョコレート」の3種(各税込み97円)。クリームはそれぞれ単一で、包装紙も微妙に違っている。もしかしたら、知らずに「ナボナ ロングライフ」を食べていた人も多いのではないだろうか。

有山さんによれば、時期限定商品は、ある程度の期間を置いたら次々と変わっていくそうだ。新しいクリームを展開する際には、東京都と神奈川県に約60展開する直売店にサンプルを送り、販売員などの意見も参考にしながら、最終案を煮詰めていくらしい。

中島さんは、「果肉の風味が楽しめるのが本当の『ナボナ』の魅力」と自信を見せる。「ルバーブ」というフキに似た野菜を使ったジャムなど、ユニークな商品が登場することもあったらしい。そう聞くと、何だか目が離せなくなってくる。




今明かされる誕生秘話、そして、王選手との関係とは?



工場見学を終えた後、引き続き有山さんに、同社の歴史について伺うことにした。
まずは創業から。同社は1938(昭和13)年、現本社のある目黒区の自由が丘で設立された。社名の由来は、創業者の故・引地末治(ひきちすえじ)氏が修行をしていた浅草橋の菓子店「亀屋」を、のれん分けしてもらったことに由来する。
 


創業当時の写真(提供・亀屋万年堂)

 
氏は創意工夫が得意で、チーズを使った和菓子づくりなどにも取り組んでいたそうだ。また、甘食のようにどっしりとせず、ふわっとして食べやすい「洋風どら焼き」ができないかと、日々研究を重ねていたらしい。

そうした中、氏が偶然イタリアのローマで目にしたのが、「ベファーナ市」というクリスマスマーケット。お菓子などを販売する屋台が勢ぞろいし、子どもたちが楽しそうに過ごしている姿が印象的だったという。そこで、マーケットが開催されていた「ナヴォーナ広場」を、新製品の名前に採用することに。1963(昭和38)年、「ナボナ」の誕生である。
 


半世紀の歴史を物語るポスター(資料提供・亀屋万年堂)

 
その後1967(昭和42)年、元巨人軍の王選手をCMに起用すると、「ナボナ」の認知度は瞬く間に広まった。実は、王選手の同僚であった国松彰(くにまつあきら)選手は、引地末治氏の娘と結婚していたそうだ。その縁があったので、王選手から2つ返事がもらえたとのこと。「複雑なしがらみがなかった当時だからこそ、可能だったのでしょう。今だったら考えられないですよね」と有山さん。



進化し続けるロングセラー



昨年でちょうど誕生50年を迎えた「ナボナ」。類似品が続く中、なぜ形を変えず、不動の地位を守り続けることができたのだろうか。

これについて中島さんは、「実は、スポンジ(ナボナの皮)や製法などを、時代の好みに応じて少しずつ改良しているのです。もちろん、元からあるイメージが崩れないよう、細心の注意も払っています」と話す。また、季節限定商品などで常に「新しさ」を発信し続ける取り組みも、ブランドを風化させない工夫なのだろう。
 


工場に併設された直営店に行ってみた

 

王選手も訪れたことがあるという茶室を発見

 
こうしてみると、伝統を守る一方で、因習にとらわれない弾力性が、「ナボナの強み」なのかもしれない。いわゆる「断捨離」は、すべてを捨て去ることではない。古くからの因縁を断ち、しがらみを捨て、固定観念から離れたところに新境地を見いだす、ステップアップの考え方である。そんな3文字が心に浮かんだ、今回の取材だった。



亀屋万年堂さんから、読者プレゼント



同社では昨年、「ナボナ」誕生50周年を記念して、年代によって異なるパッケージをあしらったキーホルダーを作成したそうだ。これを各1つずつ、合計3点お預かりしている。
 


左から年代順に、当時の包装を再現



【応募方法】
希望される方は、お問い合わせフォームより、「ナボナキーホルダー」の明記と、お名前・ご住所をお書き添えのうえ、送信してください。

※お一人様1個とさせていただきます。
※パッケージの種類は選べません。
※当選の発表は賞品の発送をもってかえさせていただきます。予めご了承ください。
※応募締切/2014年6月1日(日)まで
現在、応募は終了しています。


ー終わりー

◆株式会社亀屋万年堂
http://www.navona.co.jp/
 

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  • 楽しい記事をありがとうございました♪季節のナボナをいつも楽しみにしています。美味しいですねー(^-^)。

  • ナボナもいいけど、森の詩もよろしく。

  • 似たような商品は、確か「ブッセ」という名前で様々なメーカーから売り出されているけど、やっぱりナボナは本物感が漂っていていいですなあ^^

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