洋食の街、横浜の料理人に密着「横浜コック宝」 福富町「レストラン タマガワ」編
ココがキニナル!
横浜の洋食文化をつくった老舗洋食店の料理人に密着取材する「横浜コック宝」。第3回は、ちょっと変!?な完璧主義者、福富町「レストラン タマガワ」店主、小澤栄太郎さん。
ライター:クドー・シュンサク
コック宝が孤軍奮闘
営業開始は11時30分。しかし開店10分前からお客さんが8名も押し寄せる。
ここから
コック宝は
20分もの間、無言で
いくつもの料理を
仕上げていった
注文されるメニューはもちろんバラバラ。ハンバーグがあればナポリタンもあるしチキンソテーもある。お酒を飲む方にすぐにでるおつまみを作ったりもする。スープ、サラダの盛り付け、それもほぼすべてひとりでこなす。
手作り、そして作り置きしないこだわりと、立て込む注文に対応する迅速さと丁寧さは見ていて圧巻。
まだまだ注文が切れない中
コック宝は虚心坦懐
料理をさばく
にぎわう店内
お客さんが絶えない。福富町の、決して立地のいい場所とはいえないが、次から次にお客さんがやってくる。ホールの女性、田中さんが「今日はちょっと特別かもしれません」と。すると間髪入れずにさっきまで黙ってカッコよかった小澤さんが「特別とくべつ~(笑)」と話に入ってきた。小澤さんは話すとやっぱり変なおじさん。
それでも調理に戻ると
驚くほどの手さばきを見せるコックにもどる
「レストラン タマガワ」の洋食はオムライスやナポリタンがメインの、昔ながらの親しみやすい街の洋食屋さん。お客さんも気張らずに、ほのぼのわいわい、美味しい洋食を楽しんでいる。とても、良い景色。
客入りも落ち着いてきた
開店前から約2時間。絶えることなくお客さんが来て、帰りには「美味しかったです」と厨房に一声かけて帰っていく。タマガワはお客さんと店との距離が近いのも良い。人情味をダイレクトに感じる。忙しい時もそうでもない時も小澤さんはお客さんとの挨拶と対話を大事にする。
「ちょっと落ち着いたんで、クドーさんも食べてくださいよ」と小澤さん。
それでは
タマガワの味
いただきます
日替わりランチ(ポークカツ・カレースパゲッティ・ライス・スープ・サラダ・卵:730円)とナポコロ(ナポリタン・カニクリームコロッケ・サラダ:1100円)をいただく。
最後にデミグラスソースを少し焦がしからめるタマガワのナポリタン。これぞ、ナポリタンといった味。感服の、ナポリタン。日替わりは味、ボリュームともに申し分なし。
武勇無双の昔ながらの横浜洋食。たまらんです。