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「日本初」の近代的水族館「江の島水族館」が生まれ変わった「新江ノ島水族館」徹底レポート!

ココがキニナル!

新江ノ島水族館にウミガメの浜辺が出来たそうです。 繁殖もしているようで、相模湾にも海ガメが来ていたとは驚きです。 ぜひ取材をお願いします。(Shibaさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

2014年できたウミガメの浜辺でアカウミガメ、アオウミガメ、タイマイを飼育。2013年プールでアオウミガメの繁殖に成功。同年9月子ガメが誕生

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ライター:大和田 敏子

ウミガメが間近で見られる! ウミガメってどんなふうに産まれるの?



いよいよ、投稿にあったウミガメの浜辺に案内していただいた。
 


2階のオーシャンデッキ横に、ウミガメの浜辺の案内が
 

あっ、ウミガメ!?
 

ウッドデッキを降りて行きます
 

海岸が間近に見えて気持ちが良い
 

・・・と反対側を見ると、ここがウミガメの浜辺?
 

展示飼育部、飼育技師、ウミガメ担当の戸倉徹さんに話を伺った


ウミガメの浜辺は、2014(平成26)年4月16日、新江ノ島水族館10周年にリニューアルに合わせてオープン。
以前は、海と同じ水温のプールと砂浜のある施設だった。冬の湘南の海水温は、ウミガメにとっては厳しく、秋から春先まではウミガメをバックヤードに収容していたので、お客さんは、その間、ウミガメを見ることができなかった。
 


人気のあるウミガメ、いつでも見られるようにという要望も多かった


そこで、1年中ウミガメが飼育できるように、ウミガメが暮らしやすい水温を保てる設備を整えたのだという。
このウミガメの浜辺で飼育しているのは、アカウミガメ、アオウミガメ、タイマイの3種類。これらは、初夏から秋に相模湾に回遊してくるウミガメ。ここでは、種ごとにエリアを分け、アカウミガメとアオウミガメが産卵できるようにそれぞれ砂浜を整備した。
 


アカウミガメとタイマイのプール
 

アオウミガメのプール


アカウミガメのプールとアオウミガメ、タイマイのプールは、ずいぶん様子が違う。その理由をたずねると、戸倉さんが両者の性質の違いを教えてくれた。

アオウミガメはおっとりとした性格に対し、アカウミガメとタイマイは気性が荒く、以前、一緒に入れていた時は、ケンカが絶えなかったそうだ。そこで、プールの中に仕切りを入れて、1頭ごと別々にした。
 


アカウミガメはこんなメンバー


また、アカウミガメは1頭を除いてすべてオス。性質ということだけでなく、それがケンカの多い一因でもあったよう。将来の繁殖のことを考えて、現在メスのところに1頭ずつオスを入れて相性を見ているという。
 


左隅スペースにはオスとメスの2頭が。なんと逆ハーレム状態!?


リニューアル後の砂浜での産卵はまだないという。
今年は・・・? と伺うと、アカウミガメのメスがまだ若いのでもう少し先のことになりそうとのこと。この浜で子ガメが生まれる日が待ち遠しい。

投稿には、繁殖が行われていると挙がっていたのだが・・・。
実は、それはリニューアル前の2013(平成25)年9月のこと。アオウミガメが以前のウミガメプールの砂浜で産卵した。本来、相模湾で産卵するのはアカウミガメだけで、アオウミガメの産卵はめずらしいのだという。70ほどの卵から47匹のカメが生まれた。6匹を残し、ほかの水族館に譲渡したり、研究施設に送ったり、親ガメの出身地である沖縄で、ウミガメ協議会付属黒島研究所の協力のもと、放流したりしたそうだ。
 


その時に生まれたカメが展示されている
 

生後1年半で約6.5kg。実は6匹をチェンジしながら展示しているのだそう


ウミガメは100個ぐらいの卵を年に4~5回産む。産卵するのは深夜なので、産卵の様子を見ることはまずないという。ウミガメの産卵からふ化、成長の様子がわかりやすく展示されていた。
 


陸へ向かう母ガメの足あとで産卵がわかるのだという


陸に上がってきたウミガメは、植物があるところまで来てから産卵する。植物があるところなら、卵が波に流されずに安全だと確認するのだそう。・・・なるほど。
この「ウミガメの浜辺」に植栽がしてあるのは、種ごとに砂浜を分けるだけでなく、産卵に備えての位置確認ができるようにという意味があったのだ。
 


砂浜の周りを囲むように植栽がしてある
 

これは常緑低木のシャリンバイ。ほかにも湘南に生育する植物が植えられている
 

卵がかえるまで砂の中で約2ヶ月
 積算温度が必要なので、産卵場所の温度によってふ化タイミングは変わるそう。
 

そして・・・ついにふ化!
 

子ガメは一目散に海へ向かう
 

成長の記録を模型として展示(アカウミガメ、飼育下の場合)
 

実際に持って重さがわかるようになっていた


ウミガメの生態がちょっとわかってきたところで、普段、土日祝日だけに行っている「ウミガメのふれあいプログラム(4月29日~5月6日まではお休み)」に近いカタチで、ウミガメに実際に触れてみたいとお願いした。

ウミガメは基本的に雑食性で、アカウミガメは主にエビやカニ類を、アオウミガメは海草類や海藻類を食べると言われているが・・・
 


普段、水族館であげているエサはこんな感じ
 

今日のエサはチンゲンサイ
 

アオウミガメのプールに行く前に、手を消毒
 

口の前にエサを置いてみるが・・・
 

なぜか無反応。何度やり直しても食べない
 

・・・で、選手交代
 

今度は・・・
 

食べた! ウミガメは水と一緒でないとエサを食べられないのだのだそう
 

よく見るとクチバシがギザギザになっている


ちなみに、こんなふうにさわれるのは、普段の様子を見ていてカメの行動が予測できる飼育担当の戸倉さんだからこそ。普通はこんなことをしたら危険だそうだ。
甲羅を触るのは大丈夫だとのことなので、触らせていただく。
 


思ったよりもスベスベしている


撫でていると、どんどんかわいく見えてきた。
ウミガメに触るなんて、めったにない体験。きっと、子どもたちには、すごく人気なんだろう。
 


戸倉さんが入ると・・・
 

エサをもらえると思って白い長靴をめがけてカメが集まってくる


こちらでは、アオウミガメの図形や色の認識についても研究、トレーニングもしているそうだ。
 


決まったマークを選択するトレーニング


マークを選択できれば、ウミガメを移動する際など自然に誘導することができ、身体に負担をかけることがない。健康管理に応用することも期待されているという。
 


ウミガメの浜辺の取材を終えるころ・・・
 

日が射してくると、カメが甲羅干しを始めた・・・かわいい!


2頭のカメ、随分色が違うのだが、両方ともアオウミガメ。色の違いは個性なのだという。
 


この砂浜に母ガメの足あとがつく日が楽しみだ!


再び館内に戻ると・・・
 


オーシャンカフェでこんなのを見つけ、また和む(カメロンパン/260円)
 

メインショップでは、こんなぬいぐるみも


実は、特別ウミガメが好きというわけではなかったのだが、帰るころには、すっかりウミガメに愛着がわいてしまった。また、会いに行きたい!


取材を終えて
実は、“えのすい”には、プライベートで何度か行ったことがあったのだが、今回の取材であらためてじっくり見させていただき、その展示の豊富さや見せ方の工夫に感動!
もっと海の生き物のことを知りたくなる・・・そういう水族館でした。


―終わり―
 

〈施設紹介〉
新江ノ島水族館
住所/藤沢市片瀬海岸2-19-1
電話/0466-29-9960 
営業時間/
3月~11月9:00017:00(16:00)12月~2月10:00017:00(16:00)( )内は最終入場
春の大型連休、夏期、年末年始は時間変更があるので確認を
定休日/なし

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  • キニナル取り上げて下さいましてありがとうございます。僕が子供の頃に行った時とは比べ物にならない位、綺麗で内容も盛り沢山になっていて驚きました。今年の夏休みにでも行ってみたいと思います。

  • 何年か前に県民の日割引…秋だったかな…に久しぶりに行ったのですが、ウミガメの展示はなかったので、また県民の日割引の日を狙って行ってみます。

  • これで入場料がもう少し安ければな・・・。

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