【参院選2016】選挙直前「ガチ」で質問! 横浜の18歳・19歳は何を考える?
ココがキニナル!
「18歳選挙権」初の選挙、参院選直前ですが18歳と19歳は選挙に行く? どんな考えを持っているのか・・・キニナル(スッパムーチョ大好きさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
横浜駅とビブレ前で18歳と19歳の男女30人に質問。選挙に行くと答えたのは20人だった。
ライター:カメイアコ
本当に投票に来てほしいの? 政治の分かりにくさに若者の不満が大爆発!
「興味がないわけじゃないけど、信頼して投票できる人がいない」 と19歳の代表さん
SNSなどで、各政党のツイートや政策についての投稿を見ることはあるか、との問いには、「全然ない! でも蓮舫さんのツイッターは見てる。おもしろいから」と明るく答えてくれた。
少なからず、SNSは政治家と若者とを繋げるパイプにはなっているようだった。「SNSが情報源」という人もいれば、「SNSはあまり意味がない、目にする機会は増えてもクリックするとは限らない。結局はほかの情報に埋もれて流れていくだけ」と回答する人も見られた。
ほかにも18歳男性は「政策を読んでみたが、難しい言葉ばかり並べられている。理解してもらおうなんでハナから思っていないのでは」と厳しく指摘する。同様の意見は多く、「難しくてよく分からない」「現実味がない」「興味がわかない」と答える若者が多かった。
一票に重みを感じている、と写真右端の男性(19歳)
投票日を正しく答えられたにもかかわらず、選挙には行かないと答えた彼。理由を問うと、「よく知りもしないで投票するなんて、無責任なことをしたくない。自分が投票した政党のせいで、日本が悪くなったら困る」と話す。
先日、イギリスEU離脱が大きくニュースで取り上げられ、世界の経済や政治に大きく影響を及ぼし、現在も不安定な状況が続いている。国民投票の結果で、EUを離脱することになったが、投票後に「後悔している」と多くのイギリス国民が感じているのも事実だ。
近々にこのような大きな出来事があったためか「民意が国政を悪い方向にも、良い方向にも動かせるのではないか」、という考えが、初めての投票に対して気後れさせているようだった。
「選挙って“回転寿司”みたい」と答える19歳女性
え、回転寿司?? と拍子抜けすると「だって政権や政治家が交代になっても、何も変わらない。みんな同じレーンを回り続けているだけ」と驚きの答えが。思わず、コピーライターになりませんか? とスカウトしてしまうところだった。
続いて、「海外のある国では、ゴミ箱に候補者の名前を書いて、市民がゴミを使って模擬投票するという話を聞いたことがあります。ほかの人の意見が目に見えるというのも、若い世代が選挙につい興味を持つきっかけになるんじゃないかな」と自分なりの考えをしっかり言葉にしてくれた。
左からチハルさん、ユウヤさん、リナさん。高校の同級生の仲良しグループだ
3人とも投票日は正しく答えられなかったが、チハルさん(19歳)は「8日に地元に帰って期日前投票する予定」と答えてくれた。理由は、「国民の権利なのに無投票は嫌だから!」とのことだった。もっと若者に政治に興味を持ってもらうためには、「教育が大事。政治は遠く感じてしまうから、政治家の人は学校に来て講演会や交流会をしてほしいっすね!」と元気に自分の考えを話してくれた。
チハルさんのように、世間では18歳は選挙に行こう! と大々的にキャンペーンしているにもかかわらず、政党から若者に対するアピールを全く感じられないと言う意見は多かった。政治家たちの若者に対する政策アピールの少なさは、若者たちが政治に興味を持てない要因になっているのかもしれない。
「政策は待機児童問題を重視。保育士の働く環境をもっと見直してほしい!」と保育科に通う学生たち
間違ったことを「間違いました」としっかり言える人がリーダーにふさわしいと話す19歳のヒナさん
他県から引っ越してきたばかりで、神奈川選挙区の投票権を持っていないと残念そうに話すヒナさん。選挙に対しては「自分の意見はしっかり言いたい。ちゃんと考えて、この人なら任せられるという政党に投票したい」と力を込める。投票率を上げるにはどうすれば良いと思うという問いには、「選挙って閉鎖的なイメージがあるんですよね。インターネットで投票ができるようになればいいのに」と選挙のシステム自体に疑問を投げかけた。
アンケート中、政策で重視する点に「憲法改正」という意見が多く見られ、次いで、増税、福祉問題と続いた。横浜市の候補者が誰か知っているか、という問いについては「今井絵理子!(歌手)」という珍回答が混ざりつつも、候補者の名前を挙げられる若者は多かった。
結果はすべて30人中
人気の芸能人を起用し、選挙に行きましょう、あなたの一票で未来を変えましょうと抽象的な文言ばかりを並べるCMやポスター。若者の選挙に対するハードルを下げる狙いがあるのだろうが、じゃあ若者たちが、実際どの政党に投票しようか考えたときに、「政治家たちは、全く若者向けの言葉や行動でアピールしていない」ことに気が付く。「自分たちは選挙権を持っているけど、蚊帳の外みたいだ」と感じさせてしまうことこそ、若者から政治を遠ざけてしまう原因ではないだろうか。
取材を終えて
アンケートの最中に、「あべってそうり?」と友人にこそっと耳打ちした女性がいた。筆者はその言葉を聞き、高校時代の政治経済のテストを思い出した。「現職の総理大臣の名前をフルネームで答えなさい」という問題が出題されたのだ。
一国の首相をテストのために覚える、テストをしないと覚えられない。それくらい学生と政治との距離は遠いものだったのかもしれないと振り返らせた。政治は机の上の勉強ではなく、自分たちの生きるリアルである。このことを自然な形で若い世代に自覚させていくことも課題ではないだろうか。
今ドキの若者は、大人が思っている以上にしっかり自分の意見を持っている
―終わり―
かにゃさん
2016年07月10日 07時10分
この記事に出てくる「義務」と「権利」という言葉は考えさせられる。私はいつも、参政権はずっと昔に一般市民が勝ち得た権利であって、この権利を得るために多くの人達の努力があったことを考えると、投票に行くことは国民の義務なのではないかと思っているのだが。今のこの状態で、確かに一党と一候補者だけを選ぶのは難しいかもしれない。でも、投票に行かなければ、何も変わらない。国民のたった半分の投票により選ばれた議員によって動かされる国家なんておかしいでしょ?
いぬの鼻毛さん
2016年07月09日 12時15分
マイナンバーができたんだから電子投票について真剣に考えたほうがいいのにね。都知事選挙で50億、参議院選挙は600億以上の費用がかかるらしいけどほとんどが人件費だそうです。電子投票ならシステムを作ればランニングコストはそれほどでもないでしょ。スマホで投票できれば若者の投票率も上がりますよ。
アベンさん
2016年07月08日 20時40分
思っていたより、若い人も考えてはいるのだなという印象。ただ、分からないとか、アピールが無いとかではなく、我々が政治家にやるべき事をやらせるべく尻を叩く為にするのが選挙。なんなら、選挙事務所に行って、候補者に直接話を聞いたり、議論することも出来ますしね。