新港ふ頭の岸壁から飛び出た謎の構造物の正体は?
ココがキニナル!
岸壁から飛び出ているカーフェリー対応の構造物(台座?)が気になる/みなとみらいのふ頭の建設や9号岸壁の再整備とこの岸壁の先端部にできるハンマーヘッドパークがキニナる(BonVoyageさん/幸人さん)
はまれぽ調査結果!
「貨物を荷役するためのスロープ」で、9号岸壁の整備に合わせて取り壊される予定。「新港客船ターミナル」と「ハンマーヘッドパーク(仮)」の建設計画がある。
ライター:楪 ゆう子
ハンマーヘッドパーク構想
ちなみに、更地に建設する新しい客船ターミナルの構想はまだ検討中とのこと。
「ただの客船ターミナルではなく、周辺と一体になって“にぎわいを生み出せる”複合総合施設を目指して検討中です」
みなとみらいの中でもホテルや商業施設が軒を連ねるこの区域に新しいターミナルが整備されれば、海からも陸からも、絶大な観光効果をもたらすことだろう。
2018年度のオープンを楽しみに待ちたい・・・ってちょい待ち!
更地になるということは、新港のシンボル「ハンマーヘッドクレーン」はどうなってしまうんですか!? まさか、一緒に取り壊し?
1914(大正3)年に作られたイギリス製の50tジャイアントカンチレバークレーン
すると蝦名さん、「大正時代の古いもので、横浜のみなさんは愛着を持たれていますからね〜。港湾計画上、ふ頭の先端は緑地化の予定なので、ハンマーヘッドクレーンはそのシンボル的に残す予定です」と答えてくださり、ホッ。
これが、客船が着いたときに見学したり、休憩したりできる場所になる「ハンマーヘッドパーク(仮)」構想という訳だ。
カナヅチに似た形状から名付けられた。佇まいに哀愁を感じる
緑地建設の具体的な設計はこれからだが、ハンマーヘッドクレーンについては、国有施設なので現在国交省に残留の申し入れのまっ最中。
6年前に国が基礎補強工事や塗装の塗り替えを行っており、耐震性もアップしているため、安全に活用できるはずとのこと。
新客船ターミナルはもちろんのこと、ハンマーヘッドクレーンとともに海を望む公園の完成も今から待ち遠しい。
内湾を望むハンマーヘッドクレーン
取材を終えて
「岸壁から飛び出ているカーフェリー対応の構造物」の正体を探るという小さなキニナルから、思いがけずみなとみらいの港湾計画という大きなキニナルにつながった今回の取材。
日本で3基、世界に17基しか存在しない貴重な産業遺産であると同時に、関東大震災に耐え、第二次世界大戦の戦渦も乗り越えた物言わぬ歴史の証言者・ハンマーヘッドクレーンを生かす意向で計画が進んでいるのは、市民としては嬉しいことではないだろうか。
新しいものを積極的に取り入れると同時に、歴史あるものも大切にする横浜・みなとみらいのさらなる進化が楽しみである。
横浜の子どもたちの思い出の風景は永遠に
ー終わりー
BonVoyageさん
2016年08月22日 23時58分
私のうろ覚えで恐縮ですが、「蘇州」号という大阪~上海航路の国際フェリーが横浜に延長した時に使用されたものだということを思い出しました。横浜港のどこのふ頭を利用していたかまでは失念していました。「蘇州」号が横浜から撤退したのはスケジュール的にタイトになるとの由で、当初の大阪~上海間に戻ったようです。「汽車道」や「赤レンガ倉庫」もそうですが「ハンマーヘッドクレーン」など歴史的遺構を遺しながら再開発する、横浜の街づくりの手法は巧みだな、と思いました。この「キニナル」投稿者のひとりですが、私の記憶を呼び戻して下さいましてありがとうございます。
たけちゃんさん
2016年08月17日 16時01分
腐食した支柱と紹介されてますが、あれは貝が付着しているだけでは?本当にひどい腐食している場合は、支柱に穴が空いていたりします。
ホトリコさん
2016年08月16日 20時08分
機関車トーマスのチョイ役にもいたような気がする