木曜日が製造日！ 「本牧シュウマイ 上田屋」の出来たてのシュウマイ（つづき）

　

車で購入しに来た奥様にお話を伺った

　
「3年くらい通っていますが、飽きないですね。中華街に行くと、このサイズのシュウマイは売っていますが、この価格でお味を考えたら、ここのシュウマイが一番。コスパ最高ですよ。お土産やちょっとしたお使い物にもできますし、お肉が苦手と言っていた知人の子どもも『このシュウマイは好き』って食べてくれます」と本牧シュウマイ愛を熱くお話くださった。
　　

シュウマイ専門店にしたワケ

同店は、以前、家族経営のお肉屋さんだった。当時から惣菜も精肉と一緒に販売しており、無駄がほかの部位よりも多く出てしまう挽肉の使い道に悩んでいたという。すると、初代がたまたま台湾の知人を雇用していたので、アイデアはないかと相談したところ「シュウマイにしよう」と提案されたという。
　　

同店のシュウマイは、台湾風の味付けだった！

　　
その知人がシュウマイのレシピを作り、試験的に売り始めたところまさかの爆発的ヒット！ 当時から話題を呼び、「幻のシュウマイ」と呼ばれるくらい人気だったそうだ。お肉屋さんをたたんだ後も、シュウマイは作り続けようとシュウマイ専門店として新規開業したのだった。
　
幻と聞いてしまえば、どんなレシピなのか聞いてみたくなるのがライターの性。まぁ、きっと企業秘密って言われちゃうんだろうなぁって思っていたら、二代目「あ、いいっすよ」と何とも気さくな返答。
　　

まさかのレシピ公開（お顔出しはNGなのに！）

　　
醤油、砂糖、塩など、一般家庭でシュウマイを作る時と同様の味付けで、特に変わったものは入っていない。具材も肉とタマネギだけと非常にシンプル。「特に変わったことはしていないんですよ」と二代目。それでも、肉の塊から挽肉にしているし、きっと絶妙な配合があるのだろう。中1日寝かせるというのもきっとポイントだ。

製造作業が終わり、ひと段落。取材のお礼をして店を後にしようとしたが、やっぱり作り手の顔が見えた方がいいし、しかもイケメンだし、お父様の笑顔はとても癒し系だし！ どうにか・・・どうですかねぇ？ と言うと、「そんなに言うならいいですよ（笑）」と許可してくださった。
　　

ね、素敵な親子でしょ？

　
お父様は今月、2016年10月で引退を予定している。今後は二代目が1人で切り盛りして行くため、スーパーなどへの卸は終了するという。

最後に、「シュウマイは温めすぎると、肉汁が溢れてプール状態になるので、やりすぎないように」と教えていただいた。「泳げるのなら・一度は泳いでみたい・肉汁プール」。字あまり。
　　

肉汁のプールに溺れる

　
やっぱり出来たては違うよ、ということだったので、その場で実食を試みた（というよりは、取材中からずっと食べたいのを我慢していたので、家まで待てなかった）。
　　

出来たてほやほや～


先生、お味はいかがですか？


(無視して二個目)


お、出るか？ 出るのか！？


「生きててよかった～」（この幸せそうな顔！！）

　
うん、よかった。良い表情だ。生きててよかったと思うくらい、最高らしい。
　

どれどれ、いただきます（二人ともグレーのニットだったね）

　　
あ、すごい。本当に肉汁がじゅーっと溢れ出して、口の中が肉汁のプール状態になる。シンプルな味付けに、シンプルな具材。肉のうまみで勝負している味だ。1個で50グラムと 食べ応えもあるが、全く重たくなく、何個でもいける。冷凍されたシュウマイはよりしっとり、肉汁が均一に行き渡るということなので、今度はそちらも試してみたい。

あぁ、マヨラーとしてはマヨを付けてみたいところだが、「ばかやろう、シュウマイは辛子醤油に限る！」と全国のシュウマイファンからお叱りを受けてしまうかもとハラハラしたが、本牧シュウマイでは、「辛子醤油＋マヨ」をお勧めの食べ方と紹介していた。全国のマヨラーのみんな！ マヨ付けていいって！
　　

取材を終えて

「本牧シュウマイ」は、はっきり言って破格。消費者にとってはこれほど嬉しいことはないが、今後はお一人で切り盛りするということなので、ある程度の値上げは、クオリティ維持のためにも、ぜひ応援したいところだ。いつでも、どこでも食べたくなるプライスレスな味。紛れもなく本牧名物だった。
　

―終わり―
　　

本牧シュウマイ 上田屋
住所／横浜市中区千代崎1-15
営業時間／10:00～18:00（木曜が製造日）
電話番号／045-621-5567
定休日／日曜日