“街の宝”を守るため、50年の歴史に幕。横浜中華街「重慶飯店別館」で最後のおもてなし
ココがキニナル!
中華街にある重慶飯店別館が7/31で閉店するそうです。老舗ですが平日のランチはお得だったので、よく利用しています。非常に残念です。閉店の経緯がキニナル!(よしあきさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
1、2階部分に重慶飯店が入居する「横浜中華学院」の校舎を建て替えるため閉館。お客さんから思い出のランチを募り最後のおもてなしを行っていた
ライター:はまれぽ編集部
思い出は本館へ引き継ぐ
重慶飯店別館と言えば、かつて生バンドが演奏をしたりダンスホールになったという、大きなワンフロアが特徴的な造り。
丸い入口をくぐると
まるで披露宴会場のような広いフロアが広がる
同店が入居する前は、数店舗に分けて貸し出す予定だったため、見えない場所に区切りがあるのだとか。また基本が学校の造りなので、随所にその雰囲気が表れているのも特徴のひとつという。
2階は長い廊下が続く
各部屋のプレートも重厚感があり
部屋の雰囲気もさまざまだ
2階部分は個室利用として開放しており、煌びやかな内装から結婚式や披露宴を行っていた名残を感じられる。
2階へ続く螺旋(らせん)階段も印象的
開業当初は結婚式用の神殿だった部屋
幸せな思い出とともに本館へ引き継がれるシャンデリア
石川支配人は、「個人情報の観点から、結婚式を挙げたお客様のリストは現在保存していないため、閉館のご案内を個別でお送りすることができませんでした。そこで、重慶飯店別館で挙式や披露宴を挙げた方へのスペシャルプランを作ったとホームページやSNSで配信したところ、7組のご夫婦がご来店くださいました」という。
1988(昭和63)年6月5日に挙式をされた峯岸さん(画像提供:重慶飯店別館)
「皆様、思い出の写真を持って来てくださり、『この写真の場所はどこ?』『今度は子どもたちも一緒に、同じ場所で写真を撮ってほしい』と笑顔を見せてくださいました。閉館を機に、幸せな思い出をまたひとつ重ねていただき、スタッフも幸せをおすそわけしていただきました」と石川支配人。
螺旋階段で撮影をするご夫婦も多かったそうだ
リニューアル後の本館に移動する調度品もあり、別館で時を重ねた思い出の品々と本館で再び出会えるかもしれない。
お客さんを見守っていたパンダとも、また会えるかも?
取材を終えて
重慶飯店別館が多くの人に愛されてきたこと、そして、重慶飯店別館がお客さんを愛していることを感じた取材だった。
お客さんのことを話すお二人の表情がそれを物語っている
「皆さんへメッセージを」と石川支配人にうかがうと、「(閉店を)感慨深く受け止められるのは、きっと閉店した後だと思います。いまは、目の前のお客様に感謝の気持ちをお伝えするので精一杯です」とほほ笑む。
「長い間、本当にありがとうございました!」
最後に石川支配人は、「今まで重慶飯店別館を支えてくださった皆様に心から感謝しております。残りわずかではございますが、ぜひご来店いただきまして、別館の味を記憶に留めていただければと思います」と締めくくった。
ー終わりー
取材協力
重慶飯店別館
http://www.jukeihanten.com/bekkan/
よしあきさんさん
2018年07月17日 16時42分
取材していただきありがとうございました。
家族共々大好きで、楽しい思い出がたくさんあるお店です。従業員の方も素晴らしく、子供にもサービスしてくれたり、暖かい場所でした。
最初に閉店の話を聞いた時はかなり驚きました。
今回の記事で、文化を次の世代に繋ぐという思いがあっての閉店ということを知り、今までの思い出は大切にして、新たな門出をお祝いする気持ちになりました。
重厚感のある建物と内装がとても好きでした。
新しい本館に受け継がれるとの事なので、期待しています。
残りわずかですが、ランチを充分楽しみたいと思います。特に最後の2日間のランチは凄すぎます。
今までありがとうございました。
よこはまいちばんさん
ご指摘頂き、ありがとうございました。
ちゃらねこさん
2018年07月16日 10時50分
中華街のお店を全部制覇した女性の方、素晴らしいです。今度取材して下さい
ナチュラルマンさん
2018年07月16日 03時25分
ここ、確か『あぶない刑事』のロケ地ではありませんか?一度も訪ねたことはありません。でも、何か寂しい…重慶飯店の喫茶店(中国茶専門)だったか、30年くらい前に入った記憶が…