横浜マラソン2018企画! 素人がフルマラソンを完走するため、横浜で徹底的にトレーニング
ココがキニナル!
横浜マラソンに参加します。しかし私はフルマラソンをしたことがありません。横浜市内で練習をしたいのですが横浜マラソンに合う練習方法、そのような教室はあるのでしょうか?(けーたりんぐさん)
はまれぽ調査結果!
3ヶ月あればフルマラソンを完走できる! 朝や夕方など涼しい環境で練習し、自分にあった給水・給食を試しフォームの確認やストレッチを行うとよい
ライター:はまれぽ編集部
プロ直伝のランニングフォーム
最後に、第一生命グループ女子陸上競技部OG、二宮美幸(にのみや・みゆき)さん、藤本知佐(ふじもと・ちさ)さんによるランニングフォームの指導。
まずは二宮さんによる「軸作り」から
肩幅より小さく足を開き、土踏まずからくるぶし辺りに重心を置き、耳・肩・骨盤・足元が一直線になるように真っ直ぐ立つ。
その状態から片足立ちをしてピタッと立てるか
地面と太ももが平行になるように上げ、膝とかかとが90度になるように心がける。
軸がブレている人の見本
まず、真っ直ぐ立つことができなかった。今までどれほどブレながら人生を歩んできたのだろう。
図らずも人生を振り返った後は、「腕振り」のフォームを確認。「肘は90度くらいで、小指が骨盤の骨辺りを通るように真っ直ぐ振ります。ランニング中に肩が痛くなる人も、腕振りを習得できれば、肩に力が入ることも少なくなると思います」と二宮さん。
無駄な力が入らないよう、手はギュッと強く握らない
先ほど確認した軸を意識して、左右の足に交互に重心を乗せて腕を振る練習を行う。
二宮さんは、「前足を軸にして、後ろ足は体をサポートするのみです。このフォームを保ったまま、スピードを上げても体がブレたり動きが小さくならないように心がけてください」と指導してくれた。
二宮さんが言っていることは分かるのだが、もはや体が言うことを聞かない。意識して走るって難しい。
ツノオリ思考停止
最後に、藤本さんが「重心の位置」について教えてくれた。
藤本さんの腰の位置に注目してみよう
理想的なフォームは、着地時に膝が伸びて腰の位置が高いまま走ること。「腰の位置が低いとブレーキになってしまいます。腰も膝も重心を高くして、体のほぼ真下で着地するように意識しましょう」とのこと。
また、「ふくらはぎなどがつりやすい人は、お尻や太ももを使わずに走っている可能性があるので、“足先で蹴らずに着地したら足裏を離すだけ”と心がけてみてください」とアドバイスをくれた。
手の動きに足がつられてしまった
きっと、ランナーの方にとったら「なるほど!」と思うであろうアドバイスも、ベースがない筆者には体現することも困難だった。だが、まだまだスタート地点に立ったばかり。のびしろしかない!
そして走る!
改めて自分が素人だと思い知って逆に吹っ切れた。自分にできる範囲で、教わったことを意識して走ってみることに。
全部は難しいので、とりあえず腕を振ることと頭を上下させないことを意識して走ろうと心に決めた。
肘は90度、手はギュッと握らない
腰の位置を高くして頭を上下させない
と、意識できていたのは100歩目ぐらいまで。それからは、「あの人のTシャツ綺麗な色だなぁ」とか、「女性ランナーって化粧とか日焼け止めってどうしてるのかな」とか、走り方を意識する余裕がなかった。
でも久しぶりに走ってすごく気持ち良かった!
約2.5km走ったが、途中でお腹痛くなったし、腕は振れなくなったし、このままでは完走する自分の姿が想像できない。やはり素人が急にフルマラソンを完走するなんて無理な話なのだろうか。
不安しかない・・・
その不安を吹き飛ばしてくれたのが、シドニーオリンピックで陸上競技の女子日本代表選手を務めた、市橋有里(いちはし・あり)さん。アクエリアスの広報の方と行ったトークショーの中で、
「3ヶ月練習すればフルマラソン走れるようになります!」と市橋さん(右)
「夏は朝や夕方など涼しい時間帯に走ったり、ジムなどに通っている方はランニングマシーンを使うなどして、涼しい環境で練習してください。熱中症や脱水のトラブルだけでなく、夏の疲れを秋口まで引きずってしまう心配もあります。あまり追い込んだ練習をしないよう心がけてください」とのこと。
出走権をかけた抽選会に当選した皆さんと
「横浜マラソン2018」当日まで約3ヶ月。どうにかして完走できるようにトレーニングに励みたいと思う。
最後に、会場へ来ていた女性ランナーの先輩にお話をうかがうことに。
保土ケ谷在住の女性
フルマラソンに6回も出たことがあるこちらの女性は、「週2~3のペースで家の近所を5kmほど走るようにしています。フルマラソンを走るときは、『給水所までは止まらずに頑張ろう』っていうのを繰り返したり、10kmごとに気持ちをリセットしたりして、無理をしないよう小さな目標を立てて走っています。今まで自己流のフォームで走っていたので、今日のクリニックはとても参考になりました」と話す。
市内在住の女性お二人
写真左の女性は、「私はおととし初めてハーフマラソンに挑戦しました。お友達に誘ってもらって、『昔は持久走が得意だったからできるかな』って、そんなノリで始めました。普段はあまり走っていないですけどね(笑)」と話してくれた。
写真右の女性は10年以上のマラソン経験を持っており、フルマラソンは今年で3年目という。「私は週1くらいのペースで1時間~1時間半くらい、時間がないときでも30分は走るようにしています。腕にはアームカバーをして日焼け対策をしていますよ」とのこと。
横浜マラソンに参加する約8割が男性ランナー
このイベントに参加するまでは、どんな服装で走ればいいのか、どんな靴を選べばいいのか、アクセサリーはつけてもいいのかなど、マラソンに関する疑問点を解消して“走る”までのハードルが高いと感じていた。
だが、ランナーの数だけ答えがあって、それは練習の中で見つけるものなのかもしれないと、先輩方の意見を聞いて前向きになれた。
横浜マラソン完走を目指して、小さな疑問を解消しながらトレーニングを進めていきたいと思う。
取材を終えて
とにかく、練習をすれば完走できる可能性があることは分かった。
「それで、私は何から始めたらいいんですかね・・・」
ということで、次回からは、素人でも取り組みやすい横浜マラソンに合った練習方法や、本番を想定した練習場所、トレーニングができる場所などをご紹介していく予定だ。
番外編で、ラッキー給食の紹介や市内でシャワーやロッカーが使える場所、練習と称したコースの紹介や「終電を逃した」シリーズの復活も考えている。
マラソン初心者も玄人も、「横浜マラソン2018」を全力で楽しめるように。そして来年以降で出走を考えている方々に楽しんでもらえるよう、基本的には真剣に、時に脱線して魅力をお伝えしていきたい。
ー終わりー
取材協力
横浜マラソン組織委員会事務局
http://www.yokohamamarathon.jp/2018/