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かつて栄えていた西区の平沼商店街。にぎわいを取り戻すための施策とは?

かつて栄えていた西区の平沼商店街。にぎわいを取り戻すための施策とは?

ココがキニナル!

横浜駅から徒歩10分の距離にもかかわらず、いつ通ってもガラガラの平沼商店街。いったいどんな経緯ででき、今後はどうなっていくの?(はまれぽ編集部のキニナル)

はまれぽ調査結果!

平沼商店街はかつて、三菱重工造船所従業員の通勤経路として栄えた商店街だったが、近年は寂しい状況。商店街の方によると、商店街活性化企画が進行中とのこと!

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ライター:吉田瞳

にぎわっていた当時の様子は?(つづき)
 
さらに、平沼商店街でお店を開いて45年になるという女性にお話を伺うことができた。
「私が平沼にお嫁にやってきた1960年代は、お花屋さん、文房具屋さん、乾物屋さん、呉服屋さん、自転車屋さん、果物屋さん・・・。たくさんお店がありましたね。酒屋さんでお酒を買って、やきとりをお肉屋さんで買って、集まってお酒を飲んでいるような近所の人たちもいました」
 
お話を伺っていると、商店街で酒盛りをする様子が目に浮かんでくるようだ。
 
「でも、2004(平成16)年に、岡野と平沼を結んでいた踏切がなくなってからは、横浜駅から来ていた人の流れも無くなってしまって。特に、踏切の手前にあった呉服屋さんは、横浜西口のショッピングセンターができてから寂れてしまったようです。あの踏切も、遮断時間が長くて『開かずの踏切』なんて言われていたけれども、あるのとないのとでは大違いでしたね」と話してくれた。
 


踏切の跡に設置された「横浜道」の看板

 


かつては、地上での横浜駅との行き来が可能だった(画像は過去記事より)

 
「クリーニングよしの」の榊原(さかきばら)よしのさんにも、お話を伺った。
 
クリーニングよしのは、1980(昭和55)年にお店を始めたという。榊原さんのお父さんが営んでいた、洋服の仕立て屋さんをクリーニング店に改装したのだ。
 
「この辺りは全部が商人だったんですよ。お寿司屋、ラーメン屋、薬局、製麺所、床屋、下駄屋・・・。それはにぎわっていましたね。県民祭なんかも、商店街で一丸となって準備をして、盛り上がっていました」とのこと。
 


残念ながら、顔写真はNGだという榊原さん

 
一方で、横浜駅西口の再開発は進む。『横浜 西区史』によると、1973(昭和48)年には、ステーションビルや相鉄ジョイナスが開業、横浜高島屋が増築オープン、と次々に商業施設がオープンした。さらに、1972(昭和47)年にはダイエー西口店が開業。量販店も進出した、とある。
 
横浜駅西口に次々と商業施設ができた1970年代からは、商店街のお店は櫛の歯が抜けるようになくなっていったという。
 
クリーニング店として開業した1980年ごろのお客さんは、ファミリー層とサラリーマン層が半々だったというが、現在は周辺のマンションに住むサラリーマンが多いとのこと。榊原さんに、今後の平沼商店街の展望について聞いてみた。
 
「やっぱり、最近できたマンションの1階部分はお店にした方が良いと思います。買い物ができる場所が増えたら良いんですけどね」と話してくれた。
 


マンションが多い現在の平沼商店街

 
 

 
商店街活性化のアイデアとは
 
「平沼商店街に、明るい話題はないか?」
筆者が悩んでいたところに、手を差し伸べてくれた方がいた。「商店街活性化のアイデア出しをしている」という株式会社五六(旧・株式会社北軽井沢エンタープライズ)の、平沼五郎成基(ひらぬま・ごろう・なるき)さんだ。もともと海だった平沼地域を埋め立てた、平沼家の子孫で、昨年二代目五郎を襲名。今もこの地で不動産管理業を営んでいる。
 


平沼さん

 
平沼さんいわく、平沼地域の課題は3つあるそうだ。1つは、投資用のワンルームマンションが乱立してしまっていること。2つ目は、認可保育園が町内でゼロのため、女性・ファミリーが定着しづらい構造にあること。そして最後が「商店街の衰退」だ。
 
3つの課題は、全てつながっているという。ことの発端は、横浜駅に近い立地ということもあり、投資用のマンションが増えてしまったことだ。平沼さんが仕事上の実感として、不動産の受給バランスが著しく崩れていると気づいたのは、2008(平成20)年ごろのこと。
 
「ワンルームマンションばかりになってしまって、ファミリー層が住みづらい環境になってしまいました。それで、単身者ばかりが増えて、商店街で買い物をする人がいなくなってしまったんですよね。商店街のおばあちゃんたちは『仕方がない』と諦めてしまっているような状況です」という。
 
確かに、日曜日に平沼商店街を歩いていても、子どもの声は聞こえなかった。筆者も一人暮らしをしているが、買い物をするのはコンビニばかり。単身者ばかりの街では、商店街にお金が落ちないというのも納得できる。だが、この状況を打開する策はあるのだろうか?
 


マンションが目立つ平沼

 
平沼さんいわく、住民が街を変える術はあるという。それは「街づくり協定」だ。建物や土地利用などについて、住民ら地域まちづくり組織が自主的に定めたルールを市長が認定する制度のことである。

元町馬車道は、「建物の色や高さを制限する」「2階までは必ず店舗にする」という取り決めを行なっている。平沼さんも「平沼にマンションを建築する際は、ファミリー世帯用の部屋を作ること」などといった協定を作ることが必要だ、と考える。

 
「平沼に可能性があることを、地域の人に伝えたい」と平沼さん

 
さらに、商店街を活性化させるために、横浜市と一緒に地域の課題についてディスカッションをする「平沼リビングラボ」を開催。活性化に向けたアイデア出しを行なっているという。今考えているのは商店街でのマルシェ開催や、通りを人々が憩う「茶の間」にするような案。昔あったお店をなぞらえるように出店をする、というアイデアも出ている。
 
昔から、三菱ドックで働く人々が平沼商店街に飲みにくるなど、企業との関わりが多かった地域。だからこそ、地域の企業や保育園、市の力をあわせて地域の活性化に取り組んでいきたい、と平沼さんは熱く語る。
 


「思い」という息吹をふきこめれば、街は必ず変わる

 
平沼さんのその熱い思いは、どこから出てくるのだろうか?
「僕が不自由なく育つことができたのは、街のおかげだと思っているんです。150年前に、平沼家の先祖が、海だったこの土地を埋め立てました。以来1世紀以上、街があったからこそ、僕たちは不動産業を生業にして生きてこられたわけです。今こそ、商店街活性化を通して街を潤したい。そうすることで、150年間続いてきた“恩返しのキャッチボール”を街に返したいと思っています」と話してくれた。
 
 
 
取材を終えて
 
地元の方への取材を通して、かつての平沼商店街は様々なお店が商売を営む、活気のある商店街であったことが分かった。また、平沼さんのように、豊富なアイデアを持った地域の方もいる。平沼の歴史をずっと辿ってきたからこそ、平沼さんの「街への恩返し」の話には胸が熱くなった。
駅からのアクセスも良く、歴史もある。これからマルシェなどで商店街がにぎわいを取り戻すのが楽しみだ。
 
「平沼が、子どもの声が溢れるような活気ある街になりますように」そう願っている。
 
 
-終わり-
 
 
参考文献
『区制50周年記念 横浜西区史』(横浜西区史編集委員会)
『グラフィック西―目で見る西区の今昔―』(西区郷土史研究会)
『ものがたり西区の今昔』(西区観光協会)


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  • 10年近く住んでました。賃貸料が高めでスーパーとドラッグストアが無いのが痛い。横浜駅までは実際住むと行くのか億劫になるので商機はあると思うんですけどね。ただ商店だけではなかなか難しいと思います。生活必需品が全然揃わないから。応援はしてます。

  • 平沼といえば角平でしょう。昼時はいつも行列ができてますよ。田中屋さんも老舗なら、合わせてそばの街みたいな打ち出し方はどうでしょうか。あと、交差点を渡った反対側には、スイミングスクールやいろいろな教育関連、教室などがあり、子供や若者も結構行き来してます。近くのガストもいつも家族連れで混んでますよ。この人たちを呼び込むような工夫もあっても良い気がします。

  • クリーニングよしの、確かNHKのペットバラエティー番組では、看板猫の取材でお店の人も出ていたと記憶しております。なんで今回は顔出しNGなんだろう?

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