戸塚駅近くにある「謎の巨石」の正体を調査!
ココがキニナル!
戸塚駅西口から5分くらいのところにある巨石が気になります。解説板もなく、よく見ると石に目盛りが?果たしてあの石は何の石なんでしょうか?(katashina113さん/りょ〜。さん/hidenknさん)
はまれぽ調査結果!
巨石の正体は、隣接する学生寮の建設時に作られた石のモニュメント(アート作品)。見た人に「なんだこれは」と思ってもらいたくて設置した
ライター:はまれぽ編集部
巨石があるのはマンションではなく学生寮
石があるのは、何の変哲もなさそうなマンションの前。この建物を管理しているところに問い合わせるのが早そうだ。
マンション名は「ドミール戸塚 アネックス」だが
入り口には明治学院大学の学生寮の看板が
明治学院大学の広報課に問い合わせると、「学生寮は、建物を所有するオーナーから明治学院大学が借り受ける形で運営しています」ということらしく、学生寮前の石については、オーナーの持ち物だそうなので、そちらに問い合わせることに。
改めて、学生寮である「ドミール戸塚アネックス」のオーナーの田邊さんにお話をうかがった。
早速ですが、あの巨石の正体は?
「学生寮の前にある石のプレート? ああ、あれは歴史的なものではないですよ!」と田邊さんは笑う。
となると、建物の建築の時に現場から出てきた石とか・・・?
「いや、あれは石のモニュメントです。建物を建てるときに作った、アート作品なんです」とあっけらかんと話す。全く歴史的な遺物ではなかった!
モニュメントです
1994(平成6)年に建てられた「ドミール戸塚アネックス」は、当初から寮として作られた。ここにモニュメントを置くことを勧めたのは施工を担当した工事会社で、静岡県の有名なアーティストに制作を依頼してくれたが、費用はサービス。オーナーとしても、断る理由はなかったようだ。
玄関口にこうしたモニュメントを置くことについて、「見た人が、『なんだこれは?』とびっくりするでしょ?」といたずらっぽく話すオーナー。確かにまじまじと見て写真をたくさん撮ってしまったし、狙い通りかもしれない・・・。
目盛りのような切れ込みについても「そういうものではないですよ。歴史的な石ではなくて申し訳ない」とのことで、作品としての装飾ということのようだ。
現在は「国際学生寮」に
建物は現在、「明治学院大学国際学生寮MISH」として運営されている。戸塚に横浜キャンパスを構える明治学院大学の国内の学生だけではなく、世界各国からの留学生を受け入れており、共同生活で異文化コミュニケーションを身近に体験できるのが特色だという。
日々の生活で国際交流ができるのは貴重な体験(明治学院大学HPより)
そうした学生たちもこの寮で過ごす日々の中で、入り口のモニュメントを見て「なんだこれ?」と思うに違いない。
取材を終えて
「石のモニュメント」がある通りの向かいには道祖神が立ち並び、この地域が持つ歴史の奥行きを感じさせる。
こちらは本物の「歴史的なもの」だ
なおのこと、近くにある巨石にも歴史的な背景を見出したくなってしまうのかもしれない。
もし目の前を通りかかることがあれば、奇妙なモニュメントにギョッとしてみてほしい。
ー終わりー
海の狸さん
2018年12月04日 20時01分
ここ、自宅と戸塚駅の間の通り道沿いで、気になってました。よくぞ解明していただきました!