【横浜の名建築】横浜指路教会
ココがキニナル!
横浜にある数多くの名建築を詳しくレポートするこのシリーズ。第23回は、『横浜指路教会』ゴシック風の外観が印象的なこの教会は、宣教医ヘボンが設立し、幾多の苦難を乗り越えた歴史を持っていた。
ライター:吉澤 由美子
思わず背筋が伸びる礼拝堂の雰囲気
階段を登って2階にある正面入口から中に入ると小さなホールがあり、正面に礼拝堂へと続く扉がある。
礼拝堂の内部は、天井が高くシンプルで、慎ましやかだ。
礼拝堂に入り、奥の説教講壇を眺める
聖像や十字架といったものは一切ない
説教講壇には、大きな聖書が置かれていた
「教会は聖書を中心にして、みなで神と向き合う場所」と説明してくださった藤掛牧師の言葉通りの空間だった。
右側には、大正時代のオルガンが残っている
天井に渡された梁は改修で補強のために入れたもの
礼拝堂入口の上、3階には大きなパイプオルガンがある。
創立125年記念として、2000年に導入されたパイプオルガン
パイプオルガンを見せていただけるとのことで、3階へ。
3階の窓は尖頭アーチ型。階段の手すりも山形に中心が盛り上がっている
パイプオルガンの豊かな音色が礼拝堂の高い天井に響き渡る。その音は、本当に素晴らしかった。
パイプオルガンの前には聖歌隊の椅子
このパイプオルガンをはじめて弾いた時、数名いるオルガン奏者の方々はみな感激されたそう。
大事に扱われていることが伝わってくる
柔らかく弱い音から、華麗で迫力ある音まで、幅広い音を出すことができる
3階には左右に素朴なベンチがあり、尖頭アーチの窓が並ぶ。
壁の灯りを囲む装飾やペンダントライトもストイックで上品なイメージ