【横浜の名建築】横浜指路教会
ココがキニナル!
横浜にある数多くの名建築を詳しくレポートするこのシリーズ。第23回は、『横浜指路教会』ゴシック風の外観が印象的なこの教会は、宣教医ヘボンが設立し、幾多の苦難を乗り越えた歴史を持っていた。
ライター:吉澤 由美子
数々の苦難を越えて残った歴史的建造物
2階へ戻る途中、鐘楼へと上がる鉄製の階段があった。
実は、第二次世界大戦の空襲で横浜指路教会は内部を全焼する被害を受けている。その火災でこの階段は一部が溶けてしまったとのこと。
溶けてゆがんだ階段が火災の激しさを物語る
2~3階は礼拝堂、そして1階には信者の方が利用する集会所と日曜学校の教室などがある。
奥の階段は教会関係者のみが使う場所。階段の手すりも角材を組み合わせたシンプルなものだが、抑制された美しさがある。
窓が多く光にあふれている階段と廊下
1階は廊下の両側にドアが並んでいて、集会や楽しそうな催し物の案内が貼られている。
信者の方が作られたリースがそこここに飾られていた
奥の部屋には、創建当初の金庫が残っていた。
クロゼットのように背が高い金庫
桜のマークの中に佐倉金庫店と記されている
関東大震災の経験から、重要な書類や文献などを保管するために金庫が導入されたのだろうか。
震災や空襲という数々の苦難を受け止め、その記憶を残しながら新しい歴史を積み上げてきた横浜指路教会は、1988年、横浜市歴史的建造物に認定された。
取材を終えて
キリスト教が禁じられていた時代に来日したヘボン夫妻は、その誠実で温厚な人柄で近隣の住民から尊敬を受けていた。
今回、案内いただいた藤掛牧師やパイプオルガンについて教えてくださった奏者の方からも、真摯で穏やかな人柄が伝わってきた。
厳粛だが威圧感がないため、気持ちが落ち着く礼拝堂
シンプルで思わず背筋の伸びる横浜指路教会の礼拝堂には、ヘボン博士の思いが今も受け継がれているのだと感じた。
― 終わり―
横浜指路教会
〒231-0015 神奈川県横浜市中区尾上町6-85
045-681-3804
日本キリスト教団 横浜指路教会 公式サイト
http://www.yokohamashiloh.or.jp/
一般の方も参加しやすい横浜指路教会のクリスマスイベント
クリスマス讃美夕礼拝
クリスマスのメッセージを聞き、聖歌隊と讃美歌を歌います
日時12/24(土)16:00~/19:00~(2回の内容は同じです)
1時間前には地下鉄関内駅7番出口近くで聖歌隊が讃美歌を歌うキャロリングも行われます
また、2回目の礼拝後には、教会正面玄関で、聖歌隊と共に讃美歌を歌います
※礼拝の間、途中からの入室や中座はできませんのでご注意ください
横浜指路教会 礼拝堂一般公開
毎週 木・金・土曜日
午前10時~午後4時。
(入場は3時40分迄)
※教会の行事などで公開できない場合もあります
わかおさん
2016年07月02日 21時31分
尾上町には良く行きますが(関内ホール付近)こんな立派な教会がある事に気が付きませんでした。お仲間の誘いでパイプオルガンを聴きに行く事になって、初めて教会のある事を知りました。パイプオルガンを聴きに行く前に礼拝堂を見学させてもれいます。
わかおさん
2016年07月02日 21時27分
尾上町は良く言っていましたが、こんな立派な教会が有るとは知りませんでした。この旅縁あって、パイプオルガンの演奏を聴きに行きますが、その前に礼拝堂を見学してみたくなりました。
あけさん
2012年08月14日 23時00分
9月に出張で横浜に行きますので、礼拝に参加するために教会を探していたら、こちらのページを見つけました。とてもわかりやすく、教会の特徴も教えて頂けて良かったです!