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横浜をイメージしたフォント「濱明朝」って、どんな文字?

横浜をイメージしたフォント「濱明朝」って、どんな文字?

ココがキニナル!

横浜の街をイメージした「濱明朝」なるフォントがあるらしい。どんな書体なのか気になる。横浜随所で見ることができるらしい「濱明朝」は、どんなところに使われているのだろうか。(はまれぽ編集部のキニナル)

はまれぽ調査結果!

「濱明朝」は、横浜の街をイメージして開発された都市フォント。ハマっ子らの“濱明朝推し”により、関内ホールや大佛次郎記念館などで採用。横浜内外で広がりを見せている。

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ライター:小山 はな

濱明朝がつなぐ横浜愛?



こうして、両見さんは、太さや推奨使用サイズが違う濱明朝の書体を24種完成させ、2017(平成29)年6月に発売にこぎつけた。

 

用途によって使い分ける、太さやサイズ違いの濱明朝。約9500文字×24種なのだ!
 

「都市フォントプロジェクトの中でも、濱明朝は一番反響が大きい」と鈴木さんは言う。パソコンを持っていない人や、八百屋さんのご主人が運搬トラックに店の名前を濱明朝で入れたいからといった理由で支援してくれたり、アートやデザインを生業にしている人以外からも反応があるのが横浜ならではだという。

中区の馬車道商店街協同組合は、発売前の濱明朝を馬車道商店街150周年記念ロゴに採用し、それから商店街の制定書体としてずっと使い続けている。横浜のオリジナルグッズなどを展開する株式会社エクスポートは、両見さん自らが濱明朝をレイアウトしてデザインしたうちわを製造販売する。横浜土産を揃える店舗などで売られており、「このうちわを使っている人を偶然に見かけたことが2回あります」と両見さんは嬉しそうに話した。

 

濱明朝で「浜」(表)、「風」(裏)とプリントされたうちわ
 

発売から2年経ったいま、濱明朝は、馬車道商店街にある関内ホールや、港の見える丘公園隣接の大佛次郎記念館の案内表示の一部で採用され、多くの人の目に触れている。

 

輝ける濱明朝がお出迎えする関内ホール
 

関内ホールの案内表示も濱明朝
 

関内ホールで濱明朝が使われたのは、馬車道商店街組合の推薦があったからだという。

 

濱明朝で書かれた大佛次郎記念館の屋外案内板
 

両見さんは、濱明朝の取り組みの際に、横浜芸術文化振興財団の助成金を受けて、横浜市内にシェアオフィスを持ち、東京のタイププロジェクトのオフィスと両方で仕事をしていた。大佛次郎記念館は財団の施設なので、案内板をリニューアルするタイミングで、財団の方が濱明朝を推薦してくれたのだという。

この案内板を制作したのは、横浜に拠点を置くデザインプロダクション「NDCグラフィックス」だ。代表の中川氏は、高島屋宣伝部出身で、国土交通省制定の公共ピクトグラムや、神奈川新聞の現在のロゴなどもデザインし、長く横浜を拠点に活躍したデザイン界の巨匠の一人。その中川氏に「濱明朝を『応援するよ!』と言っていただけたのは嬉しかった」と両見さんは語った。実際に中川氏はその後、ヨコハマ・ブランディングマガジン『PeRRY(ペリー)』(一般社団法人横濱まちづくり倶楽部)の表紙にも濱明朝を使用してくれたのだ。
残念ながら、中川氏は、この取材をおこなった直前の6月20日に逝去された。しかし、このような方にも背中を押してもらえたことは、大きな自信になったことだろう。



濱明朝の独り立ち?



街中で偶然に自分が作った書体を見かける、というのが書体デザインに関わる人たちの夢らしい。フォントを販売しても、実際に使用されるかどうか、使用されても、どこで使用されているのかわからないのが書体デザインの世界。
両見さんは、ごく最近、本屋さんでついに偶然濱明朝を見かけたそうだ。それは、マンガサイトで連載されている学園ラブコメディマンガ『漆葉さららは恋などしないっ』(角川コミックス・エース)の単行本だった。

 

タイトルに濱明朝が使われたコミックの表紙(C)ぷよ/KADOKAWA
 

この題字には、横画のシャープさや、「は」「な」などに見られる続け書きのひげといった、濱明朝の特徴がよく生きている。角さんが言うには、「マンガやゲームといった業界は、新しいものが好きで取り入れるのが早い」ため、まだあまり知られていない書体もどんどん使われる傾向がある。海の水平線と建築群から発想を得ている濱明朝は、横画(水平の横線)がぎりぎりまで細く、太めの縦画(垂直の縦線)とのコントラストが強い書体なので、エレガントで先進性のある表現ができる書体として、受け入れられつつあるという。

 

横画と縦画のコントラストが強い濱明朝
 

和文書体は通常、正方形のマスの中に一文字をデザインする。濱明朝は、制作段階でぎりぎりまで試した結果、マスの一辺の長さを1000とした場合の、横画の太さを3とした。この数字ではなかなか我々にはその特異性がわかりにくいが、業界で横画が細いと言われている「光朝」という明朝体でさえ、1000分の10だそう。両見さんは、開発当時、濱明朝は日本一横画の細い書体だろうと考えていた。

 

書体制作は、出力しては微調整し、文章を組んでは違和感や文字間を修正する地道な作業
 

両見さんは、現在、依頼に応じて濱明朝のカスタム文字を作るなど書体デザインにも携わりながら、出身の千葉でオフィスを構え、WEBデザインやCIデザイン、そして、コミュニティセンターで小学生対象にワークショップを行うなど、それらのクリエイティブな考え方を子どもたちに伝える仕事をしている。横浜に関連する仕事もあり、濱明朝の制作を通じて得たつながりは、大きな財産となっている。

 

一つの夢を叶えた両見さん。現在は出身地の千葉を拠点に、東京や横浜での仕事もこなす
 



取材を終えて



2017年の発売からちょうど2年。濱明朝は、横浜愛の強いハマっ子たちの推しのおかげで、横浜のそこここで目にすることができるようになり、さらに、横浜を飛び出し、いろいろなジャンルで採用され始めている。濱明朝がつなぐ人々のネットワークも広がりを見せている。鈴木さんは「都市フォントは、浸透するのにものすごく時間のかかるものなので、いきなり花火を打ち上げるのではなく、じっくりと時間を掛け、染み込ませていきたい」と言う。だんだんと人の目に触れる機会が増えることで、確実に人々の生活に浸み込んでいき、横浜のアイデンティティの一部になって、横浜の街の価値を強化していくことだろう。


—終わりー


取材協力
タイププロジェクト株式会社
https://typeproject.com

株式会社両見英世デザイン事務所
https://hideyoryoken.com
 
 

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