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西平沼にある可哀相な二宮金次郎像。こんなことになった原因は?

西平沼にある可哀相な二宮金次郎像。こんなことになった原因は?

ココがキニナル!

西区の西平沼の交差点の近くに、とってもかわいそうな二宮金治郎さんがいるんです。どうしてこんなことになったのか、調べていただけないでしょうか?この地図の中央の渡辺ビルの前です。(いひでさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

金次郎像が建てられた後、店の前を通る国道の拡張計画が決定したため、国道寄りにあった自販機が今の位置に移動されたからです。

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ライター:河野 哲弥

実は、かつては売り物だった二宮金次郎像



ところが、意に反して買い手は現われなかったようだ。

そこで倉庫にしまっていたのだが、1989(平成元)年、現在のビルに建て替えたのを記念して、今の位置へ設置したとのこと。
店舗に対して像を横向きにした理由は、特にないそうだ。

だが皮肉にも同年、店舗の前を通る国道一号線の拡張計画が、横浜市より広光さんの元に知らされた。それまでは、問題の自動販売機は国道寄りに設置していたのだが、他に移せる場所もなく、やむなく同年に今の位置へ移動。こうして、金次郎は、行く手を阻まれてしまったのである。
 


国道拡張工事後の姿、ここに自販機を置くことはできない
 

お店の看板も、自販機に隠れてしまう結果になった


なお、一部の地権者の反対などにより、当初5年で完成する予定だった国道の拡張工事は、いまだ終わっていないらしい。「どういうことなんですかねぇ」と、広光さんは眉を寄せていた。



像の向きを変えることはできないのか



では、金次郎像を別の場所に移動したり、正面に向けてあげたりすることはできないのだろうか。
広光さんに聞いてみると、「土台にしっかり固定してしまったんですよね」とのお答え。

これを崩すには、基礎の土台ごと壊さないといけないそうだ。
そのとき、瀬戸物で中が空洞の金次郎像は、破損してしまう可能性があるらしい。
 


セメントと金具で土台にしっかり固定されている
 

細かな表現ができる反面、壊れやすいのが陶器の難点


しかし、自販機の陰で目立たなくなったことで、逆にイタズラや落書きなどはほとんどないという。
壊れやすい陶器製であるにも関わらず、約23年間無事な姿を残しているのも、このことが原因なのかもしれない。

従って、自動販売機を撤去する予定も、今のところないそうだ。



この像の希少性について



最後に、この像が持つ希少性について、簡単に触れておきたい。

一部の例外はあるものの、よく見かける金次郎像は、「着物を着て裾を出しているものは右足前、はかまの一種をはいて裾を入れているものは左足前」の意匠が多い。
 

着物の例(左)、はかまの例(右)

 

この像は、着物なのに左足前である


ところが、この陶器製の金次郎像は逆なのである。同じ例は、小学校に残る最古の二宮金次郎像、「愛知県豊橋市立前芝小学校像」他数体しかない。もちろん、陶器製ということ自体が、大変に珍しい。

どうかイタズラなどをすることのないよう、日本で無二と思われる同像を、末永く見守ってほしいと願う。


―終わり―
 

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  • 時々この前を通るけど、全然気がつかなかった!それよりもこの辺りを走っていると建物数件が道路に飛び出しているように見える。どうして頑なに反対している住人がいるの?こっちもキニナル!

  • ニノキンさん、自販機の物陰に申し訳なさそうにしている姿が残念です。スポットライトがあたるようなところに移設したらどうですか?

  • 以前、この像のことを某テレビの●百景に応募してみたのですが採用されませんでした。実際見てみるとインパクトすごいですよね。

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