神奈川区に「浦島伝説」に由来する史跡があるって本当?
ココがキニナル!
浦島太郎の話は、神奈川発祥だという説があるらしく、両親のお墓やゆかりのある松などの話を聞きます。どのようなものがあるのか、調査していただけないでしょうか。(しゃびっちさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
神奈川区内には「浦島伝説」に由来する史跡が6カ所現存。地域全体で浦島伝説ゆかりの地であることを伝えており、見つけて回ると楽しい街だった。
ライター:石元 優
神奈川区の浦島伝説の地を巡る(つづき)
次に向かったのは浦島丘。観福寿寺の境内の丘の上にあった龍のような大きな松、「龍燈の松」があったとされる場所だ。この松の下に太郎の父母の墓があり、乙姫が灯をともして墓の所在を示したと言い伝えられている。
龍燈の松があったとされる場所(県営浦島ヶ丘団地敷地内)
そして「私の母校を紹介しましょう」と声が弾む石黒さんについていくと、そこはすぐ向かいにある浦島丘中学校。
浦島丘中学校の校章
「もしかして校章は亀がモチーフになってます?」と質問すると「よくわかったね。ではもう一つおもしろいところに連れて行くよ」とのこと。期待してついていくとそこには浦島小学校が。
浦島小の校庭にある亀のすべり台
このすべり台はもともと昭和7年に当時の生徒達が、亀型に泥を積み上げて土台を造ったものらしい。さすが浦島小学校というだけあって、毎日亀が児童をここから見守っているというわけだ。
まだまだ登場、浦島太郎ゆかりの地
浦島小学校を後にし、神奈川新町駅方面へ戻って来ると今度は浦島地蔵がある。もともとは観福寿寺の参道入口にあったとされるが、慶運寺に移す際に運搬役の牛がこの場所で動かなくなったため、この場所に安置されたそう。
みんな撫でていくらしく、頭の辺りが光っている
次に向かったのは、神奈川新町駅から仲木戸駅の先まで歩くと見えてくる慶運寺。
別名「浦島寺」とも呼ばれ、入口にはもちろん亀
手水場ももちろん亀
ここでは観福寿寺が大火で焼失したために移された浦島太郎にまつわる記念物が多く見られる。
浦島観世音堂。12年に一度、子年にしか開帳しない
この浦島観世音堂には、太郎が龍宮へ行った時に乙姫からもらったとされる菩薩像などが安置されている。
安置されている像の資料
その隣には石碑も祀られている
最後に訪れたのは慶運寺のすぐそばにある成仏寺。ここには太郎が腰を下ろして過ぎし日を偲んではらはらと涙を流したという涙石が残っている。
中央左側にある白い波が打っているかのような石が涙石
不思議なことに、潮が満ちてくると湿気を含み、潮が引くと乾くことから浪石とも呼ばれているそう。確かに波のようにも見えるが、私には太郎の涙が通った後のようにも見えた。
神奈川新町駅を出発して約2時間半、今回は成仏寺で全ての工程が終了となった。
取材を終えて
ガイドの石黒さんを始め、この地で暮らす人々が一生懸命後世にも伝えようとしている歴史の残る街、神奈川区。浦島伝説ゆかりの地として訪れたものの、正直こんなに多くの箇所でその歴史に触れられるとは思っていなかった。
神奈川区に伝わる伝説の内容を知り、その地をひとつひとつ回ってみると実におもしろい! 点と点がつながっていく感じを、地域全体が歴史資料館みたいなその雰囲気を、ぜひ一度体験してみてもらいたい。
—終わり—
◆神奈川区いまむかしガイドの会
ガイドの予約は希望日の一週間前より(1名500円)
連絡先 045-473-3420(大平さん)
はまたんさん
2016年08月15日 20時18分
浦島小学校の卒業生だけど、こんないろいろな史跡があるなんて知らなかった。惜しいことをした。学校でも全く習わなかったし、もっと地元のことを勉強する機会があってらよかったのに。ちなみに、亀の子滑り台は、当時ペイントされていなくて、曲がっているしっぽを滑ったり、頭の部分に飛び移ったりして、毎日のように遊んでいた。
つじどさん
2013年11月05日 21時00分
小・中学校で横浜の歴史をもっと知る機会があったほうが良いと思う。夏休みの自由研究とかは、自分の住んでいる土地のことを調べるとかね。横浜っていろんなコト・モノの発祥でもあるし、ネタには事欠かないと思うんだけどね。
とくさんさん
2013年02月26日 21時20分
すごい発見 しらなかつた