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宮内庁御用達?戸塚区にある陶器メーカー「大倉陶園」、高品質へのこだわりとは?

ココがキニナル!

高級食器の大倉陶園が横浜市にある会社だと知りました。高級な理由とかいろいろ聞いてきてください。(Ichiさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

世界トップレベルの陶磁器食器を作りたいという創業者の思いを引き継ぎ、他社にない技法を継承し、美術的価値の高い製品を作り続けている。

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ライター:河野 哲弥

社名に込められた、モノ作りの環境



もともと同社の創業の地は大田区蒲田であったが、戦争の空襲で全焼したことにより、戸塚に越したそうだ。蒲田時代の同社敷地内には、周辺の住人から「お花の工場」と間違えられたほど、季節の花々が植えられていたという。
 


現在の戸塚工場でも、蒲田工場から移植された「百年ツツジ」が美しい花を咲かせる


絵付けのモチーフというよりも、「良きが上にも良きものを」創るための環境整備という思いが伝わる、大倉陶園のエピソードである。
そんな桃源郷で、職人たちはどのような技術を開花させていったのだろう。
 


漆の上に顔料をまいて着色する「漆蒔」(画像提供:大倉陶園)
 

千年でも色持ちするという「岡染」(画像提供:大倉陶園)


漆工芸などで用いられる「蒔絵」の技術を応用した「漆蒔」は、鮮やかで深みのある色合いを再現する、大倉陶園ならではの秘伝の技。
一方「岡染」とは、釉薬をかけて本焼きした上にコバルト顔料で着色し、さらにもう一度焼き直すといった、手の込んだ技法だ。釉薬と絵具が高温で融合するため、長年使用しても色落ちなどがほとんど起こらないという。


器のみならず、こんな試みも(陶額「シンデレラエクスプレス」26万2500円)

 

幻想的な背景に、細かなディテールが浮き出る


どの方向から眺めても、馬車の向きが真横に感じられるほど立体感があるこの「陶額」は、モノトーンを生かしたボケ味と、浮き出るような金のディテールを対比させ、見事に物語のモチーフを表現している。



あのドラマの影に、同社あり



TBS開局55周年を記念したテレビドラマ「華麗なる一族」では、万俵家のイニシャル「M」をあしらった数々の食器が、晩餐シーンなどに登場する。実は、これら約1500ピースの食器は、同社が美術協力した特注品だという。
 


「何か」ひと味違う食器があったら、裏にこのロゴがあるかもしれない


この場合の「何か」とは、ドラマのタイトルにも使われている「華麗」さになるのだろう。格式や伝統を代弁させようと、同社の製品が、演出の一部に使われている訳だ。

そんな大倉陶園だが、軽井沢店では、規格外のアウトレット品をお手頃価格で扱っているそうだ。廣松さんによれば、検査基準が相当厳しいため、社員でも、その違いに気付かないことがあるらしい。
近くに行く機会があったら、ぜひ立ち寄ってみてはいかがだろうか。


―終わり―


大倉陶園本社店
住所/横浜市戸塚区秋葉町20番地
電話番号/045-812-8588
FAX/045-812-7722
http://www.okuratouen.co.jp/
 

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  • 昔っからあるけど、高級路線で地元密着じゃないんで、入ったこともないし、あまり親しみが湧かない。

  • アウトレットは常設じゃなくて良いから戸塚で売って欲しいよね。陶器市とか関東にはそれなりの規模のものがないの貢献で、地域貢献になるのにね。

  • 平日に前を通りかかったのに一瞥しただけで素通りしてしまいました。こんなにすごい会社だったとは、もったいないことをしました。

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