2人で作る笑顔

　

そしてもうひとりけんさんの力強い味方
　

マークⅡには、けんさんともうひとり、なくてはならない大切な人がいる。それが写真の女性、マークⅡのママとして美味しい料理と笑顔を振る舞う、みいさんだ。

もともと名古屋在住だったという彼女とけんさんは、拓郎ファンの集うサイトで知り合い、すぐに意気投合したという。けんさんの誘いで上京した際には、2人でハローワーク通いもしたのだとか。

ひとりではできないことも2人なら、なんとかなる。

そうして2人でやってきた結果が、「マークⅡ」であり、そこを訪れる人々の笑顔なのだろう。
　

以前はパン屋だったというみいさんは料理も上手！（ソーセージピザ860円）
　

みいさんの出身地・名古屋名物の「イタリアン（860円）」も人気
　

「材料があればリクエスト料理にも応えますよ」というみいさんの料理を慕って、「今日の晩ご飯なに～？」と訪れる常連客もいるという。

秋山、歌います！

「いつまで続けられるかは分からないけど、このままみんなで一緒に楽しくやれたら」と語るけんさんによると、「マークⅡ」は「フォークソング部の部室のような感じ」なのだとか。

その言葉の通り、店内は和気あいあいとしていてとにかく楽しそう。
　

これはやっぱり、はまれぽとしても一曲いっておかないと・・・
　

さあ松山くん、出番ですよ！
　

いきなりのフリに、「いや、僕フォークとか詳しくないし」「ギター弾けないし」と取りあえずいちいちめんどくさい抵抗を示す松山氏。

しかし、一度歌い出したらこの表情。
　

気持ち良さそうじゃないか・・・
　

松山氏がセレクトしたのは、H2Oの『想い出がいっぱい』。

ここ数年いろいろと人生の岐路に立たされることの多かった彼が何を想いながらこの曲を歌い上げているかは筆者の知るところではないが、筆者自身にとってもこの曲は中学生時代に吹奏楽部で演奏した懐かしの曲。

あのころにも「いい曲だな」と感じていたものだが、大人になって改めて歌詞を聞くとなんとも甘酸っぱい名曲である。
　

大人になってこそわかるフォークソングの世界。人間なんて・・・
　

けんさんはフォークソングの魅力についてこう語る。

「とりあえずコードがシンプルで分かりやすいのが魅力。それでいてメロディーがきれいだったり、歌詞が心にしみるものだったりするところがいい」。
　

シンプルなところもフォークの魅力（写真はイメージ）
　

なるほど。ギターを弾けない筆者にコードのことはよくわからないが、メロディーや歌詞についてはなんとなく共感できる部分も多い。

幼いころに聴いた馴染みのあるフォークソングのメロディー。シンプルで覚えやすいメロディーは、子ども心にも印象的だった。

その一方で、当時はまったく意味をもたなかった言葉たち。

しかし、そのストレートでありながら深みのあるメッセージは、今はしみじみと心に染み渡る。
　

フォークって、いいよね・・・
　

気持ち良さそうに歌うステージ上のダンディーなお父さんを見ていたら、筆者もなんだか歌いたくなった。

居合わせたお客さんから、「お姉ちゃんも歌いなよ！」とテーブル越しに声がかかる。

なんだろう、この隔たりのない優しい空気。

ありがとう、みなさん。お言葉に甘えて、若輩者ながらやらせていただきます。シンプルなメロディに想いを込めて・・・

自らの人生を振り返り、今宵一曲歌います。
　

歌いますのは、長渕剛兄貴の名曲『巡恋歌』・・・せいっ！
　

人生いろいろ、馬鹿な恋に溺れた日もありました・・・
　

若かったあの日のあたしと、置き去りにされたあの日の恋
　

それでも、・・・今あたしは笑顔です・・・せいっ！
　

フォーク最高！
フォーク酒場万歳！

「つよし〜！」という温かい声援に包まれて、かつてないドキドキがわき起こる。

気分はまさに・・・フォークシンガー。

歌の力はすばらしい。
つらい時にも、楽しい時にもここに来れば歌がある。
だから、今宵も・・・
　

思い切ってぜひ一曲。せいっ！
　

取材を終えて

大人になってこの方、ステージに上がるということがなかった。
歌であっても、演説であっても、とにかく人の前に立つということがきらいなのだ。

そう、こう見えて筆者極度のあがり性。
今回ももちろん、松山氏に歌わせて調査を終えるつもりだった。

それなのに、筆者はなぜ歌ったのだろうか・・・
その答えはぜひ、店を訪れて確かめてほしい。


―終わり―
　
フォーク酒場 マークⅡ
住所／横浜市中区相生町4-69-1　トーカン馬車道キャステール102
電話045-681-5958
営業時間／17:30～23:30
※けんさんから、読者プレゼント！
2015年10月末まで、はまれぽを見て初めて来店した方にワンドリンクサービスします！